サブタイトル

♪ゲット・バック(Get Back)

【解説】

「ゲット・バック」("Get Back")は、1969年4月にイギリスで発表した19枚目のオリジナル・シングル曲である。
アメリカで200万枚以上、イギリスでは60万枚のセールスを記録している。全世界では1,000万枚を売り上げ、『ビルボード』誌では、 1969年5月24日に週間ランキング第1位を獲得。同1969年年間ランキングは第8位。『キャッシュボックス』誌でも5週連続第1位を記録し、 年間ランキング14位を記録している。
イギリスの「ミュージック・ウィーク」誌では、6週連続最高位第1位を獲得している。B面は「ドント・レット・ミー・ダウン」(『ビルボード』 最高位35位。『キャッシュボックス』最高位57位)。本作がビートルズ最後のモノラル・シングル盤(イギリス)となった。
アルバム『ザ・ビートルズ』の制作中に露見したメンバー間の音楽性の違い、様々な軋轢(ポールの独裁者ぶり)、録音技術・機材の発達に伴い 個別作業が増えたことによるすれ違い等、この時期のビートルズは重大な危機を迎えていた。そんな状況を危惧したポールが、 「もう一度原点に戻ってやり直そう」と他のメンバーに呼びかけてスタートしたゲット・バック・セッションの中で作られた曲である。
歌詞に登場する「ジョ・ジョ」とはジョン・レノンのことであるといわれる。ビートルズのメンバーとしての活動意欲を徐々に失い、 ヨーコとの関係に重きを置くようになったジョンに対して、ポールが「戻って来い」と呼びかけているものと考えられている (ジョン・レノンは、「ポールがこの曲の Get back to where you once belonged (元いた場所に帰れよ)の部分を歌う時に ヨーコの方を見ていた」と非難したことがあり、この歌はヨーコに向けられたものという解釈も存在する)。
「ゲット・バック」は1969年1月30日、アップル本社の屋上で行われたビートルズ最後のライヴ「ルーフトップ・コンサート」でも演奏された。
「ルーフトップ〜」では3回演奏され、ラスト・ナンバーともなった3回目では、通報を聞いて駆けつけた警官にジョンとジョージの ギター・アンプの電源を切られ、ベース、ドラム、キー・ボードのみしか聞こえない箇所がある(ザ・ビートルズ・アンソロジー3収録)。

copyright©2015 Coffee Break with me all rights reserved.