キミを愛してる
〜ユースケ編〜



「キミのこと、好きだよ。世界中で一番愛してる。たとえ世の中のすべてがキミに対して背を向けたとしても、僕だけはずっとキミの味方だ。ずっとキミを守っていく。

キミが望むことならなんでもする。僕はもうキミの虜だ。キミが好きなんだ。

初めて会ったときから、キミの瞳の放つ輝きに心を奪われてしまったんだ。もうハートをがっちり鷲掴みにされた気分だったよ。

その輝きは、ダイヤモンドか一休さんにしか出せない。僕の心はもうその時点でキミのものだったんだろうね。

僕をここまで夢中にさせたのは、燃えろプロ野球とキミくらいだ。いや、燃えプロよりも上、かな。

僕はたしかに今はまだキミのことを幸せにできる力はないかもしれない。それでもキミのことを僕のこの手で幸せにしたいんだ。

僕はそのためなら死ぬ気でがんばるよ。僕はキミが喜ぶ顔を見たいし、キミの笑顔が僕を勇気付けるんだ。その可愛らしい100万ドルの笑顔さえあれば、僕はどんなつらい目にあっても耐えていける気がする。

たとえ僕とキミの進む未来にどんな障害があったとしても乗り越えていける自信がある。

むかしの偉人がかつてこういうことを言っていた。「愛を交わす二人には常に明るい未来が待っている」と。たしかにその通りだとおもう。いや、僕は実際にそれを確信した。

愛を交わす行為っていうのはなんて美しく、そして神々しいことなのだろうか。僕はこれまで女性を好きになったことはあるけれども、ここまで女性をいとおしいと思ったことはないし、そして神々しさを感じたこともなかった。


僕の初恋は、小学校のときだった。その時の女のコもキミと同じ名前だったっけ。今は何してるんだろう。でも、別にそのコにあってどうこうしようっていうワケではないんだ。

はっきりいって、キミはこれまで僕が出会ってきた中で最高の女性だ。多分、これからもキミ以上の女性には会うことはできないだろう。僕は精神のすべてまでキミに捕獲されてしまった。

僕はある意味、すでに愛の障害者なのかもしれない。いわばキミの中毒患者だ。もうキミ以外の女性を愛することができるカラダではなくなってしまったのかもしれない。

もう過去にも未来にもキミ以外の女性をここまで、いや、たとえ微量であっても愛せるとは思えない。この愛の深さはかつてどんな愛を語った先人よりも深いものだろう。

たとえロミオでさえも、僕のこの愛の大きさには劣るだろう。僕の愛の量を測れば、サイヤ人のカウンターでさえも爆発して壊れてしまうだろう。

キミは僕に、これまで僕がひとりで生きてきた世界とはまったく違う世界を見せてくれたんだ。僕はそれに恩返ししなくちゃいけないとおもう。いや、させてほしいんだ。

僕は、キミを愛してしまった。もうこの燃えあがる炎は誰にも止められない。僕の胸のなかで燃えさかる炎は、プロパンガス爆発よりも激しいし、矢吹丈がリングで燃やしたソレよりも高熱なのだ。

今週末にでもウチに来て、僕の両親に会って欲しい。いや、それがダメなら僕がキミの両親に挨拶しにいく。

おみやげはなにがいいんだろうか。ケーキとお酒でいいのかな。いや、日本酒よりはブランデーのほうがいいだろうか。あいにく今は僕はクルマの運転ができないから、タクシーでいくことになるけど、それは失礼にならないだろうか。

ああ、どんどん不安がつのっていく。でも、これはすべてキミへの愛のためなんだ。そして僕とキミの明るい未来のために通過しなくてはいけない一種の儀礼のようなものなのかもしれない。

ああ、もう一度、僕の瞳を見て、をささやいておくれ…、僕のいとしい人よ…」



ソープ嬢「お客さん、もう時間すぎてるよ? 延長するの? どうでもいいけど、もう高校生がこういうとこに来ちゃダメよ」


 
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