01.11.9
目が百個あっても無理


校正。
原稿にゲラを重ねて、パタパタめくって、
写真や文字の違いを見抜くわけだが。
正直、私には無理と言いたい。

一ミリにも満たないルビ(文字の上の読み仮名)の、
「パ」が「バ」になってたりとか。
「さんずい」が「にすい」だったりとか。
そういう文字の違いなら、ルーペ使えばまだなんとかなる。
でも。
挿入画像が指定より0.1ミリ拡大されてるとか、
級数(文字大)が1級(専用シート使わないとわかんない差)違うとか、
右ページ体裁のはずが左ページ体裁になっている三ミリのズレを発見するとか、
人物写真の毛が数本欠けてるとか、
新作シーマンのオスとメスを写真のみで判別とか。
そんなの、わかんない。
一生かかっても見抜けない気がする。
何より、専門用語やら依頼ごとの規定とか、覚える事が多すぎる。

が、校正で飯食ってる人たちは、
あっさりと見抜いてしまえるわけで。
スピードも速いわけで。
なにより、チェックミス・チェック漏れがないわけで。

そういうのを間近で見ていると、
かっこいいなあ、と思う。
自分がソレを身に付けることが出来たら、
職人風で自慢できちゃうよなあ、と。


私が出来ない事をやれる人は、それだけであっさり大尊敬。
(だから、理系の人は無条件で大尊敬。)




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