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【エリツィン前大統領死去】
ロシアのボリス・エリツィン前大統領が、去る4月23日に、心不全のため死去しました。76歳でした。
 旧ソ連を解体し、東西冷戦に終止符を打ち、新生ロシアの初代大統領として民主化、市場経済化を推進しました。
 半面、市場経済への転換を急ぎ、物価上昇による国内経済の混乱を招きました。また、独立を求めるチェチェンに武力侵攻し、泥沼の紛争に陥り、現在も禍根を残しています。
 ロシアは現在、プーチン政権下で、石油、天然ガスなどの資源を武器に、経済の安定成長が続いています。一方で、反政府デモを弾圧するなど強権的な政治手法に対し、民主化の後退を懸念する声も聞かれます。
 ロシアの現政権が、エリツィン前大統領の切り開いた民主化・自由化を、後戻りさせず、同氏の失敗を教訓として、更に発展させることを期待してやみません。

(2007.05.01)

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