レビュー第8回目
スーパーコブラ
(CopyRight:Konami)
C級シューター回し撃ち
スクランブルがゲームセンターで活躍した1981年の年、スクランブルの続編と
言っても良い「スーパーコブラ」がお目見えしました。ゲームの内容は8方向レバー
2ボタン(ショッボタン&地上攻撃用ミサイルボタン)と、スクランブルと同じ
スタイルですが、自機が(きっとコブラと言うに違いない)ヘリコプターに変更され
地形や敵キャラの攻撃パターンも一新され、相当高難易度にチューニングされて
いた機種でした。
超早い弾を撃つ砲台、攻撃して来るUFO、地上より発射してくるミサイル、狭い
地形など、とにかく半端な難易度で無く、例えて言えば、「R−TYPE」かと思っ
てプレーしてみたら、実はそれは「R−TYPE2」だった…と言う位難易度が
高く変貌を遂げていたと言えば、少しは判り易いかも知れません。
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館主が持っている基板は「STERNバージョン」。
いわゆる海外版です。画面下に「Konami」と
表示される変わりに「STERN」と表示されます。
ゲーム性は国内版と同じで背景のグラフィック等が
少々ハデ目に色変わりして行く位の違いしか無く、
価格は国内版よりも安めです。
現在出回っている中古基板の殆どは海外版で、
国内版の入手はもう絶望的でしょう。(T_T)
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CopyRight:Konami
-館主談-
さてさて、お馴染み行き付けの世田谷区尾○○駅前のゲーセン「○0○」。
(シリーズを重ねる度に○で伏せる字が毎回違っており既に名前がバレバレだが
それでも隠そうとしてみる館主)
今日は4時限目の授業をサボり、部活動もサボッて一人でゲーセンを訪れた。
いつもの暗い店内、怪しげに響き渡るPSGサウンド群。
目の前にズラリと並ぶテーブル筐体の数々…
…ああ、とても心が落ち着く…。
さて、ドンキーコングでもやるべいと席に着こうとすると、何だか聞き慣れた声…。
「お〜い、あっくん、助けてくれよう!!」
… … 井村(仮名)だ… …
今日はあまり関わり合いたく無い予感が走る。
が、見つかってしまったので仕方が無い。
…こいつも授業をサボッて来やがったか、考える事は一緒か。
井村の隣にはあいつの相棒飯塚(仮名)がいて、なにやらテーブルに向かって
悲鳴を上げている。…
ふとモニターを見ると… …スクランブル…!?…いや、何か違う。
Copiright:Konami
「何このゲーム? スクランブル… ?」
「これ、スーパーコブラ。ああ、難しい!!」
「ああ、ユーカリの葉っぱ食べている…」
「…いや、そうじゃなくて…」(顔をしかめる飯塚)
なにやら大変難しそう。飯塚は程無くゲームオーバー。
「助けてくれ」と言っていたのはコレだったか、そう言われて引き下がっては
漢では無い。早速館主もプレーしてみる事に…。
「あああ!! いきなり急に狭い!! なんかえらく難しくない!?」
なんだかスクランブルとは勝手が違う…。スクランブルの時にはあんな砲台なんて
無かったはず… しかも撃って来る弾が超早い…!!
館主も急に地形が狭くなったところで敢えなくゲームオーバー。
…程なく井村が切り出して来た。
「なあ、あっくん、100円玉持ってる…?」
…館主、井村の考えている事をすぐに理解。
何とか3人交代でこのゲームをプレーし、クリアしてやろうと言うのだ。
早速3人は持っている100円をありったけズボンのポケットに入れ直し、
ゲームを再開。
「あああ、ぶつかった!!」
「あああ、今の弾、無理だああ、避けられねえ!!」
「うはあ!いつの間にかやられてるう!!」
「よし、次は俺だ!!」
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・
延々と続くゲーム、上がる悲鳴。ゲームオーバーの度に交代する、
C級シューターの回し撃ち。
Copiright:Konami
一人約700円程は使ったであろうか…
やがて井村が奇跡的に1キロマイル地点(1エリア)をクリア!!
(実はこのゲーム、まだまだ先があり、全部で10エリア程あります。(^^; )
クリア成功に狂喜する3人組。達成感に満足げな井村の顔…。
既に始まっている第2エリア以降なぞ全くお構い無しで、井村は程なく
ゲームオーバー。
… …
何ともC級なシューターな面々。
でも、あの時のクリアの嬉しさは今でも鮮やかに蘇ってきます。(^^)
「撃ち回し」はシューター仲間同士の協力あっての事ですね。
… …
何やら少し間違えているような気もしますが、きっと気のせいに決まってます。
-基板のウンチク-(素人な館主談)
この基板、RAMボードと音声ボードの2階建ての構成です。
CPUは音声用に1個メイン用に2個使っており、シンプルなゲームにしては
結構贅沢な仕様です。
音源はPSG「AY−3−8910」を2つも使用しており、更にクロック数は
14.3MHzと、6〜10MHzあたりが普通だった当時の基板と比較し、結構高い
スペックを持っていたようです。
スクランブルの基板とパターンが同一である事と余裕めのスペックから、どうやら
この基板、コナミでスタンダードに使おうとしていた節が見受けられますね。(^^)
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