「I,My,Me」

「I,My,Me」 大杉 涼


	愛
 
	愛しのあの子をホルマリン漬け
	ガラス瓶の中で
	やさしい時間が始まり
	むなしい時間は止まる
	誰の為でも無い
	ボクだけの時間
 
	舞
 
	愛しのあの子の服は
	あの子の皮膚
	草原を撫で下ろした風が
	鼻腔にやさしいように
	あの子の皮膚は
	ボクにとてもやさしくしてくれる
 
	味
 
	愛しのあの子の肉は・・・。
 

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