MORI Hiroshi's Floating Factory
Model Railroad Workshop
<機関車製作部>
庭園大工事 part3

/☆Go Back☆/
これを書いている今がGWです。前半は晴天、後半は雨模様でしたね。庭園工事も一休み。毎日来客はありますが、まあ、のんびりとした時間を過ごしています。フリーな時間はありましたが、工作の方は若干停滞気味で、これは制御関係の勉強に没頭をしているためです。楽しいのですが、形にならないため写真でご紹介できないのが残念です。
上の写真は、完成した南庭園の石畳を走るトロッコ小編成。いつの間にか、ナベトロもタンクも色が変わっています。石畳中央の星印のところに、監督がよく腰を下ろしていますが、それを見つけると、家族が「エロイームエッサイム、エロイームエッサイム」と歌うので、からかわれていると思って立ち退いてしまいます。
8月に中央公論新社から発行予定の『ミニチュア庭園鉄道2』ですが、レポートとしては2003年末までが収録されることに決まりました。しかし、それでも(予想されたことですが)量が多すぎるため、内容は4割くらいをカットしなければなりません。このサイトをご覧になっている皆さんには、もう読んだ分ですからご迷惑はおかけしないかと思いますし、ここを見られていない人は、それですべてだと思うでしょうから、特に問題はないのですが(笑)。書き下ろしが多少多くなりそうです(当社比)。それから、既に『ミニチュア庭園鉄道3』の発行も予定されていて(来年)、今書いている2004年のレポートはそちらに収録されることになりますね。こうしてみると、インターネットって速いし安いし多いしで、お得ですね。
<コッペルのその後>

地味な話題から……。コッペルですが、2回目の部品(エンジン部)配布が数ヶ月まえにありました。ゆっくりとしたペースが掴めたので、こちらも慌てず、ゆったりとした姿勢で臨んでいます。シリンダの組立もまだこれから。既に、発注してから1年半が経過しています。ライブスチームって時間がかかるものですね(笑)。当面の課題は塗装ですが、エナメルでいくか、ウレタンでいくか悩んでいます。飛行機を作っている関係で、2液性のウレタンには慣れているのですが……。
全然関係ないのですが、工具箱の「ドライバ」の引出の写真です。ナット回しも含まれています。実際には方々に出払っているため、ここにあるのはほぼ半数くらい。これだけ本数あっても、ときどき、ぴったりのものがない場合があって、新しいものを探しにホームセンタへ行くことがしばしば……。
<吹き付け日和>

GWの晴天の午前中。ナベトロを庭に持ち出し、クリーム色を吹き付けました。黄色に比べると、クリーム色は塗装が簡単です。これは紺色よりも空色が簡単なのと同じで、ようするに白が混ざると塗装が簡単になりますね。それから、安いスプレィよりも、高いスプレィの方が、やはり垂れにくく、乾きも早く、仕上がりも良好ですので、作業は格段に簡単になります。世の中って、抜け目がありません。あとは、温度が高いときの方が上手くいきます。スプレィ缶はファンヒータで温めると良いでしょう(火の元注意)。
雑草が伸び始めていますが、もうすぐ西庭園も工事に入りますので、今のところ放置。実物のポイント転轍機も、もうすぐ移動です。
<レンガの工事>

石畳工事が終わった南庭園では、遊歩道(というほどのものでもないですが)の工事に移りました。低いレンガ壁と、洗い出しの歩道が造られました。こういうのも、職人さんの作業を一度でも見ると、今度は自分でやりたくなってしまいます。
連休が開けたら、ここに樹が植えられることになるでしょう。どんなふうになるか楽しみです。
<小さい模型>

Mamodのナローの客車です。アルコールで走る蒸気機関車が引く車両ですが、この客車のプロポーションが抜群に可愛いので、探していました。最近、ようやくオークションで入手することができました。色は渋めの赤。32mmの線路にのります。この色と同じ赤い機関車がセットです。既に緑が2台いますので、3台目になります。煙突の形が違います。
<駅周辺>

暖かいので監督の口が開いています。玄関前のレンガ敷きのポーチ。すぐ横がガレージ駅です。監督の背後右手の砂利が敷かれているところは、もうすぐレンガ敷きになります。既にあるポーチのレンガはこのまま残して使います。ここがかなり低いので、周囲とのバランスが難しかったのです。
ガレージの西口の扉が片方少し変形して下がったため、休日の朝からこれを外して、一人で修理をしました。内側に斜めの材が打たれていて、これが変形防止のためのものだったのですが、斜め材の両端部でずれていました。木槌で叩いて全体の変形を戻し、接着剤と金具で補強しました。ターンテーブルのそばに赤いドリルが2つ見えます。片方が穴開け、もう片方がスクリュードライバです。

スイッチボックスを自作しました。思い立ったとき、これくらいのものがすぐに作れるくらいの部品をストックしていることが大切です。じゃないと、部品を調達しにいく時分にはやる気がなくなるからです。これは、外にある信号機のためのもの。左にある基板は、赤外線センサのキットを自作したもので、信号とは無関係。
5燈信号機と3燈信号機の両方の電気配線が終了しました。本物は24Vだと思いますが、12Vのバッテリィを使っているので、ほんのり優しく光ります。
<ナベトロ待機>

ナベトロの塗装は、2日かけて5回ほど重ねました。500円のスプレィを3本消費しました。でも、クリームだからこれだけで済んだといえます。艶のあるクリームにしました。なかなか綺麗。雑草が伸びる西庭園で1枚。それから、工事が進む南庭園で1枚。

こちらは、南庭園からガレージ東線へつながる区間。低いレンガ壁も昨日完成したばかり。アンティーク・レンガだから、新しくは見えませんが。線路の内側を凸面の洗い出し仕上げにしたのは正解で、掃除がとても楽です。通常多いのは1cmくらい開けて内側にガードレールを通し、その内側をモルタルで固める方法だと思いますが、そうなるとその1cmの隙間に小さな石などが挟まる可能性が高く(特にレール形断面の線路だと余計に取り出しにくく)なるから厄介だと考えました。
タンク車もグリーンに吹き付けをしました。これも2日かけて何度か塗り重ねました。写真はまだ途中のもの。台車がグレィのままです。機関車のキャビンに乗っているスイッチボックスはポイントを切り換えるための送信機です。
<密かに部分営業>

西庭園が不通ですので、機関車が運転できるのは、完成したばかりの南庭園と、ガレージ東線、そして北デッキ線のみです。プリムスが石畳の路線をゆっくりと走ります。石畳の部分は、これまでになかった走行音がします。線路が完全に固定されているためですね。なんというのか、ソリッドな感じ(そのままか)。

ナベトロは今日は2両だけ。タンク車も塗装が終わったようです(下回りの台車が黒くなりました)。ガレージ前の定位置に監督がいます。
<珍しい視察>

5/3は朝から栄町へ出かけました。珍しいことです。まず、セントラルパークで、ガーデニングに関する催し(固有名詞は不覚)があって、お世話になっている庭師さん(庭金のK藤さん)が出展しているので見てきました。他にも沢山ありましたが、これが一番立派でした。仮設なのに本格的で、素人目に見ても変わった樹が使ってあって凝っている感じだし、コケティッシュ(洒落です)だし、感心しました。起伏があると良いな、と思いました。
次は、丸栄の8階へ。鉄道模型展(のような名称)です。開店したばかりなのに、ここだけが既に大混雑。子供連れが多いのが特徴で、子供をダシにしてお父さんが見ている図です。Nゲージが主で、見るべきものはなく、5分で撤退しました。屋上で5インチの蒸気機関車が用意されていましたが、午前中は雨で中止でした。

続きまして、NHKビル(のような名称)の2階にある模型店へ。「夢」なんとか、という名前です。こちらはHOゲージの大パノラマ・レイアウトがあって、やはりここだけは凄い人気。売っているものは、グッズが多く、模型はめちゃくちゃ高級品というアンバランスが面白い。LGBとプレイモビルの展示もありましたが、こちらは販売はなく残念。とにかく、長細い機関車や電車にまったく興味がないので、申し訳ありません。
<他社からのおたより>

大名鉄道ガリバー線からは、またもやアートな写真が届きました。なんでしょう、すずらん?(違っていたらすみません) 赤い2号機で、場所は裏庭ですね。
もう1枚は、ずうっと以前にご紹介した八木鉄道。その後ずいぶんご活躍で、もうこの界隈では知らぬ人はいない、という名物鉄道になりましたが、現在は、その裏庭線を大幅に改造中で、写真のようなトンネルのある山が出現しているようです。明らかにやりすぎかと思いますが、人のことは言えません(断言)。
★募集★ どうせなら、と今思いつきました。ここを読まれた方の中で、自分の家にも庭園鉄道があるぞ、という方は写真をお送り下さい。横が640pixelsくらいの大きさで充分です(できればjpeg)。ご紹介できるのは1枚だけになりますし、今ご覧になっているように写真のサイズも小さくなります。さあ、どれくらいあるのでしょうか、庭園鉄道って。あまり沢山だと困るので、最初は条件として「自分の家にある常設のレイアウトで、人が乗ることができるもの」くらいに限定したいと思います。できればナローだと嬉しいですが……。でも、あまりいないでしょうね、なにしろマイナですから。応募下さった方には、お礼に『ミニチュア庭園鉄道』を1冊プレゼントいたします(ですから住所をお願いします)。
<開発部>

このところ、エレクトロニクス関係の実験に明け暮れ、工作台はこの有様です。ものを開発するときというのは、こうなるのだ、という好例です。作るものがルーチンワークになるほど作業場は片づく傾向にあります。そういうことにしておきましょう。
2枚目の写真は、ネットオークションで一式を300円(3000円ではありません)で落札したプログラマブルコントローラ(シーケンサともいいます)。かなり古いタイプなので、もう捨てるしかない、という代物だったのでしょう。でも、信号機や踏切警報機を作動させるには、これで充分です。

列車の位置を検知するセンサですが、最初は磁気でいこうと、マグネット・スイッチを買ってきて実験をしました。一枚目の写真に3本写っているものです。磁石を近づけると、スイッチがONになるパーツです。1本200円くらい。同じ写真にあるマグネットなど、いろいろな条件で試しましたが、やはり2cm以下に近づけないと確実に作動しませんし、速度が速い場合にも誤動作がありそうです。すべての機関車(あるいは列車)に、マグネットを装備しなければなりませんし。
2枚目は光電センサ。こちらは赤外線を使うタイプ。オークションで新品が送料込みで3000円で買えました。これはアンプ内蔵のものなのでセンサ単機で稼働します。また、拡散式(他に透過式、反射式がある)といって、センサ1機だけで障害物を感知します。対象までの距離は60cmくらいは確実でした。写真のようにタッパの中にセンサ入れても40cmは充分に作動するので、防水のためにタッパをカバーにして屋外に設置する方向で考えています。今のところ、試作の段階です。試作が好きですね、ホント。弁天ヶ丘線は試作の宝庫かも。ちっとも実配備されません。
マグネットは機関車に磁石を付ける必要があって面倒ですが、赤外線はこれが不要です。しかし、機関車以外のものにも反応しますので、たとえば、線路の上を猫が歩いても作動する、という問題は残ります。踏切の警報機を鳴らす場合は、踏切の両側に2つずつセンサが必要で、合計4つのセンサとプログラムによる条件判断で、警報や遮断機を作動させることになります。プログラミングのためには、とりあえずラダー図を描かねば……。
<車両工場>

GW前半は、大きな工作は進みませんでした。車両関係では、塗装が終わったタンク車にレタリングを入れました。カッティングシートを切って作った文字を貼り付けたものです。簡単ですね。ラジコン飛行機用のシートを使いました。

GW後半から大型貨車の製作に入りました。長さは160cmくらいで、フラットカーです。いや、フラットじゃないから、正しい名称ではないかも。英語だと、well wagonという表現を見かけましたが、wellって「凹んでいる」っていう意味?(井戸から連想)。南庭園に線路が延びたので、宅配で届いた重い荷物を、工作室や北デッキなど、家のあちこちへ運ぶことを主目的にしますが、もしかしたら人間が乗れるようにするかも。シャーシを鋼材で組む予定です。1枚目の写真は設計中。このように材料を適当に並べて考えます。設計図は頭の中。
連休最終日は雨が上がりました。ガレージの前に店を広げて屋外ワークショップ。屋外とはいっても、切り粉が出ますから、掃除機は必需品です。危ないところに監督がいますね。ちなみに、このバンドソーはまったく火花が出ませんし、切り粉も飛びません。むしろボール盤の方が危ない形(裸足で歩くトーマにとって、ですが)の破片が出るので厄介です。

1日でここまでできました。まだ、補強部材が入っていません。でも、骨組みはだいたいこれくらい。とにかく重心を目一杯低くしました。
ボギィ台車のアップ。軸受けにスプリングがあるので、ボルスタはそんなに傾かなくても良いかもしれませんが、これくらい長い車両になると、線路の僅かな捻れでも影響が大きいので、余裕をみた方が無難でしょう。シャーシの折れ曲がり部分は、このあと斜め材が入って剛性を高めます。今回は溶接はしない予定ですが、わかりません。突然したくなるかも。
<技術研究部>

これまでにない長い車両ですので、メインラインで走行試験をしました。特にカーブでの状況(主として周辺とのクリアランス)を調べます。1枚目の写真は、半径4mのカーブにのっているところ。この程度では、ボギィ台車の回転も小さく、フレームの外に飛び出すようなことはありません。
2枚目の写真が半径3mのカーブです。ボギィ台車がシャーシぎりぎりになります。車体中心部はカーブの内側へ7cmくらい飛び出します。車両限界ぎりぎりです。

半径2mのカーブを通過しているところ。中央部はもう線路から大きく外れます。車両限界を超えそうな感じ。台車の回転角も大きくなります。ボルスタの揺れ止め支持をどうするかを、こうやって実測して決めることにします。カプラは、Nゲージのように台車に付けた方が良いかも。
ところで、この北デッキ線の西コーナは、現在カーブ半径が2mで、全線を通して最も急カーブの難所です。これまでと違い、これからはここがメインラインとなりますので、半径3mのカーブに取り替える工事を計画しています(線路を置いて確かめているところの写真です)。建物の角に40cmほど近づくラインとなりますが、クリアランス的にはなんとかいけそうです。
<車両の工作のつづき>

久しぶりに旋盤を回してネジを作りました。写真はそのあとダイズでネジを切っているところ。奥に見えるのが完成品です。ちょっと不格好な2段ネジです。台車のセンタに使います。いずれはボールベアリングを入れる予定で、現在カタログで選定中ですが、そのパーツが来るまでの代用品です。
フラットカーの台車を取り付けるボルスタ(横梁)をシャーシに固定する部分にゴムのダンパを入れました。高価なパーツなのでもったいないですが、バネを入れるよりは挙動が落ち着くでしょう。背に腹は替えられません(意味不明)。ボルスタは3mm厚の鋼板ですが、弾性変形を期待してわざと薄目にしています。しかし80kg以上の積載があるとこの板が塑性変形する計算なので、重いもの(たとえば人間)にも対応させるには、もう少し厚いパーツに変える必要があります。このあたりは様子を見て、変更の余地があり。

粗大ゴミ置き場に捨てられていた機械のハンドルだけ外してもらってきました。ちょうど良い素敵なパーツです。フラットカーのパーキング・ブレーキにしました。ネジ棒が地面に突き当たるという簡単明快な仕組みです。
2枚目はワークスカー。これまでボール盤を載せていた小さい車両は、フラットカーの台車として日の目を見ましたので、本来のワークスカーがリバイバルです。これは青いボックスカーのボディを外した下回りの車両です。ボール盤を載せるのにはぴったり。
<庭園工事はつづく>

駅のすぐ横も工事に入りました。アンティークレンガを円形に並べています。奥に切り倒した松の短い丸太が見えますが、これは並べているわけではなく、偶然ここに置いてあるだけです(つまりゴミです)。

西庭園でも土木工事が始まりました。穴を掘って、基礎を作ろうとしています。線路の近くですね。いったい何ができるのでしょうか。

線路のすぐそばに杭が打たれています。これが、レベルを調べるために打ったもの。今回、線路の高さを見直し、勾配をできるかぎり少なくするつもりです。
2枚目の写真は、線路を横断する板。これは、土木作業のために一輪車が通る橋です。良い感じですね。こういう寂れた感じというか、ちょっとした雰囲気がナローの神髄かも。素晴らしいですね(笑)。
<まだまだつづく>

監督がポーチで日向ぼっこ中。手前に3燈信号機。向こうにはポイント転轍機。一輪車の渡り板もあります。もう初夏の陽気です。
/☆Go Back☆/