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【行動経済学に学ぶビジネス戦略】

 

T.マーケティング戦略A

6.同調効果(バンドワゴン効果)

 バンドワゴンとは、マーチングバンドの先頭を走るワゴン車のことです。人は、マーチングバンドが楽し気に行進しているのを見ると、ついその後について行きたくなるように、多くの人と同じ行動をしたがる心理が働きます。このように、多数の人と同じ行動をとることで安心感を得るという現象を同調効果と言います。

 行列のできるラーメン店を見ると、自分も並んででも食べてみたくなるのはその典型例です。昔、流行語になった「赤信号みんなで渡れば怖くない」は、同調効果の悪い例でしょう。

 

7.スノッブ効果

 同調効果とは逆に、他人とは違う行動をしたがる心理的作用をスノッブ効果と言います。

 ブランドショップなどで高級品限定商品を販売するのは、他人が持っていないない物を欲しいと思う消費者に対する、スノッブ効果を利用したマーケティングと言えるでしょう。

 経済合理性より自己顕示欲を満たすために希少性を求める消費者がターゲットになるでしょう。

 

8.フレーミング効果

 フレーミング効果とは、まったく同じ事でも、伝え方が違えば受け取り方が変わることを言います。

 栄養ドリンクでタウリンの含有量を表示する際に、「タウリン1g」とせず「タウリン1,000mg」と表示するのは、同じ量でもたくさん入っていると錯覚してしまうことを利用したマーケティングの例といえるでしょう。

 「10人に1人が満足できない」と言うより「満足度90%」と言うほうが、印象が良くなるのもフレーミング効果の一例でしょう。

 

9.ハロー効果

 ハロー効果とは、目立つ特徴や一つの評価に引きづられて、全体の評価が歪められることを言います。

 商品のCMの好印象に引きずられて、商品全体に対する高評価につながるのがその例です。企業が市場シェアを拡大するために多額の広告費をかける大きな理由の一つになっています。

 職業学歴役職に引きずられて、その人が立派に見えてしまうのもハロー効果の一例でしょう。

 

10.初頭効果

 初頭効果とは、最初に受けた印象が、その後も強く影響を及ぼすことを言います。

 営業マンの初対面の時の印象が、その後の商談や販売に影響することがよくあることは初頭効果の例でしょう。

  第一印象が良ければ、好意や信用が得やすくなり、人間関係やビジネスで有利に働く可能性が高くなるようです。

 

11.ピーク・エンドの法則

 ピーク・エンドの法則とは、ピーク=クライマックスとエンド=最後の時点が、思いで全体の印象を左右することを言います。

 商談においても、最も伝えたいことを会話が最も盛り上がったときにもってきて、信頼を築くための計らいを最後にもってくることで、顧客は好印象をもちやすくなるでしょう。

 映画を観た後の評価がクライマックスやラストシーンに左右されてしまうのもこピーク・エンドの法則が働いているからなのでしょう。

 

12.プラシーボ効果

 偽薬(プラシーボ)でも患者が効き目があると信じて服用すると症状が回復する現象のことをプラシーボ効果といいます。

 同じようなワインでも高額な値段を聞かされるとより美味しく感じたり、料理が運ばれた時にシェフから説明をきかされるとより美味しく感じるのもプラシーボ効果と言えるでしょう。

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