サブタイトル

♪イエスタデイ(Yesterday)

【解説】

  本作は1965年8月6日に発売された5枚目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『4人はアイドル』のB面6曲目に収録された。レノン=マッカートニーの作。 実質的にはポール・マッカートニーの作品とされる。リード・ヴォーカルはポール。
ビートルズが、初めて弦楽四重奏をバックにしたアコースティック・バラードとして発表した曲であり、数あるビートルズ・ナンバーの中でも 人気の高い作品のひとつである。世界中のミュージシャンに繰り返しカヴァーされており、ビートルズ活動中の時点で既に1,000を超えるカヴァー・ヴァージョンが存在し、現在では正確なカバー数は確認困難である。世界で最も多くカヴァーされた曲としてギネス・ワールド・レコーズに認定されている。英国BBC4が2012年に放送したドキュメンタリー番組 「ザ・リッチエスト・ソングス・イン・ザ・ワールド」の中で、音楽史上最も稼いだ10曲を選出し、イエスタデイが4位にランクインしている。
この曲は、現在では「ヘイ・ジュード」とともに主に日本の中学校・高等学校の音楽の教科書に教材として採用されている。
ポールは、この曲が出来た経緯について「就寝中に夢の中でメロディが浮かび、あわててコードを探してスタジオで完成させた。 作ろうとおもってできるメロディじゃないよ」と答えている。また「あまりにも自然に浮かんできたものだから、別の誰かの曲のメロディなんじゃないかと 思って、みんなに聞かせて回ったけど、誰もこのメロディを知らないみたいだったから、僕のオリジナル曲だと認識した」とも述べている。
1966年6月30日から7月2日にかけて、日本武道館公演において「イエスタデイ」も演奏された。ポールが曲を歌いだすと、 突然今まで彼らに向けられていた歓声が止んだ。ビートルズの公演では異例なことで、ジョンも「突然クラシックコンサートのステージに立ったみたいで、 緊張した」と驚いていた。ポールも「日本のファンは、マナーを守って僕らの曲を聴いてくれるので好感が持てる。 親日家になったきっかけだ」と話していた。
「イエスタデイ」のシングル盤は1965年9月13日にアメリカで発売された。本作は英国では8月6日にアルバム『4人はアイドル』において発表済みではあったが、 米国キャピトル編集盤 『ヘルプ(四人はアイドル)』(1965年8月13日発売)には「イエスタデイ」は収録されなかった。そのため米国では新曲扱いのシングル盤となっていた。ビルボード4週連続1位、キャッシュボックス誌では3週連続第1位を獲得。アメリカでは100万枚以上のセールスを記録している。B面は「アクト・ナチュラリー」。英国以外のヨーロッパ圏各国では「ディジー・ミス・リジー」のB面としてシングルカットされている。日本でもアメリカと同じカップリングのシングル盤はリリースされたが、「アクト・ナチュラリー」がA面であった。
イギリスではビートルズの活動中にはシングル・カットはなされなかった。 ただし4曲入りEP『イエスタデイ』においてカット発売され、他国への輸出専用盤として上記の「ディジー・ミス・リジー/イエスタデイ」のシングル盤が 製造されている。ビートルズ解散後の1976年3月8日、「恋する二人」をB面にして英国内販売用にもシングル・カットされた。 なお日本ではこちらのシングル盤も発売されている。

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