
クラプトン発掘調査隊 No.2 戻る
No.2 TBS「素晴しき仲間」<ジョージ・ハリスン VS エリック・クラプトン>
1991年11月:エリックとジョージの来日直前に放送されたTBS「素晴しき仲間」より
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エリッククラプトン1945年生まれ、、、のナレーターとともにロンドン郊外に
あるブレー・スタジオが写し出され、そこへベンツを運転してやってくる、エリッ
クが登場。車からおりながら、待ち受けていた日本人スタッフに「Good
morning.How are you?」と語りかける。少し遅れて、やはりベンツを自分で運転し
てジョージが登場、「Sorry it's not
HONDA」と笑いながら車から降りた。
さ〜いよいよ二人のインタビューのはじまりです。
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Eric:「グッドモーニング」
George:「ハロー ナマステ」
Interviewer:あれ、ジョージさん髭をそりましたね。
George:剃ったりはやしたり、そのときの気分でね。
Intetviewer:日本公演のために剃ったんですか?
George:そうじゃないよ。
Eric:そうなんだろ?
George:そんな理由じゃないよ、ハハハ。
Intetviewer:それでは、お話を聞かせて下さい。
Eric:煙草吸ってもいいかい?Yeah? リー!紅茶を持ってきてくれないか?(煙草
に火をつけるEC)
(そして二人は日本人スタッフから、プレゼントを受け取る。)
Eric:Thank you veryvery much!(箱をあけて、布の袋を見ただけで)「Musk?」
Oh yeah great! Beautiful!
George:僕のは、女性の顔だ。(ジョージはお面を顔にあてておどけて見せる)
Eric:Thank you very veru much!(嬉しそうに丁寧に頭をさげる仕草が日本人的)
ドーモアリガト!
Intetviewer:お二人とも、お能のことは良くご存じだと思いますが、日本文化で特
に興味のあるものは?
Eric:僕は若いころから、日本の映画に興味を持っていました。三船敏郎、黒沢(明)、
小林(正樹)ずっと昔からね。ずっと昔から日本に行きたかった、侍の伝統に興味があった
からね。
イギリスの武士道に通じる”伝統”があってお互いの共通点がたくさんあると思う。
島国根性とかね。
Intetviewer:ジョージさん25年ぶりの来日ですね。
George:良く覚えてはいるけれど、あまり見物できなかった。
デモがあったり、ファンがすごく多くて外に出られなかった。
ハッキリ覚えているのは、空港からホテルまでとホテルと武道館の往復だけでした。
あとは、ずっとホテルの部屋にこもっていました。もちろんコンサートは楽しかったけどね。
今回はもっと本当の日本を見たいね。
Intetviewer:お二人が最初に知り合ったキッカケは?
George:60年代の初めから二人ともバンドをやっててある時同じショーに出たんだ。
1963年だったと思うけど。二人でクリスマスにオデオン座に出たんだよ。
エリックは、そのときヤードバーズというグループにいたんだけど、その後マーキー
でやった。ラヴィン・スプンフルのコンサートで会ったんだ。
エリックはひとりぼっちで箱の上に座ってた。
Intetviewer:エリックさん、はじめてビートルズと共演したのはいつですか?
Eric:「ホワイト・アルバム」を制作していた67年頃かな?キングスロードにアパートを
買ったころだから。
George:「ホワイト・アルバム」は68年だよ。
Eric:ビートルズがアップルレコードを始めた頃で、よくジョージに会っていたから、
軽い気持ちで一緒にやることになったんだ。
ロンドンに行く車の中で、一緒にやらないかって言われたんだよ。
George:「ビートルズと一緒にやってる奴なんていないから、照れちゃうよ」と言う
から「僕の曲なんだから関係ないよ。やってよ。」と言ったんだ。
Eric:そのときの曲が「While My Guitar
Gently
Weeps」なんだよ。
Intetviewer:あの〜大変恐縮なんですが、おふたりともパテイ・ボイドさんに曲を
捧げていますが?
George:僕がかいたのは、別に彼女についてじゃないんだ。
みんな、そう言っているけど、違うんだ、ここでははっきりさせとくけど、みんなは
「Something」だって言うんだろうけど。そうじゃない、「Isn't
Is A Pity」て曲は書いたけどね。
Eric:じゃあ「Something」はだれ?
George:別に、ただの歌だよ。
Eric:僕も2曲書いている。いや、もっとだな、彼女と別れてからも「オールド・ラブ」を書いている。
いい歌だよ。彼女は僕にインスピレーションを与えてくれた。
僕達二人の大切な人です。
Intetviewer:たしか「Wonderful Tonight」という曲も、、、
Eric:あの曲、そうだね。
George:マネージャーのロジャーのことを歌っているんだろ、ハハハ
Intetviewer:あの〜日本公演では、「レイラ」を一緒に歌いますか?
Eric:ジョージはウクレレでやりたいって、いうんだけれど、それじゃあシラけちゃ
うから、ジョージがソロでやってもいいんじゃない?僕はスプーンでグラスをたた
くから。
George:僕等はいつも友達として、お互いサポートしてきた。
Eric:ジョージという存在が、僕の心の支えになっているんだ。彼の演奏のスタイル
は、とてもユニークだから、他の人の作品に参加してても、すぐにわかるよ。
George:確かにすこしはやってるよ。
Eric:このまえラジオで君のスライドギターにそっくりなのを、聞いたけど。
George:僕の真似をする人は時々いるよ。彼女のレコードでは、弾いたよ。なんて言
う名前だったっけ、赤毛の娘、、、。
Eric:やっぱり君か、なんて言う名前だったっけ、、、そうそう、ベリンダ・カーライルだ。
スライド・ギターでロックン・ロールをひけるのは、ジョージだけだからね。
George:必要は発明の母だ、ある時期、インドのシタールという楽器をやっていて、
しばらくギターを弾いていなかったんだ。
僕はまともな音が出せない状態だった。
そろそろギターに戻ろうと思った時には、周りにすばらしいギタリストが沢山いて、
じゃあスライドをやってみようと、思ったんだ。
Intetviewer:どんな練習をしたら、エリックさんのようになれるんですか?
Eric:なにより、ただギターを弾くのが好きなんだ。それもコンサートやクラブでね。
僕は自分の判断に自信がないから、観客の反応を知ることが、必要なんだ。常に
ライブをやって行きたいんだ。
George:リー!ギター持ってきてくれ、(リーが「ロイ・ブキャナンを?」と聞いている)
Eric:僕には、煙草を!
George:このギターはよくできている。いい木を使っているし、べっこうなど、どの
パーツもいい。ほら、ここに、ジョージ・ハリスン、ロイ・ブキャナン、ブルース
マスターNo.6と書いてあるでしょ!みなさん、フリッツ・ブラザース製ですよ。
(ちょっと弾いてみる)かっこいいいギターだよ。ギターを弾いていると肩がこるん
だよ。重みでこの辺が痛いんだ。60年代にエリックからもらったレスポールがあ
ったんだけど、とても重くて健康のことを、考えたらもっと軽いものでないと、木
が重くて密度が高い方が音がいいんだ。軽いと音も軽いんだよ。かっこいいギター
だよ、使い慣れてきた。こんな太いフレットのは今までつかったことがなかったん
だけど。
Intetviewer:じゃーエリックさんもお願いしますよ。(
ECがBlack one!とリーに言って持ってこさせる)
これが、あなたのギターですね。
Eric:これは20年使って来たものの完全なコピーで、自分で何度か作ったんだが、
そのなかでも最もネックのいいものなんだ。フェンダーが同じようなギターを作
ってくれたんだ。ネックにニスを掛けてなくて、オイルを掛けただけなんで、いい
ネックなんだ、そんな長持ちしないけど、使い込むと、手が思うところに滑るよう
になるんだ。前のギターと違うのは、新しい回路が入ってて、とても響きが良く、
音の伸びも良くしたり、音をひずませたりできるんだ。その他は3、40年使って
きたものと変わらないよ。
George:もう裏がすりへってるから、新しいのが必要じゃないの?ハハハハハ。
エリック、灰皿付きのギターを見せなきゃ、、、
(ECのギターを持って)ここが、焦げてるのは、彼が悪い子でね、煙草を吸うからなんだ。
フェンダーが煙草を差し込めるように、ここに穴が開いたのを作ったんだ。
僕のは裏にサンドイッチが入るんだぜ、ハハハ。
Intetviewer:エリックさんは、たしかロスマンズという煙草を吸っていましたね。
Eric:そう、一番つよいやつね。
George:南アフリカ救援煙草なんだ。
Intetviewer:ジョージさんは、煙草は吸うんですか?
George:前はよく吸ったんだけど、歌を歌い続けるために、今やめているんだ。
Eric:ほら、これがスモーカーのギターだよ。クラプトンのロゴが入っていて日本で
も売ってるから、喫煙か禁煙かで選べるよ。
George:最近の技術は何でもできるんだね。
Intetviewer:Thank you very much.
Eric、George:Ok,Thank you.
George:私ジョージ・ハリスンとエリック・クラプトンは日本で12回のコンサート
をやります。そこでお目にかかりましょう!
番組終了
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