この眺めを充分に堪能し、チェントロだと思われる島の反対側へと降りることにします。行きと違って下るのは楽ラク〜。あ、でも船に乗って帰らなければいけないということは、またあの山を登るのか!。とことこと海へ辿りつき、さすがに歩きつかれたので、そこらへんの段に腰掛けてしばらく休憩です。目の前は海。小さなボートやヨットが係留された小さな港です。ぼんやりと何をするでもなく海を眺めていると、10才くらいの少年がやってきました。そして彼は、私たちのちょうど目の前に繋がれていた1隻のボートに乗り込みました。お?学校が終わって、これから船出か??。その後、なにやらプラスティックの容器を取り出し、ボートから水を汲み出し始めました。

???
最近、雨って降ったっけ?それにしても、ボートの中に水ってそんなに溜まるものか?私たちに観察されていることも知らず、少年は水を汲み出し続けます。
10分ほど作業は続きましたが、終わる気配はありません。咽が渇いたので、私たちは港沿いにあるバールに移動しました。その間も黙々と水を汲み出す少年。頑張れ少年!君の未来は明るいぞ!。カフェ・フレッドを飲みながら小さくエールを送る私たち。おぉ!水を汲み出す容器が小さくなりました。ゴールはもう少しだ!いけいけ!少年!
そして、ついに彼は、ボートを結わえている綱に手をかけた!。やったぁ!ついに船出か!!、と喜ぶ私たちでしたが、また、容器を手に水を汲み出し始める少年。
なぁ、そのボート、穴開いてるんとちゃうん?

結局、40分ほど、水と格闘していた少年でしたが、あきらめたのか去っていってしまいました。無念・・・。しかし、この一部始終をずっと見ていた私たちも、本当にヒマですよね・・・。最後には、彼の船出を見守ることが、私たちがこの島に来た目的だ!っていうような気持ちになってましたもの(笑)

頑張れ!少年!!
ここがチェントロだと聞いていたので、何か買い物でも出来るかと思っていたのだけど、それらしきものもなく。マリーナ・グランデから山を登る途中に何軒かお店がありました。登ってきた時は、お昼で閉まっていたけれど、もうそろそろ開いていてもおかしくない時間です。お買い物をする時間を見越して、港へ戻ることにしました。かわいらしい服屋さんを発見。ワンピースも、かばんも、靴も、どれもかわいいぃ!全部、欲しいぃ!!。というわけにもいかないので、ここはぐっと我慢です。友人はステキなサンダルを買いました。清算をしている間、お店のお姉さんが人懐っこい笑顔で、「あななたちは、タイから来たのよねぇ?」は?いったいその根拠は?

小さなギャラリーがあったので入ってみます。出迎えてくれたここのご主人が、すべての絵を描いているのだとか。私たちの顔を見ると開口一番、「日本人だな。神戸から来たのか?」。タイ人と間違えられなかったのは良かったけど、最初に『コウベ』と聞かれたのは、生まれて初めてだ。彼の描くプロチーダの絵が私はとても気に入ったのだけれど、とうてい買えるはずはないので、そのポストカードを買うことにしました。厳選した6枚を持ってレジへ向かうと、ご主人がその上に2枚追加して、「これで10,000リラにしてあげよう!」。これは、抱き合わせ販売というヤツでは?(いや、なんか違うか・・・)。おまけしてもらえたんだか、微妙に騙されてるんだか・・・。ちなみに、ポストカードは1枚、1,500リラです。

もう少し、ゆっくりしたい思いを残しつつ18:50の船でプロチーダを後にします。次に来る時は、宿泊出来るといいな。
少年、明日もがんばれよ!