SARS-CoV-2の変異体

 新聞,ネットなどでSARS-CoV-2の変異オミクロン(Ο)という表現がなされていますが「」はバクテリア,培養細胞等の純系を数えるのに用いる接尾語でウイルスの 'variant' 変異体に使用してはいけません. 間違った言葉,名前を使うと論理的,合理的な思考ができなくなります.
 SARS-CoV-2の変異体は2020年3月に「米国科学アカデミー紀要」に投稿された論文でアミノ酸の違いによってA,B,Cの3つの型名がつけられて報告されています. A,C型はアメリカ,ヨーロッパに多くB型は東アジアに多いとの記述があります.この時点で変異体による感染力,致死力のちがいは一切マスメディアでは取り上げられていません. その後,Δ(デルタ)型が発見された時と,インドのヒンズー教のお祭りでインドの感染者が激増したときが重なって,マスコミはインドの感染者が増えた原因はΔ型と解説しています. 世界の多くの人たちおよびマスコミはワクチンを接種すれば感染しないと思い込んでいます.したがって,冬になって感染者が一向に減らず,死亡率も下がらない原因を変異体の出現に しなければ理屈が成り立ちません.
 実際はワクチンの効果はないのですからSARS-CoV-2の変異体の影響は不明です.もし,A.B,Cと違う特性を持っているのであればA,B,Cに感染して治癒した人が変異体に感染して発症するはずです. SARS-CoV-2以外のコロナウイルスで発症するインフルエンザは144の変異体があって,以前は「A香港型」などと呼ばれていました. 毎年違う変異体が流行しますので年ごとに変異体に合ったワクチンを接種しなければなりません.
 変異株という表現をしている人たちは現在投与されているワクチンが有効という前提で論理を組み立てています.実際は現在投与されているワクチンはWHOのデータ分析では有効性は認められません. 間違った前提で論理を展開すると問題解決はできません.  

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