MORI Hiroshi's Floating Factory
Model Railroad Workshop
<機関車製作部>
素敵な模型屋さん

/☆Go Back☆/
暖かくなってきました。庭園鉄道の季節です。でも、なかなか時間がありません。趣味に必要なものは、お金と、場所と、時間です。お金持ちか、場所持ちか、時間持ちの、いずれかでないと趣味は成立しないようです。3つの中で、最も贅沢なのは、間違いなく時間持ちでしょう。なんとか頑張って時間持ちになりたいものです。
毎日の工作は、だいたい15分から30分程度でしょうか。15分という場合も、朝、出かけるまえに5分、帰宅して5分、食事のあとの5分、という分割工作の合計です。それでも、穴を4つくらいは開けられます。吹き付けも1面なら20秒くらい。ヤスリもかけられます。ちゃんと工作は進むのです。
さて、『ミニチュア庭園鉄道2』の取材の第2弾は、憧れのモデルショップ、そうです新額堂です。10年ほど、ずっと行きたくてもタイミングが合わず、行けませんでしたが、今回は満を持して臨みました。期待は膨れあがっていましたが、はたしてどうだったでしょうか……。
機関車製作工場では、9号機となるディーゼル機関車の組立が進み、試運転まで漕ぎ着けました。また、土木工事部は、まずは線路を現地に並べるところからスタート。暖かくなれば、線路工事は一気に進みそうな気配です。
上の写真は、西庭園線の大外回り新線の工事現場。写真中央の太い幹の左を現在のメインラインが通っています。今回は、その樹の右を通そうという計画です。
<鉄道模型市>

3/7(日)は、家を7時半に出て、東京へ。浜松町で開催された鉄道模型市を見てきました。これまでは、スワップミートと呼ばれていたイベントで、つまり、プロとアマによる鉄道模型のフリーマーケットです。
浜松町の改札を出たところにNHKのテレビ・クルーが待っていて、会場へもカメラが同行。ずっと森の近くに(少し離れるようにお願いしましたが)レンズがあったようです。でも、こちらは模型しか見ていないので、まったく気づきません(というか無視)。こういったイベントは初体験ですので、珍しいものが沢山ありました。
1枚目の写真は、ジャンクを載せた貨車。1500円だったかな。ウェザリングも入っていて、なかなかお買い得。貨車よりも、このジャンクの方が高いです。2枚目は、フランスの電車で名前は知りませんが(固有名詞は覚えないので)、ずっと欲しかった車両。赤いボンネットが格好良いです。メルクリンのものは何度か見ましたが、これは違います(フルグレックス製?)。ブラス製で、下回りとパンタグラフは未組立。パーツとパワートラック2つ付きで23000円。安いと思いますが……。いずれもHOスケールの16.5mmです。

こちらはOn(Oスケール、19mm)のフォーニィ。かなりくたびれている感じですが、プロポーションが良いので気に入りました。同じタイプの未塗装を1台持っていますが、こちらはグレィっぽい黒。レールに直接触れる集電シューがあったり、微笑ましい工夫のあとが見られます。フォーニィって、バランスが悪いから、安定走行は難しいですよね。
<新額堂>

鉄道模型市にも出展していた新額堂ですが、お店の方にもお邪魔しました。なにしろ、1週間に平日の2日間、しかも午後2時からしか開いていないのです。写真がお店の入口。半地下のガレージの一部をお店にしたみたいです。
このお店はナローの専門店。ナローだけのお店というのは、日本でもここにしかないのでは? 森はナローしかしませんので、まるで森のためにあるようなお店といえます。D51とかEF66とかはないし、アメリカ型でもビッグボーイなどもありません。その代わり、今まで雑誌でしか見たことがなかった、キットがあるわあるわ……。これは、本当に感激です。

持って帰れるなら、この棚にあるものを全部買いたかったくらい。Onの安価な貨車のキットや、ロギング関係のストラクチャもいっぱい。OとHOが半々くらい、それにGも少しありますが。
完成品もショーケースの中に飾られています。お店に入って一番最初に目について、一番良いなと思ったのは、Onの小さなタンク車(貨車)でした。それはお店のご主人が自作されたもので、売り物ではありませんでした。作り方は聞いてきましたけれど。

変なものを買ってしまいました。やっぱり、ここにしかないもの、ということで、木曽森林の初期型ボールドウィンをアメリカンなペイントで仕上げた機関車。珊瑚模型のキットを組んだもので、On30です。動きがスムーズで良かったので、決めました。アラビアンな煙突が格好良いのです。

こちらはGの亀の子。またか! という叫び声が聞こえます。しかし、ブラス製で、これまでになく高価なもの。ただし、動きが悪く、一部壊れているので、破格の値段で購入。動かなくたって良いのです。「動くことなど、LGBやバックマンに任せておけ」という格言があるではないですか。もちろん、森博嗣の言葉ですが。

Gゲージのレールカーです。とても小さいのでOスケールと間違えるくらい。これは新品でちゃんと動きます。カウキャッチャや軸受けのディテールがなかなか。真っ黒で天賞堂製みたいな艶なので、ウェザリングをしましょう。屋根も色を変えた方が良いでしょう。

この他、Onの貨車のキットを6台ほど購入。ストラクチャも欲しかったのですが、ホワイトメタルのものは重いから、荷物になるので諦めました。また近々時間を作って行きましょう。絶対に行きます。写真の中央にあるのは、Onロギング・レイアウトのビデオテープ。スバル氏に見せたら、「インディ・ジョーンズ」のテーマを歌います。彼女には、ナローとインディ・ジョーンズが非常に近い(というか同じもの)らしいのです。確かにトロッコは出てきますけどね。
最後は、鉄道模型の洋雑誌。最近、天賞堂に行くと、一度に10冊くらい買ってきます。一番面白いのは、もちろん、ナローの専門誌「ガゼット」ですが、「ガーデン・レールウェイ」「スチーム・イン・ザ・ガーデン」などの庭園鉄道関係も参考になるし、「ライブスチーム」は外せないところ。また、一般紙では、「コンチネンタル・モデラーズ」が面白いです。これくらいが、必ず買うもので、他には、「レールローダーズ」や「レールロード・モデル・クラフツマン」をときどき買います。
<DLキット>

Maxitrakのキットを毎日少しずつ進めています。テレビの取材中に走れるようにしたい、との気持ちが少し入っているかも。既に動力系はほぼ組み上がっているので、ずっとボディの工作です。特に塗装ですね。模型のキットの場合、時間のほとんどは塗装に費やされるといっても過言ではありません。1枚目は、前面グリルと、両サイドを赤く吹き付けたところ。半艶の赤です。銀色の丸いものは、ヘッドライトのパーツ(レジン製)。
2枚目は、キャビンとボンネットに銀色を吹いたところ。これはやり直しをしているところなので、既に下半分が赤くなっていますが、銀色のノリが今一つだったので、また銀を吹いて、もう一度赤を吹く途中です。プラモデル用のスプレィならば失敗はないのですが、安ものの缶スプレィなので、粒子が粗く、ときどき失敗します。そういうときは、サンディングしてやり直しになります。
ボンネットの排気管とサンドドームの間に、ベルを取り付けました。これは、クリスマスの飾りのものではなく、音を選んでハンズで買ったベルです。400円もしました。取り付け金具は適当に自作しました。格好良くありません。
<線路工事開始>
玄関前のポーチに佇む監督。このレンガの上を通るカーブが今回の工事で撤去されます。右にあるポイントも移動して別の場所へ。

石を敷く工事が1週間後に迫っているため、時間を見つけて、線路の位置決めをする作業をしました。半径4mのカーブが、トラムの線路のように石畳の中に入ります。レールの間は、レール面よりも5mmくらい下げるだけにする予定。監督が座っているところが全面石畳になります。
そのカーブの反対側は、この2本の樹の間を通り抜けます。今はこの近辺が土が盛り上がっていて、切り株が3つもあるため、とても線路を通せない状況です。重機を使って、ここを平たくしてもらう予定。

2本の樹を抜けたところにポイントが2つと、クロッシング(平面交差)が1つ設置されます。この位置決めは微妙ですので、念入りにしなければなりません。
2枚目の写真が、だいたい位置が決まったところ。クロッシングはモデルニクス製で、角度は60度です。手前にあるバラストのある線路が、現在のもので、これは撤去されます。
<備品>

鉄道にはまったく関係ありませんが、風向風力計。このタイプのものが欲しかったのです。ずっと探していました。新品を買うと何十万円もするので、壊れていても良いからと、中古の出物を待っていました。運良く、安く手に入りました。格好が良いです。ちゃんと動きます。電圧出力もできるみたいです。どこにセットしましょうか……。
<サファイア・ドレスアップ>

Maxitrakから取り寄せたランプ。これをヘッドライトとして、Sapphireに取り付けました。煙突を外し、自作の取り付け金具を付けました。すべてネジ組みです。電球はありませんが、ゆくゆくは点灯できるようにしたいですね。でも、そうなると、電池ではなく、蒸気で駆動する発電機が欲しくなります。
<街に緑を>

部屋の掃除をしていたら、HOスケールの樹の箱入りセットが出てきたので、トラムのレイアウトに10本ほど植樹をしました。良い感じになりましたね。。この黄色のトラムは、ディスプレィ用のボディにパワートラックを入れたものですが、とても良く走ります。レールは9mmです。
最近、レイアウトを作っていないので、今年か来年あたり、小さいものでも良いから作ってみましょうか。できれば、Oスケールに挑戦したいところ。でも、最終的にはGスケールのレイアウトが作りたいです。
<春の日差し>

だいぶ暖かくなりました。トーマが西庭園の芝の上で日向ぼっこをしています。これは、ガレージの2階の書斎の窓から撮影したショットです。もうすぐ、この風景も変わります。転轍機の左にある寝転がったままの信号機も、もうすぐちゃんと設置される見込み。

同じ場所をローアングルで。タンク車は、何色に塗ろうかな、と考え中。黒いままでも良いけれど、その場合は、白い大きなレタリングを入れたいですね。シールを貼る方が簡単でしょうか。ラジコン飛行機に使うシールを買ってこないと。
もう1枚の写真が、今回の新線工事の難関の切り株地帯。ここのために重機を買おうかと考えたくらい。ここは、プロの庭師さんに頼んで平らにしてもらいます。既にだいたいの位置に線路が置いてあります。メインラインがここを通る予定。緑のホースは水道です。
<森の新線>

西庭園線の森林部ですが、ここも大工事になります。樹はほぼそのままなので、森林の雰囲気は残しますが、線路としては、新しい大回り線が加わり、平面クロッシングが設置されます。その代わり、森の中にあったポイントは撤去。
1枚目の写真が現在の西庭園線のメインライン。2枚目がこれから線路を敷くところ。右下に少しだけ線路が見えています。これが先へ延び、上中央の樹の向こう側で左へ入ります。そして、左に見えている現在のメインラインとクロスして内側へ入る、という計画です。

その場所を反対側から撮影。45度のクロッシングが置いてあります。向こうからくるカーブが仮置きのもの。今見えているポイントは撤去して、他の位置へ移動します。
同じ位置を違う角度からも撮影。ポイントがなくなり、クロッシングが入ることで、西庭園だけのエンドレスはなくなり、大きなエンドレスの一部に組み入れられることになります。工事はすぐに始まりますが、開通は数カ月あとになりそう。しばらくロングランはできません。
<DLの製作佳境>

DLは高さ17cmのバッテリィを載せました。これは置いてあるだけですが、動かないように、周囲に木材を挟みました。
ボンネットの蓋が、それほど取り外しが楽ではないので、バッテリィの充電が簡単なように、端子をパネルに取り付けました。手前の赤と黒がそれです。

この状態でデッキへ持ち出して、試運転。静かに滑らかに走ります。重心が前寄りですが、牽引すれば反力でちょうどバランスが取れる、という設計でしょう。
フロントグリルを取り付けました。ヘッドライトの配線をさきに済ませるためです。

窓枠を木の角材で作りました。サーフェイサを吹き付けたところの写真です。このあと、白く塗装します。透明アクリルがキャビンの内側に付きます。
最後の1枚は、エンジンルームのサイドも付いて、だいぶ形になったところ。ナンバのシールも貼りました。もう少しです。
<運行しています>

代わり映えはしませんが、少し時間があって、天候が良ければ、すぐに出動します。
現場監督もすぐに出てきます。最近、あまり乗せてもらえないので、不満かもしれません。グースが客車を引いて走りますが、運転手がいないと、スリップします。重量が足りないのです。空っぽのボックスの中に、ウェイトを入れた方が良いでしょう。
<運材しています>

久しぶりに森林鉄道しました。1号機ワークディーゼルに運材車を引かせます。まえの黒い方は木製の運材車、後ろの白い方は鋼製の運材車です。前は細い樹が3本、後ろは太いのが1本。鉄橋を渡って森へ向かいます。

ワークディーゼルは本当にディテールがよくできています。技巧舎のキットですが、プロポーションも良いし、凝った作りですね。エンジンルームも良いですが、ヘッドライトのパーツも秀逸(点灯はしませんけれど)。
この鋼製運材車も技巧舎のキットです。ずっと、AB10の運転者用トレーラを務めていましたが、ようやくお役ご免で、本来の運材車として復帰しました。載っている木材が重いのです。一人では簡単に運べません。

高架を通り抜け森へ入ります。この近辺も、今回の工事で風景が変わりますので、今の内に写真を撮っておきました。
<テレビ取材継続中>

Sapphireを運転しました。暖かかったのですが、風が強い日です。しかし、快調にスチームアップして、のびのび走り回りました。絶好調です。
NHKのテレビクルーが、撮影をしています。撮影はまだ続いているのです。凄いですね。BS2での放映は4月初めの模様。

グースが引き込み線で待機しています。ターンテーブルに車輪をのせていますが、この車両は、テーブルでは回れません。
今日は、一番最後に、9号機の試運転を本線で行いました。自走させただけで、まだトレーラを引いてはいませんが、とても快調です。大丈夫でしょう。もうデビューも間近です。
工事は3月末スタートします。次回はその様子をレポートしましょう。
/☆Go Back☆/