MORI Hiroshi's Floating Factory
<飛行機製作部>
Airplane Model Workshop
ときどき飛ばしています
/☆Go Back☆/
飛行機製作部はなかなか更新ができません。いろいろ理由があります。まず第1に、飛んでいるところを撮影できない(自分でコントロールしているから手が離せない)。第2に、飛行機の良さは、なかなか写真に収まりにくい。長く突き出ているところがあるからでしょうか、写真を撮っても、それらしさが出せません。難しいのです。そして第3に、今のところ、工作室がないので、木を削ったりする重工作を控えている。したがって、生産が滞っている。という理由。第4に、半日時間があいたから、飛行機を飛ばしにいこう、という手軽な気持ちでは行けない。前日から整備をして、充電をして、準備をしておいて、1日かけて飛行場(高速道路で片道1000円くらい)へ出かけなければならないので、最近では1年に5,6回しか行けない。
そんな言い訳をしていますが、いずれはまたこの分野に闘志(投資?)を燃やすことでしょう。今回は、キットの軽工作で作った最近の飛行機と、これまた最近入手したちょっと変わったエンジンをご紹介します。
オークションで手に入れたエアロンカC−3です。届いてその出来にびっくりしました。サイズはスパンが50cmくらい。エンジンはなんと世界最小の01です。写真にあるように排気スロットルを自作。機体もまったくの自作によるもので、被覆もシルクでフィルムではありません。素晴らしい模型です。実物を見ていたら20万円でも買ったでしょう。オークションではその3分の1以下の値段で落札したので、これほどラッキィなことはなかったといえます。製作者の方とも、その後いろいろメールを交換するようになりました。
これは実際に飛行しているものですが、もう飛ばさない方が良いでしょう。それくらい芸術的な作品だからです。
これも上のC−3と同じ方が製作されたオールドタイマ機。スパンは1mほどで、これも絹張りの素晴らしい機体。エンジンは非常に珍しい古いタイプ。これは、既に2回飛行させましたが、音は甲高く、飛行はふわふわか、というと、やはり小ささのため、それほどのんびりとは飛びません。しかし、本当に模型らしいプロポーションですね。
こちらは電動機の複葉機。東京のアサミという模型屋さんで買ってきたもの。チェコのメーカのキットだったと思います。これも小さくて、スパンは80cmほど。非常に軽量です。既に5フライトしていますが、ころころとした面白い飛び方をします(複葉機はだいたいそうですけれど)。モータは280でギアダウンしています。エルロンのない3チャンネル仕様。同じデザインの単葉機もあります。上下の翼を狂いなく取り付けるのがけっこう難しいので、初心者が組んだら絶対に飛ばないな、なんて作っていて思いましたが、いかがでしょうか。
これが一番最近作ったもの。駄目ですね、こんなものを作っているようじゃあ(笑)。しかし、パイパーカブJ3は大好きなのです。大きいやつを2つ持っていますが、こんなに小さいのは初めて。パークプレーンと呼ばれているジャンルで、文字通り、ちょっとした広場で飛ばせるという代物。しかしこの「ちょっとした広場」というのは、そうですね、最低でも50m四方くらいの広さです。テニスコートくらいの空き地では絶対に無理。人がいるところでも飛ばせませんので、公園といっても、樹のない広場で、しかも早朝以外には無理でしょう。電動だから静かかというと、けっこうギアの音がうるさいのです。これは、2チェンネル仕様で、モータは回りっぱなしなので、余計に危ない。電池がなくなったら、滑空して降ろす、という飛ばし方です。アンプを買ってスロットルもコントロールできるように改良はできますが、それをするほどの飛行機でもないでしょう。
最近、オークションで落札したダクテッドファン(プロペラではなく、小径のファンを回すメカニズム)の無尾翼機です。前部にもの凄く小さい先尾翼がありますが、これは飾りでしょうか。車輪は引き込み式。後ろに突き出しているのは、エンジンのチューンド・マフラ(排気管)です。スパンは120cmくらい。まだ飛ばしていません。見るからに難しそうな飛行機ですね。ダクトファンは、F86セーバのキットが温存してあって、いずれチャレンジしなければなりません。
ここからプラモデルです。ドイツのジェット機フッケバインです。実戦に配備されたわけではないので、塗装は架空のものかと思いますが、直線塗り分けの迷彩はなかなか格好良い。1枚目は牽引している車両にピントを合わせています。スケールは48分の1。のちにミグやセーバに影響を与えたことが伺えるデザインです。
こちらはピンぼけになってしまいましたが、ご存じメッサーシュミットBf109。スピットファイアの楕円翼とは対照的な直線の主翼。しかしノーズからテールへの滑らかさは無類の感がありますね。好きな機体ですが、ラジコンで飛ばしたことはありません(人が作ったものを代わりに飛ばしたことはあるけれど)。基本的に戦闘機は飛ばしにくいのです。不安定(つまり機敏)にできているからです。
さて、ここから下は模型用のエンジンです。まずは、ずっと欲しくて探していたエンジンカー。ついにオークションで手に入れました。もう今は作られていません。緑の方がそうです。金属製でずっしりと重いです。赤いのは、フランクフルトで買ったブリキのおもちゃ。ゼンマイで走ります。
かなり古い国産小型エンジンを2つ。左はエンヤ06ディーゼル。右はOSのMAX06。つまり、いずれも気筒容積は1ccですね。写真ではわからないと思いますが非常に小さいです。
今はなきジーマークの2サイクルのツインエンジン。15が2つで30(0.5cc)になります。マフラも一体。無骨な感じで洗練とはほど遠い造形ですし、性能的にも成功したとは言いにくいエンジンですが、でも、当時、国産ではこの種のものはなかったですからね(今でも2サイクルのツインは国産ではないのでは?)。ジーマークといえば、06のツインの12と、06の5気筒星形の30が他にも変わり種で、いずれも大事に所有しています。
4サイクルエンジンの市販品が出始めたのが今から25年くらいまえだったかと思います。左はその頃、カルトが開発したFC−1という有名なエンジン。カムやロッドが剥き出しで、ヘッドの造形も面白い。当時、2サイクルに比べて10倍くらい値段が高かったように思います。結局OSのFS60の方が売れてしまって、その後はカルトはエンジンを作らなかったように思います。
右はSAITOの最初の4サイクルエンジン。これは30です。一気に半分の大きさのものを作ってきたところが、SAITOの技術力だったのでしょうか。やはりカムが剥き出しで前部にあります。その後のSAITOのエンジンはほとんどこのレイアウト(さすがにカムのカバーは付きましたが)。今となっては、いずれも新品で入手することはかなり困難でしょう。
最後の2つは新しいエンジンです。左はシリンダ自体が回転して、バルブの代わりをする珍しい機構の4サイクルエンジン。ピストンの運動方向と回転軸が一致しているし、カムなどがないので、模型飛行機に搭載したとき、ヘッドが機外に飛び出さない、というメリットがあります。テストベンチで回してみましたが、多少きんきんとした変わった音がします。ギアダウンしているため、大きなプロペラが回せます。
右はSAITOの3気筒エンジン。気筒容積は3つで170(28cc)。3気筒というと、フォードのフライバです。このエンジンでフライバを製作するのが当面の夢でしょうか。そのためには、まず、小さいフライバを作って実験をしないといけません。実は同じSAITOから3気筒の90も発売されているのです。そっちも欲しいな、と思っているところ……。エンジンばかりストックしているような気もしますけれど……。
/☆Go Back☆/