ロニー・レイン Ronald Frederick LaneLane (Bass,Vocal) 
(1946.4.1〜1997.6.5)

 リアルモッズが結成したリアル・モッズ・バンドとして有名なザ・スモール・フェイセズのオリジナルメンバーでソングライター、ボーカリスト、ベーシスト。フェイセズになってからもバンドの精神的支柱として貢献していたが1973年5月「ウーララ」発表ツアー後に脱退。その後は自己のバンドのスリムチャンスを結成し独自の活動を開始する。1980年代に入り難病に犯されるが1990年にはイアン・マクレガンを伴い来日ライヴを行うなど音楽活動に精力を傾けた。しかし1997年6月、コロラド州にて死去。享年51歳。
ロニー・レインに捧げる言葉
(レコード・コレクターズ1997年8月号掲載)


ユー・ネヴァー・キャン・テル
ザ・BBCセッションズ

You never can tell    The BBC sessions
 まるでベストセレクションなライブアルバム

 6月5日に亡くなったばかりのロニーレインが「新作」を届けてくれました、とは言っても実は70年代に「BBCセッションズ」で行ったライブアルバムです。しかも2枚組みでスモールフェイセズ時代からフェイセズ、スリムチャンス時代までを網羅した“ベストCDじゃないの!”という豪華さでブックレットも充実してるのでフェイセズ、スモールフェイセズファンは買いです。

 1枚目はフェイセズを脱退した年の73年と、74年、76各年からの曲が交じり合って並んでいます。2枚目は1〜10曲目までが74年で11〜16曲目までが76年。こちらの76年にはスペシャルゲストとしてイアン・マクレガンがピアノで参加していて久々の共演か?。 73年ではまだレパートリーが少ないのかフェイセズ時代の曲も交えて演奏していて、フェイセズ時代はライブであまりリードボーカルをとらなかったので個人的には初めて聴くライブバージョンばかりで嬉しい。 74年以降になると新作が増えてきてソロ活動の充実が感じられます。

 ロニーがバンドを脱退してまでやりたかった音楽が浮かび上がってきます。
(19970823)




マホニーズ・ラスト・スタンド

MAHONEY'S LAST STAND

ロニー・レイン&ロン・ウッド

RONNIE RAIN & RON WOOD
レインのソロのアルバムの原形


 ロン・ウッドとロニー・レインが作った映画サントラ用アルバム。どんな映画なのかは全く分かりませんが、曲調はカントリー&ブルーズ志向です。のちのロニー・レインのソロアルバムの原形とでもいいましょうか。ファンク色がないという点でロン・ウッドのソロアルバムとは異なる雰囲気です。フェイセズとの相違は、ロッドが参加してないのは当たり前といえばそうですが、ケニー・ジョーンズとイアン・マクレガンはちょっと参加してます。そしてまたサントラらしく?インストが全13曲中7曲を占めてます。
 とりあえずの御薦め曲は「チキン・ワイアー」ロンとロニーのユニゾンツインボーカルが楽しめますし、ロンのスライドも思い切り聞けます。中盤での息もつかせぬサビのメロディの繰り返しがクライマックスですね。ロニー・レインはソロライヴでもやってます。「カー・ラジオ」タイトル通りにスピード感を感じさせます。ロンのギターはフェイセズそのもので、ストーンズのホーンセクションも絡んできて、かなり聴かせます。
 「ジャスト・モーメント(リプライズ)」もうロニー・レインそのもののナンバー。ウーララ収録の「グラッド・アンド・ソーリー」に通じる曲調。渋い。インストも収録レコーディング時期は1972年の春から秋にかけて行われたようです。ウーララと重なっているんですけど、どうなってるんでしょう?最近日本盤で再発されたんでライナーに何か書いてるかもしれません。僕の持ってるのはサンダーボルト・レーベルからの再発ピクチャー盤です。
(19971222)