カリブ海のヴィーナス
〜そして違和感〜


 
僕は僕だけのヴィーナスを求めて、カリブ海に来ている。

以前、エーゲ海で見失った僕だけのヴィーナスを探しているんだ。

僕は、世界の果てまでも彼女を捜しつづけるつもりだ。

ああ、ジェーン。どこへ消えてしまったのか。

青い空と碧い海よ、答えておくれ。

ああ、ジェーン!!

、ジェーンだ。

あの輝くブロンドの髪。そしてアルテイシアのような後ろ姿。

褐色にやけた肌。

プリプリっとしたお尻。

間違いなくジェーンだ。

エーゲ海からカリブ海まで、長い旅だった。

そしてやっとここで再会できたんだね。

僕だけのヴィーナス。



その美しい後ろ姿はあの日、エーゲ海でキミを見たときとまったく変わってないよ。

いまでも僕のこころにはキミが住んでるんだ。

もう一度キミの澄んだ瞳で僕を見て欲しい。

やっと会えたね、ジェーン!!

こっちを向いておくれよ

まるで映画の中の青春の一ページだ。

僕は勇んで駆け寄った。
なあに?




…あ、

おまえはキン骨マンか?
その額の「骨」って何?オシャレ?
ってことはおれはイワオ?
テリーマンの左脚を打ちぬいたのっておまえ?
でもなんで口唇のまわりを縁取りしてるの?
その鼻輪ってギャグ?
そのまえになんでヒゲ生えてるの?
目がイッちゃってるよ。
眉毛が平安時代だよ。



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しつこいですか(笑)?