01.10.17
救われる思い
作家学校に久しぶりに顔を出した。
久しぶり、というのも、今まで顔を出せぬ理由が溜まっていたのだった。
例えば、学費。一年分払っていないまま知らんぷり。
例えば、仕事。先生に紹介してもらった仕事を、ひと月で逃げ去った。
例えば、人間関係。息巻いて皆の作品に噛み付いてたら、視線が冷たくなった。
で、久しぶりに顔を出す学校。
確実に「ハブラレル」と覚悟していた。
それでも行ったのは・・・単に、人恋しかったから。
が、皆さん、無視するどころかとても優しい。
「おお。今まで元気だった?」と声をかけてくださる。
授業後恒例の飲み屋さん、「金が無いので」と辞退するも、
「いやいや帰しませんよ」と肩を引っ張っていただける。
さらに、先生も声をかけてくださった。
「今、なにやってんの?」
「いやはや、無職のようなものです」
すると先生が、声を大きくする。
「なんと勿体無い!」
その「勿体無い」という言葉が、どれほど今の私を救ってくれたことか。
さらに先生は、仕事の紹介さえしてくださった。
以前の失礼を詫びもしない私に、だ。
自分の小ささを知り、人の暖かさを思い出す。そんな一日だった。
こんなにいい気分は、久しぶり。
ああ、行って良かった。
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