エディルネへの道
トルコへ行ってオイルレスリングを生で見たい!
とりあえずイスタンブール
  トルコの首都はアンカラですが、誰でも知っているイスタンブールから入国するのが普通です。 日本航空とトルコ航空がコードシェアで成田からの(時期によっては関空からも)直行便を飛ばしているほか、中東のドバイやヨーロッパの主要都市を経由するルートもあります。 航空運賃は格安チケットでエコノミー往復10万円強、飛行時間は12時間前後、時差はサマータイムで−6時間、それ以外で−7時間です。
 航空券やホテルをすべて自分で手配して個人旅行にするか、コンテスト開催日がちょうどフリーになるようなツアーを探してください。 日本人はトルコでの3ヶ月以内の滞在にビザは不要です。

 テロ等による突発的な要因を除けば、トルコは治安の点でかなり安全な国です。 危ないとガイドブックに書かれている場所にわざわざ行かないかぎり、トラブルに巻き込まれることは少ないでしょう。 都市部以外では英語が通じにくいので、少しくらいのトルコ語を覚える努力が必要かもしれません。 トルコ語は日本語と語順が同じで、イントネーションや発音に関して比較的おおらかです。 これにトルコ人持ち前のホスピタリティが加わりますから、現地でのコミュニケーションは思いのほかうまくいくはずです。

 トルコが世界有数の親日国であることはあまり知られていません。 トルコ人はとにかく親切で、慣れないと「なにか自分をだまそうとしているのではないか」と疑ってしまうほどです。 観光地に行けば、細かい詐欺をはたらく輩ももちろんいるのですが、手口が緻密ではないため、少し注意していれば被害に会う可能性は少ないと思います。
 よほど旅慣れた人でも、トルコにはじめて行けば、その底抜けに単純で感動的なまでに素朴な人がらに魅了されることでしょう。


  オイルレスリングの大会は、6月にエディルネの街全体で1週間続く夏祭りの最後の3日間を飾る大イベントです。この夏祭りは、仮にレスリングに興味がなかったとしても、観光に出かける理由として充分魅力的で規模の大きなものです。
 具体的な日程は2004年にオープンしたエディルネ市のホームページで確認できますが、「6月の最後の日曜日を最終日とする1週間」という規則性があるので予想は容易です。この規則性によれば、2010年の夏祭りは6月21日(月曜日)から27日(日曜日)までの1週間。 オイルレスリング大会は6月25日から27日までの3日間となります。

 エディルネは決して大きな街ではないのに、夏祭りの期間中、トルコ全土から十数万もの人間が集まります。 ホテルは壊滅的に不足しており、予約システムが完備されていないこともあって、夏祭りの期間中に部屋を押さえるのは難しい状況です。
 イスタンブールのホテルに宿泊し、コンテスト最終日の早朝に現地へ向かい、決勝戦終了後に戻ってくるというスケジュールが現実的かもしれません。

 イスタンブールからエディルネまではおよそ230キロメートル。 立派な高速道路でつながっていて、高速バスで3時間、レンタカーで2時間半といったところです。空港や鉄道はありません。 
  高速バスを利用する場合、乗車チケットは当日手配可能(運賃1,500円程度)で、イスタンブールの長距離バスターミナルから日に何本も出ます。 もし国際免許を手配し、自動車の運転ができるのでしたらレンタカーもお勧めです。 なぜなら、エディルネの雰囲気が気に入ってもう一日滞在したいと思ったときに、車の中で寝られるからです(夏ですから外で寝ても大丈夫ですが)。
 ホテル不足は皆の知るところで、大会期間中のスタジアム周辺は無数のキャンピングカーであふれています。 適当な駐車スペースが見つからない可能性が高いので、クルマは街の駐車場に入れてタクシーに乗り換えるか、スタジアムまで歩きましょう。 徒歩30分ほどの距離です。
 最後に、夏祭りの最終日にイスタンブールへ戻る予定なら、レスリング大会終了後の優勝パレードはパスすることを強くお勧めします。 パレードを見てからエディルネを出ると、猛烈な渋滞に巻き込まれ、その日のうちにイスタンブールに戻ることができなくなります。
2009年9月 kirkpinar.jp