Jアーク艦底部に装備された専用の投下装置から発射される爆雷。その性質、原理はESミサイルと同様だが、目標に対して飛行させる類のものではない。
そもそも爆雷とは魚雷などの水雷兵器の一種であり、水中へと投下して一定深度に達すると爆発する、潜水艦対する攻撃兵器である。潜水艦が最新兵器として猛威を振るった第一次世界大戦中に対潜水艦用の起死回生の兵器として初めて実用化された。魚雷などと違い推進装置をもたないために、目標に対する迅速な攻撃には向かないが、推進音を立てる魚雷などと比較すると感知されにくいという特性がある。ちなみに機雷は水中の地雷と言うべきもので、水中に繋留したり浮遊させて置き、触れると爆発を起こす設置型兵器である。海路などに敷設することで敵軍の進行を阻んだり、補給路を寸断することが出来るため、こちらは海戦が盛んとなった18世紀には、ヨーロッパを中心に広く普及していた。
ES爆雷はその性質を考慮するならば、目標との位置関係に関わらず投下することでES空間を介して目標至近に現出し、爆発して攻撃を加えることができる、主に奇襲的な性質の兵器であると推測できる。通常の爆雷が目標の直上という限定的な位置でしか使用できないことを考えれば、極めてフレキシビリティの高い兵器であると言えるだろう。現出までの時間を比較的長くとれば、時間差攻撃としても極めて有効である。なお、宇宙空間や水中では位置を固定することで機雷のようにも使用できる。