ウミネコ Larus crassirostris はロシア極東部,韓国,中国東部,日本の岩が多い小島,沿岸の断崖,で繁殖します.
橘湾沿岸では8月から3月にかけて見ることができますが,4月から7月の3ヶ月は観察したことはありません.
成鳥は嘴先端の模様と尾羽の黒い帯状模様から他のカモメ属と簡単に識別できます.しかし,
孵化してから成鳥羽になるまで3年かかるとされていて,幼鳥から成鳥になるまで違った羽衣になります.別な言い方をすれば
羽衣の違いで成鳥までの年齢が分かります.以下,千々石町の海岸で撮影した写真で各年齢ごとの羽衣を示します.
幼鳥 巣立ってから11月まで(1cy)
幼鳥の上尾筒は白地に茶色の斑があります.
上:2016年9月30日,下:2013年8月23日
第一回冬羽
1cy 冬から2cy 春まで
上尾筒は白色です.
上,中:2014年2月25日,下:2014年4月1日
第一回夏羽
2cy 夏から秋まで
体上面は灰色,翼は濃い茶色で小中雨覆まで灰色になります.
上:2016年7月13日,中:2016年10月26日,下:2009年10月5日
第二回冬羽
2cy 冬から3cy 春まで
2015年2月24日
第二回夏羽
3cy 夏から秋まで
初列風切先端は黒でなく,茶色味を帯びます.2023年8月25日
翼,尾,上尾筒すべて換羽中です. 2021年8月25日
次列風切は換羽がほゞ完了しています.2023年9月11日
第三回冬羽
3cy 冬から4cy 春まで
次列風切は成鳥羽ではありません.2009年11月24日
成鳥 非繁殖羽
上,中:初列風切の換羽の進み具合が違っています.2009年10月5日,下:換羽完了 2013年12月10日
非繁殖羽の頭部の暗色模様は変異があります.初列風切の換羽は11月には完了します.
成鳥 繁殖羽
上:2011年2月8日,下:2013年12月10日