MORI Hiroshi's Floating Factory
Model Railroad Workshop
<機関車製作部>
庭園大工事 part6

/☆Go Back☆/
前回「もう梅雨入りにしたら?」と書いたら、そのとおり梅雨入りになりました。例年よりも早いです。でも、予報とは逆に週末も、週明けも良い天気が続いています。こういう場合は「梅雨明けの走り」と言えば良いのでは、と人ごとながら思いますが……。
弁天ヶ丘線は毎年5月末まで営業をして6月から4ヶ月間の夏期休業に入ります。今年は、線路が開通するのが6月末頃だから、絶対にそこで遊んでしまう気がしますが、どうなりますか……。
最近は、多少忙しさのしわ寄せか、工作時間短縮が続いています。開発もほとんど進んでいません。その一方で、庭園工事は、着実に前進していきます。これがつまり、趣味と仕事の差ではないか、と思った次第。やる気だけが動力で、生活はすべて負荷、という趣味のメカニズムです。動かすには、動力の出力を増すか、あるいは負荷を減らすかしかありません。
雨だと思っていた日曜日が晴れましたので、久しぶりにAB10を出動させました。南庭園の石畳では初走行になります。
さて、庭園工事はまだまだ続いています。既に着工から2カ月以上になりますが、そうですね、あと1カ月はかからないと思いますが、このレポートでいうと、part 8くらいには、工事終了になるのでは、と予想しています。
<アーチ橋完成!>

西デッキの手前に建設中のアーチ橋です。前回のレポートのときに比べると、上面にもう1段レンガが並べられました。この上には、モルタルの仕上げでしょうか。構造体としては、ほぼ完成です。
2枚目が半円形の型枠を外したところです。このあと、周辺の工事になります。普通は池や川があるところに橋を造りますが、庭園工事やレイアウトでは、先に橋を作っておいてから、池や川を作るわけですね。つまり、理由と対処が逆になっています。

アーチ橋の上面からデッキを望んだショット。現在、仕上げを見越して、デッキ上面より数cm低くなっています。アーチ橋には勾配はつけず、橋を過ぎたところから、高度を落とすことにしました。橋の幅は60cmです。

玄関前のポーチから眺めたショット。庭の一番奥にアーチ橋が見えます。左の構造物ともにアンティークレンガで統一しました。風景はこれからまだずいぶん変わります。
<レンガの道>

西庭園のメインラインの1本は、この6本のレンガ柱の間を通り抜けます。柱は既に完成していて、壁がある方の3本が高く、3本が低くなっています。柱のトップに、見えにくいですが、金具が取り付けられました。この上の構造物を支持するジョイントです。つまり、まだこれから上に何が作られる、ということです。

この6本の柱の間、線路が通る部分には、レンガで台を作りました。道床というか、テーブルというか、がっちりとした構造です。

完成後に、反対側から見た写真です。まだ線路はつなげられていません。それにしても沢山のレンガを使いました。聞いたところによると、今回の工事でアンティークレンガは約3000個使用するそうです。南庭園に張った石も3000枚だったとか。合計で6000枚です。凄いですね、すべてを左官屋さんが一人で張ったのですから(ミキサは途中で壊れましたけれど)。
<切り通し>

切り通しの右の小山はさらに土が盛られました。それでも未完成です。
その切り通しの中央付近に糸が張られました。何をするのでしょうか。

まずは、基礎部です。切り通しの土留めの壁の反対側に何かを作っていますね。奥に見える線路(ブロックにのっている)が、デッキへ上がっていく大回りの新線です。
<植樹>

ポーチの前のレンガのサークルですが、中央に深い穴が掘られました。落ちると危ないので馬(梯子みたいなもの)が置いてあります。地中にチューブが見えますが、これは電気配線を通すためのものです。
樹が来ました。その横に小さな丸太の台のようなものが立ちました。これは、どうなるのでしょうか……。

西庭園にあったポイント転轍機は、南庭園へ移動しました。今のところ仮に置かれていますが、位置はここで決定です。この近辺も、植樹が始まっていて、既にちょっとした林が出現しています。

転轍機が枝葉に隠れて良い感じです。ここにも電源を引きましたので、夜は転轍機の表示灯を光らせることも可能です。そのすぐ向こうにうっすらと見えるラインが線路です。
<備品>

LGB(Gゲージのトップメーカ)のライトです。壁掛けタイプで直径は40cmくらいあります。ガレージのどこかに設置するつもりで購入しましたが、まだ位置を決められません。1階か2階かで迷っています。
同じくLGBのロープウェイを入手しました。モータで動くタイプです。これは、ホビィルームのレイアウトのどこかにセットするか、それとも、やっぱりガレージに設置して遊ぶか、どちらが良いか思案中。いつかそのうち忘れた頃に、突然思い立って、取り付けることになるでしょう。自分の行動が目に見えます。
<ナローでも大型>

この頃は、HOスケールは極力セーブ、できるだけOスケールか、それ以上のものに限定するように努めていますが、なかなかそうもいきません。写真は、しかし、Oスケールで、ゲージは19mm、つまり、On3です。ブラス製でサウンドを装備しています。重装備でごちゃごちゃしたアメリカン・ナローの大型機。でも、動輪はフレームの内側です。
<他社からのおたより>

「他社からのおたより」の「他社」は「他者」の誤植ではないのか、というメールが沢山来ました。つまりですね、鉄道会社のごっこをして遊んでいるのです。ですからこの分野では、皆さん、鉄道会社の社長さんなのです。そういう文化が人知れず(しかもかなり昔から)存在しているのですが、でも、一般の方からみたら、いちいち、このあたりの業界語が、オタッキィなのですねぇ(笑)。
青梅市の加藤さんから庭園鉄道の写真をお送りいただきました。これは5インチではなく3.5インチゲージです。機関車は、森も作ったことがあるOSのクラウスですが、かなり改造されている様子。しかし、素晴らしいロケーションですね。こちらの鉄道、名前がないそうです。これはしかし、そうかも……。自分の庭にあって、本当にプライベートならば、名前はいらないですよね。犬みたいに、呼ぶわけではありませんし。写真を見た感じ、非常に自然と馴染んだ線路に見えますが、それだけ素晴らしい土木工事がなされているものと推察します。
2枚目の写真は、川口市の関根さんから届きました。こちらも、鉄道名はないみたいですが、3.5インチで、加藤さん同様、枕木は自作されています。それに、木製の橋がまた渋いですね。でも一番凄いのは、シェイ! しかも4トラックではありませんか。運転手さんが空気入れを手押しで動かしているみたいですね。既に製作に5年かかっているそうですが、でももう、ここまでできていれば、あとは難関はボイラだけではないでしょうか(ボイラは最大の難関と聞きます)、楽しみですね。ボイラの代わりに電動コンプレッサを載せて、バッテリィで駆動する手もありますし。そういうのは、アンチ・スチームっていうのかもしれませんが。森も将来自作するなら絶対にシェイだと心に決めております。
蛇足ですが、これまで送ってこられた3社の庭園鉄道、いずれもご子息、ご息女が運転されています。やっぱり、庭園鉄道はそういうイメージなのかな、と再認識いたしました。弁天ヶ丘線も第2番目のレポートに、森家の長男氏が乗っていますけど、最近は犬しか乗りません(笑)。
★募集★ もう一度、ここにもコピィしておきます。ここを読まれた方の中で、自分の家にも庭園鉄道があるぞ、という方は写真をお送り下さい。横が640pixelsくらいの大きさで充分です(できればjpeg)。ご紹介できるのは1枚だけになりますし、今ご覧になっているように写真のサイズも小さくなります。条件として「自分の家にある常設のレイアウトで、人が乗ることができるもの」に限定しています。応募下さった方には、お礼に『ミニチュア庭園鉄道』を1冊をプレゼントいたします(ですから住所をお願いします)。それから、8月に出る『ミニチュア庭園鉄道2』も(発行後に)お送りする予定です。また、このサイトにアップした写真は、来年の『ミニチュア庭園鉄道3』に使用される可能性が高いです。ご了承下さい。
<レンガの階段>

上の方で基礎部を作っている写真がありましたが、レンガが積まれて、形が見えてきました。近づいてみましょう。
どうも、段々になっていますから、階段ですね。どうして、こんなところに階段が必要なのでしょう? まだまだミステリアスな、弁天ヶ丘線の工事です。

ちょっと違う時間に撮影すると、このように違った色に見えます。これも、ミステリアス(というほどでもないですが)。左のレンガの低い柱が、6本柱の端っこの1本です。これと、レンガ階段の間を線路がカーブで抜けていく予定。つまり、切り通しの部分です。
2枚目の写真は、土を盛った小山の上に立って撮影したもので、下に白く見えるのが土留めの壁です。よく見ると、階段の向こう側に新線が見えます。この近辺はかつて笹の葉が密集していたところです。今は除草剤でほとんど枯れています。
<久しぶりのAB10>

5月最後の日曜日は晴れました。線路は開通していませんが、久しぶりにAB10を出動させましょう。ガレージの東口から出すために、Plymouthの工事列車と入れ換えです。
まずは、デッキへ上がりました。工作室の北側のカーブを抜けていきます。この近辺も緑が綺麗になりました。機関車の後ろが客車、そのまた後ろに、新車の大型貨車が連結されています。今回は、この貨車に乗って運転をしました。これをするためには、機関車のコントローラのコードを延長する必要がありますが、普通は電気抵抗が増えるため、簡単には延長できません。AB10は、モデルニクス製のユニット式のコントローラを装備しているので、こういうことが延長コードをつなぐだけでできるのです(延長コードはパソコン関係で偶然あったものが無改造で使えました)。パックイン式のコントローラではこれはできません。少し高いですが、ユニット式を購入したのは、お客さんよりも後方に運転手が乗ることができるのと、将来、機関車を重連するときのためです。勾配が大きいところで、沢山の人を引くためには、いずれ機関車を2台にして、列車を運行する必要が生じるでしょう。

先日工事をした西デッキのコーナです。大型車両を実際に通過させてみました。もちろん、こういうのを見越して、車両限界、建築限界が決定しているので、支障はないはずです。でも、乗っている人の靴とか躰とかが、接触する可能性は高くなりますので、自分以外の人が乗車するときには注意が必要です。
ちなみに、弁天ヶ丘線の車両限界は、幅40cm、建築限界は幅60cmとしています。

西デッキの端まで来ました。アーチ橋へは1mほどの距離ですから、人間は跨いで橋の上に行けます。線路はまだつながっていません。
デッキの方から望んだショット。アーチを通り、高い柱の右へ抜けていきます。そこにトラス鉄橋があります。早くここを通りたいですね。
<働く庭園鉄道>

荷物を運ぶための道具をいろいろ備えています。このラジオ・フライヤは、もう10年ほどまえに購入したものです。かつては、ここに子供たちが乗りましたし、トーマも乗ります。庭で荷物を運ぶのにも使われていて、タイヤが大きいことが、石畳のような場所では有利です。

しかし、これからは、もう鉄道で輸送する時代。ちょうど、届いたばかりの宅配便の箱を貨車に載せて、これから運びます。通販生活をしているため、毎日、2,3個の荷物が届きます(今日は日曜日なのに届きましたね)。ちなみに、バンドソーの箱ですが、このバンドソーを買ったわけではなく、たまたまこの箱を送り主が使われただけです。この地点が、ゲートから10mくらいのところで、ここから玄関はさらに30mくらいあります。また、室内のリビングへは50mくらいありますので、けっして遊びではなく、重量物の場合は現実的な仕事になるのです。

それで、機関車を低速で走らせて、自分は玄関から入って、家の中を通り抜け、デッキへ出ていき、待っています。すると……
ごとんごとんと音がして、列車がやってきました。新設の引き込み線へ入れます。

というわけで、このように、リビング前に到着します。この他に、工作室の裏、スバル氏の部屋、そしてキッチン裏の戸口、まで荷物を届けることができます。もちろん、ガレージ内へも運べます。便利さを力説してみましたが、まあ、多少誇張されていることは否めません。このために鉄道を建設した、と本気で主張しているわけではないので……(弱腰)。
<庭園工事よ、いつまでも>

西日本が梅雨入りし、天気は下り坂、と聞いていましたが、週明けから晴天です。天気の上り坂と言わないのは何故かな……。しかし、雨に備えて、またも左官屋さんがテントを張りました。既にレンガ柱の構造がしっかりしているため、テントも比較的簡単に張ることができます。
横から中を覗いてみると、地面にコンクリートが打たれていました。まだ仕上げではなく、下地のようです。白い正方形のタイルがアクセントになるのでしょうか。

森の中に出現したレンガの階段も完成しています。どっしりとした構造ですね。高さは1mくらいですが、それでも上に立つと、樹の枝に頭が当たります。風景もだいぶ違って見えることでしょう。
アーチ橋の中をくぐっているのは監督です。右から入って左から出る、というのがルートになりました。「この土は新しいぞ」という発見の毎日です。

テントの中は、洗い出し仕上げのようです。ビニルで養生がしてありました(明日、表面を水で洗い流すはず)。手前の柱のトップには金具が取り付けられています。
さて、次回はどうなることでしょう。線路はいつつながるのか……。列車がぐるりと一周できる日はいつ?
/☆Go Back☆/