05.01.23
三菱自動車





2005年パリ・ダカールラリーの総集編をテレビで観た。
三菱のパジェロエボリューションが1位、2位でゴール。
五年連続、10回目のパリダカ制覇となった。

合間に、三菱自動車のCMが流れていた。
「まじめにやります」「1から出直します」みたいなことを言っていた。
極悪なるリコール隠しと度重なる三菱車事故を受けてのこの内容なのだろう。
最近三菱のCMが流れていないなあと感じてはいたが、
久々に観たこの会社のCMに、感慨を覚えた。

年明けから、三菱自動車の株価が急上昇している。
出来高も、1日で数億株、しかも毎日そんな状態。すさまじい数だ。
事件発覚前の株価が300円くらい、発覚後で80円くらい。
「潰れちゃうかもなあ」と思っていたら、今150円まで戻してきた。
再建を多数の株主が信じている、望んでいる結果であろう。

とはいえ、死亡者まで出している一連の事件。
株価は上がっても、販売台数は落ち込む一方。再建計画も未だ具体的なものが出てこない。
信用回復は、そう簡単には進むまい。簡単に進まれては被害者達が納得すまい。
例えば、雪印。あそこの不祥事は、まだ消費者の脳裏に焼き付いており、
不祥事以前のシェアを回復できずにいる。私も、雪印製品を避ける癖がいつの間にかついている。
信用失墜とはそういうものである。
株価が上がる一方で、ヤフーの株掲示板では、
「なぜこんな殺人自動車の株を皆買うのか」「こんな会社を許して良いのか」
といった書き込みが絶えないわけで。

さて、三菱自動車復活なるか。
パリダカ五連覇は紛れもない快挙なのだが、
もはや「この程度」では消費者は戻ってこないだろう。
フレンドパークで「パジェロ!」のコールは復活するのか。
信用回復のために、この大企業がどのような思い切った方法をとってくるのか。
もしくは、ダメダメで潰れちゃうのか。
しばらく注目を続けてみたい。





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