MORI Hiroshi's Floating Factory
Model Railroad Workshop
<機関車製作部>
寒くても庭園鉄道

/☆Go Back☆/
鉄道模型も模型飛行機もまったくの独学です。学生時代にそういったサークルに入ったことは一度もなく、また誰かに教えてもらった経験もありません。模型飛行機は15年ほどまえにクラブに入りましたが、かなり飛ばせるようになったあとでしたし、たまたま知り合いがそのクラブに所属していたために入会しました。広い飛行場が使える(大きい飛行機が飛ばせる)というメリットがあったためです。鉄道模型に関しては、いかなるサークルにも属したことがなく、またいかなるイベントにも参加したことがありません。友人で鉄道模型を趣味にしている人は一人もいません。そういった人たちが集まるところ、たとえば、デパートで行われるフェアの類さえ見にいったことがありません。これだけ熱心に楽しんでいるのに、考えてみたら不思議だな、とは思います。
特に、積極的に嫌っているということはなくて、そういったサークル活動は趣味を続けるうえで大事なことだと認識しています。ただし、どうも自分の場合は、一人でこつこつと悩みながら、問題を解決して、前進することが楽しい、と感じてしまうのです。どうしてもわからないこと、悩み続けていることを、誰か知っている人に教えてもらおう、と考えることはもちろんあります。しかし、こちらがまだ問題だと思っていないうちに、手取り足取り他人からアドバイスされたら、きっと面白さは激減してしまうでしょう。これは、子供への接し方、そして、教育にもまったく同様の傾向を感じるところです。
「教えてもらえば失敗がない」「その方が上達が早い」という意見を聞きますが、趣味とは競走ではありません。失敗をしないことが王道ではなく、また、上達することさえ目的ではないのです。むしろ、失敗が面白いし、ちっとも上手くならないうちが楽しいのです。こういうことは、上達したあとでわかります。今、楽しいということは、きっとまだ上達していないからでしょう。
どれだけ、その人個人が楽しめるか、楽しむためには、とことん自分の時間、自分の環境を追求することです。流されることなく、また妥協することなく、そして、他人に関わることもなく、自分だけの道を歩く、ということが大切だと思います。
こういった楽しみ方をしている人は意外に多いでしょう。単に、表に出てこないだけです。インターネットの普及で、そんなプライベートでマイナな、しかし素晴らしい世界が、少しずつ大勢に伝わるようになってきたのでは、と思います。
さて、1月になって多少多忙。そして寒くなりました。ライブスチームを週末に1時間ほど運転する、くらいしか庭園鉄道をしていません。工事も停滞中。軽工作のみ、という足踏み状態です。でも、こういうときに、いろいろな将来計画が頭の中で展開するのですよね。
<ちょっと寒くなりました>

寒くても、風が冷たくても、太陽が出ていれば、運転日和です。監督も既に日向ぼっこ用定位置についています。グースが出動しました。グースというのは、つまりレールトラックですから、ディーゼルカーみたいなものですが、森林鉄道などによく登場するので、給水塔の横にいるのも似合います。
茶色の新しい客車(中古なので古いのですが、弁天ヶ丘線では新車両)を牽引してみました。ごろごろと音がします。ボディに反響しているみたいです。ダブルルーフという2段になった屋根が、古風でアメリカンですから、これもグースにはよく似合います。実際のグースが、こんな大型客車を牽引するほど力があったのか疑問ですが。

ちょっと寒いから、石炭に火をつけよう、というノリでサファイアの6回目の運転です。もう、ほとんどコツは掴めているので、あとは、いかに最適化するか、というチャレンジになります。これまでの5回は、小さなビニル袋に入った液体の着火剤を最初に入れて火種にしていましたが、それがちょうどなくなったので、今回は、ゼリィ状の着火材を使って点火をしました。キャンプで使うものでしょうか、マヨネーズみたいな容器に入っています。アルコールっぽい感じ。これを石炭の5個くらいに少しずつ付けて火室に入れました。まあまあ上手くいった感じ。もう少し通風機が強い方が良いかも、と思えてきたので、次回はバッテリィを換えて、たとえば、ニッカドの7.2Vくらいに電圧を上げてやってみます。そういえば、石炭を入れるバケツが少し大きくなりました。380円のものです。

玄関の絨毯のところにいつもはいる監督です。玄関が一番日当たりが良いからです。暖かいときは、ドアを開けてやると、ガレージの前か、駅のところか、それともポーチで日当たりが良い場所を探して寝ています。
ところが、サファイアのスチームアップを始めたら、どういうわけか、監督が近くに寄ってきて座り込んでしまいました。

ついには、機関車の横に擦り寄ってきて、このとおり。そんなにひっついたら熱いんじゃないか、と言ったのですが、どきません。機関車とスキンシップをしたいようです。単に暖かいから体を寄せたのでしょうか。意味不明の行動です。自動車の横にこうやって座るときは、「乗せてくれ」という意味なので、もしかしたら、機関車にも乗せてほしいのかもしれません。邪魔なので、このあと強制退去させられました。
<近頃のガレージ>

ガレージのほぼ中央には、このレディ・マドキャップが鎮座しています。時間があるごとに、あちこち点検したり、分解したり組み立てたり、いじってはいますが、メカニズムを理解しているだけで、未だ運転をする状態ではありません。具体的には、右前輪の板バネが破損しています。部品がそっくりありません。他の3つを見て、同じように作るつもりです。あと、安全弁は真鍮のカバーの中なので見えません。簡単には取り外せない構造です。また、ハンドポンプがない(インジェクタが2機ある)ので、どうやってボイラへ水を最初に入れるのかが不明。蒸気溜のトップのネジが外れるので、そこに4mm程度の穴はありますから、ここからかな、と考えているところ。

ガレージの様子です。散らかっています。誰にも文句を言われないので、いつもこのままです。青の6号は、バッテリィの充電中でボンネットが開いています。エンジンはここにはありません。フロントは荷物室ですが、ボストンバッグが1つ乗るかどうか。ガレージの床には、養生のため段ボールを敷いています。車の前にあるのは、蒸留水のポリ容器と箱に入った石炭。その向こうには丸い椅子と掃除機。
その向こうにキットで組み立てたM2000が駐車してあって、コンプレッサも置いてあります。これは小さい方のコンプレッサで、屋外で吹き付けをするときにしか使いません。踏切警報機が今はここにあります。一番奥の暗いところにサファイアが見えます。M2000の後部にある黒い機械はバッテリィの充電器ですが、これは年末にショートさせて回路を焼いてしまいました。煙が出て、お釈迦です。今は、新しい充電器を使っています。

こちらは階段付近。チロリアン人形の足許に、ピンクのワークディーゼル。その奥はオレンジのKato 7ton。古い木製の壁は、かつて母屋の外壁だったもの。
もう1枚は、西の壁際。6号機のガソリン機関車がいます(屋根の上にウエスがのっています)。katoの4サイクルが来ましたので、最近出番がありません。その奥は、RCのタイガー戦車(タミヤ製)や小型自転車など。壁の棚には、拾ってきたガラクタがいっぱいです(電話機、ビクターの犬、貨物のライトetc.)。

奥の工作室もごちゃごちゃになりました。良く言えば、活気がありますね。左のフライス盤の手前には、夏に導入したバンドソーがあります。鋼材を切断するのは、もうこればっか。先日、刃を替えました。棚には、ものがいっぱいですが、整理すればまだもう少しは収容できそうです。そういえば、ここにはエアコンがあるのです。ファンヒータも使っていて、夜も工作ができます。
<2号客車配備>

ちゃんと紹介しましょう。弁天ヶ丘線では最長の車両になりました。車長は1400mm。今までは、OSのトレーラにボディを被せた1号客車が1200mmで最長でした。この2号客車も同じOS製(と思われます)。写真のように、中央部のボディが2分割で別々に取り外せて、大人が2人楽に乗ることができます。ボギィ台車は同じものなので、やはりカーブの半径は3mくらいが限界です。ボディはあちらこちら傷や割れがありますが、軽微です。手作りっぽい感じで、オール木製。
<春みたいな陽気>

風もなく暖かい午前中。グースと2号客車を走らせました。人が乗っていないと、グースは軽量過ぎて坂道でスリップします(1軸駆動のため)。後ろの客車に乗って引っ張らせてみましたが、平地の直線以外は駄目です。ツールボックスの中に、ウエイトを20kgくらい積めば大丈夫だと思います。
写真を撮るとき、車両をついつい中央にして、よく見えるように、わかりやすいように撮ってしまいますが、たまには、端っこにしたり、この写真みたいに樹で隠したりすると、なんとなくナチュラルです。

森の中を抜けていくグースと客車。木漏れ日を浴びています。やっぱり、「よくわかる技術写真」と、「見て綺麗な写真」は、当然ながら別物だといういうことですね。

天気が良いので、玄関の前には、いつのまにかブーツが並んでいました。防水剤を吹き付けたところみたいです。スバル氏が出てきて、「これ、有害だから気をつけてね」なんてPL法そのままの台詞を言っていましたけれど、模型をやっていたら、その程度の有害物質は日常です。石炭の煙の方が有害でしょう。しかし、ちゃんとマスクをしたり、屋外でやりましょうね。
<Kato 7tonデッキへ進出>

Kato 7tonも毎回エンジンをかけて走らせています。蒸気機関車がブロアをいっぱいに吹かせたときよりも、この機関車のアイドリングは音が小さいです。走れば、若干、こちらの方が煩いかもしれません。アクセルワークがなかなか難しく、特に低速で一定の速度を維持することにチャレンジしています。まあ、こういう難しさがあるから面白いわけです。
今回は、北のデッキ線へやってきました。ここはまだ全線が開通していませんので、最後はバックして戻らなければなりませんが、走行音が響くのでまた違った感じになります。
2枚目の写真に写っているのは、小型ライブスチーム用のエンドレスで、32mm(外側)と45mmです。
<サファイア7回目>

1/12も晴天でした。サファイアの7回目のスチームアップです。監督がすぐ近くで日向ぼっこをしつつ、じっとこちらを監視しています。煙突に通風機をのせて、電池(6V)でファンを回しています。電池が減ってきたからかもしれませんが、やはり風量不足のように思います。この対策はいずれ。というか、そもそももっと大きな通風機を作った方が早いかも。掃除機の古いやつを改良してみようかな。

走っている最中です。今回も絶好調。前回くらいから、ハンドポンプを使うことがなくなりました。やはり、これはエマージェンシィ・ポンプなのですね。蒸気圧がかなり下がってきても、騙し騙し走らせながら、ブロアを開いて、圧を増すことができます。もう連続運転も大丈夫です。安全弁を吹かせないよう(蒸気を節約して)走らせることもできるようになりました。
北のデッキへの上り勾配に挑戦してみましたが、スリップはありません。それから、ときどき停車してポイントを切り換え、駅へ入って水を補給、次にバックして、本線へ戻る、という方式で運転を続けました。バックも快調です。入れ換え作業などもできそうです。
少し余裕が出てきたため、もう一度、動画の撮影にチャレンジしました。周囲の風景も撮ってみました。途中でトーマも登場します。音が以前よりもよく録れているのではないかと思います。あと、もう1つの動画は、走行が終わって、掃除をしたとき、ボイラに残っていた少量の蒸気で、自走させてエンドレスを2周ほどさせたときのものです。人が乗っていないと軽々と走ります。
蒸気機関車の快走(1.8Mb)(面白さ★★★★★)
蒸気機関車の自走(0.5Mb)(面白さ★★)

掃除をしているところです。これまでに合わせると10kmくらいは走っているでしょう。ボルトが緩んだりしますので、チェックしました。ロッド関係で一箇所危ないところがありました。どこが緩むのかを知ることも大切です。
オレンジの無蓋車には石炭バケツがのっています。1日で、これ1杯くらいの石炭で充分です。石炭はトータルで10kgくらい消費しました。水は1日で8リットルくらい必要ですから、既に50kgくらい使ったことになります。この他に、スチームオイルという潤滑剤をときどきタンクに足します。1日で10ccくらいでしょうか。あとは、掃除の時に、稼働部に油を差します。掃除でウエス(ボロ布)が消耗します。石炭の燃えカスは煤と一緒に掃除機で吸い取ってしまいます。

掃除も終わりましたので、ガレージの前で監督と記念撮影。それにしても、暮れからお正月そして最初の連休と、奇跡的なお天気が続いて、ラッキィでしたね。蒸気を堪能できました。
<設備は相変わらず>

備品はその後ほとんど整備されていません。表示板の「パタパタ」は一応いつでも動かせる状態にはなっていますが、お客さんへのディスプレィとしてしか機能していません。何かと連動して動いているわけではないので、少々問題。今のところセンサで稼働するのは踏切の警報とライトくらいです。いずれは、自動化したいところです。
信号機も光ることは光りますが、作動しているわけではありません。なにしろ、運転手が一人しかいませんので、動いている車両も1台。信号機が必要になる場面がまだありません。しかし、将来は複数車両の運転をしたいと思っていますし、見通しの悪いところはあるので、危険を避けるためには信号が必要になるでしょう。そのときは活用したいと考えています。それまでは、飾り。
<今年初めてのデキ3>

ガレージの一番奥にあったデキ3を出動させました。これは本当に運転して楽しい機関車です。今回は2号客車を連結してみました。スケール的に合いそうだったからです。でも、こうして見ると、この客車は12分の1かも。実物のデキ3は、客車よりも一回りも二回りも小さい機関車だからです。
1枚目は余所行きのディスプレイ用。実際には、乗るために客車のボディを外して、そこにバッテリィやコントローラを載せなくてはなりません。バッテリィは収まりが悪く、シートのうえに載せました。間に貨物を1両挟んで、バッテリィをそれに搭載した方が良いでしょう。またまた車両製作部へ要求が……。

玄関前のS字カーブを通過中。ここが、本線では最大の難所。しかもポイント上です。ボギィ車が過去に3度ほど脱線しました。一人で走らせているときは脱線はありません。いずれも、体重が比較的重い人を客車に乗せた場合に脱線が起こります。今回は、この2号客車に乗って走らせたら、見事に脱線しました。何度通っても脱線します。このように「再現できるエラー」は、技術的に解決が簡単です。やはり、車長が長いために、線路の捩れが前後のボギィの傾きで吸収できなくなるためでした。
<冬の土木工事>

とういわけで、さっそく水準器を当てて、レールの左右の傾きを調べました。昨年の秋は雨が多かったので、線路のために盛り土した部分が下がったようです(この場所は、母屋の屋根から雨が集中的に落ちてくるのです)。
すぐに工事開始。スコップを使っていると、上着を脱ぎたくなるほど日差しが暖かいです。レンガで左右を止めて、砂利で高さを調節しました。最近手慣れてきたので、30分ほどで終わりました。もちろん、脱線をしないで通過することを確認しました。これで、しばらくは大丈夫でしょう。こういった線路の土木工事は、半年ぶりくらいでしょうか(メンテナンス・フリーだなんていつか書きましたね)。やはり、こまめにチェックをして、日頃からメンテナンスをしないといけません。この日は、もう一箇所。高架の部分も高さ調節をしました。
<Oスケールのシェイ>

この頃の欠伸軽便鉄道は、Oスケールの機関車が増えています。安くなったということもありますね。バックマンのOn30のシリーズのおかげで、世界的に賑やかになっているみたいです(雑誌によれば、ですが)。Oのナローというと、3フィートゲージだったらOn3で19mm、2フィート半ゲージだとOn30で16,5mmになります。このスケールで、森林鉄道のレイアウトが作りたいものです。
写真は、中古で手に入れたカツミ製のシェイ。2シリンダ、2トラックの小型機です。少しグレィっぽい塗装です。

ついでに、一昨年に手に入れた、最初のOスケールのシェイ。これが、一番大きいです。3シリンダですね。それから、もう1枚は、バックマンのOn30のシェイを加えて3台並べたところ。中央のバックマンが一番背が高くて、ナローっぽいプロポーションにしているみたいです。ちなみに、煙突の先に付いているのは、火の粉を飛ばさないようにするフィルタ(金網)です。森林鉄道ですから。サファイアにも、これをつけたいのですが、実際には、火の粉が飛んだことはありません。石炭の種類にもよるのでしょう。

ガレージ前で記念撮影。庭にある一番大きな樹が、ガレージに影を落としています。
サファイアの運転も今回で少し一段落。しばらくは、またこつこつと工作に勤しみましょう。あ、前回と同じ台詞だ!
/☆Go Back☆/