まとめ

 2020年12月15日時点でCOVID-19を抑え込んだ国25ヵ国,人口18億4,831万人,感染が減少している国:20ヵ国,人口18億人です. これらの国々の世界の人口に占める割合は47%でおよそ半分です.従って,世界の人口の約半分の人々の国は近い将来コロナ禍以前の生活に戻ることが可能となります.
 2020年6月15日のデータと半年後の12月15日のデータを比較して見ると世界の国々の状況はさほど大きく変化していません. ただ個々をみると前回は順調に対処していた国が今回はあまりよくない状況になっている国があります. EUの国々,ロシアは感染の抑え込みが上手くいっていましたが今回のデータでは感染拡大に転じています. これらの国々の変化は規制緩和の時期と方法の難しさを教えています.
 前回,指摘したアメリカ,イギリス,フランスは規制を開始した時期にすでに国民の多くが感染していて, 感染者数の拡大が隔離者数を上まって,いまだに患者数が増え続けています.
 12月初め,ワクチン開発が成功したとのことでアメリカ,イギリスはワクチン接種を開始していますが通常数年かかる安全確認がなされていないのが気になります. また,ワクチンは感染を防ぐのではなく,感染したときに重症化する確率を下げるだけですからどのくらい効果があるか分かりません. さらに3月には既にSARS-CoV2にはA,B,Cと3つの変異体がありA,Cはアメリカ,ヨーロッパ,Bはアジアオセアニアに多いとの論文があります. 今回開発されたワクチンがこれら3亜体に有効か否か不明です.何れにしろ大規模な人体実験が開始されたと考えるべきでしょう.
 日本の対処方は前回から変わらず抜本的な施策は行われていません.シンガポールのデータでは死者を感染者で除した死亡率は0.05%です.適切な治療を行えばCOVID-19は恐ろしい疾病ではありません.医療機関の態勢を整え 感染者の検出数を拡大し,市中のSARS-CoV2を排除する施策がなぜ取れないのでしょう.現在の施策は医療崩壊を防ぐため長時間かけて国民全員を感染させる手法です.

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