K−BALLET COMPANY 2001ウインターツアー

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01年3月3日(土)

NHKホール

 

ここのカンパニーの客層は,普通のバレエ公演と違いますねー。というか,かなり客層が広い。夜の仕事ではないかと思われるような髪型・服装の方もいれば,(失礼ながら)もっさりしたセーター姿の方もいる。デートの一環として話題の公演を見にきたような若いカップルもちらほら。
うーん,ルジマトフ人気が絶頂だったころの客席にちょっと似ていて,なんとなく,ほのぼのしますわ〜。

 

シックス・フェイセズ

振付:アダム・クーパー

音楽:ニッコロ・パガニーニ 「24の奇想曲」より第3番ホ短調,「ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調」より,第3楽章・第2楽章,「ヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調」より,第3楽章

美術:レズ・ブラザーストーン
照明:アダム・クーパー, デズ・ブラザーストーン

熊川哲也, アダム・クーパー, ギャリー・エイヴィス, スチュアート・キャシディ, マシュー・ディボル, ウィリアム・トレヴィット
エマ・グリーンハラ, オクサナ・パンチェンコ, タマリン・ストット 
リチャード・クルト, ヨルディ・フルスホフ, クリスティアン・メイクティ, マシュー・パルク
小林絹恵, 近藤真由美, 大関路佳, 佐藤麻弥, 鈴木祐子, 武田麻希, 山口美果, 吉田恵

カンパニー(と自分自身)のために,クーパーが振り付けた作品で,6人の男性が,パガニーニの6つの面を表現しているというコトでした。
クラシックバレエの技法を使った現代作品と言えばいいのかしら,ここのカンパニーのファンだったら嬉しいだろうなあ,という感じかな。
熊川哲也はスターだなー,と改めて感心。もちろん彼を中心に据えて振り付けられていることもあるのでしょうが,どこにいても一番目が引かれる。それに比べてクーパーは意外に地味(笑)。(いや,もしかして,振付者自身は目立たないように作ったのか?)
衣装や装置もおしゃれな感じで,悪くはありませんでしたが,少々長かったです。

 

ハフナー

振付:篠原聖一

音楽:ヴォルフガング.A.モーツァルト 「交響曲第35番ニ長調《ハフナー》」より第3楽章

ウィリアム・トレヴィット, 長田佳世, 近藤真由美, 鈴木祐子, 武田麻希

正統派ネオ・クラシックのパ・ド・ドゥ。きれいでした。
トレヴィットは,普通にきれいに踊るダンサー。女性(長田佳世?)は,ポアントが弱いようでした。

 

タイス

振付:フレデリック・アシュトン  振付指導:グラント・コイル/ベネシュ・ムーヴメント・ノテイション

音楽:ジュール・マスネ オペラ「タイス」より「瞑想曲」

美術:アンソニー・ダウエル
照明:ジョン・B/リード

ヴィヴィアナ・デュランテ, スチュアート・キャシディ

ううむ・・・サー・アンソニーには申し訳ないのですが,私はこの衣装が苦手・・・。オレンジ色が毒々しく見えてしまった・・・すみません。
振付と上演はよかったと思います。

 

牧神の午後

振付:クリスチャン・ウボルディ/ケン・パーク

音楽:クロード・ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」

美術:ポール・スミス
照明:ケン・バーク

アダム・クーパー

よかったです。
クーパーが,少年に見えました♪

振付も,新しい感じはしませんが,原作(?)どおり,最後のマスターベーションを暗示してみせたりして,うまく作ってあるなー,という感じ。ソロ作品で,ニンフなしですが,かえってそれが効果的でした。(ニジンスキー作品を知らないとわからないかな・・・? そんなことはないわよね。)

 

ラプソディー

振付:フレデリック・アシュトン  振付指導:グラント・コイル/ベネシュ・ムーヴメント・ノテイション

音楽:セルゲイ・ラフマニノフ 「パガニーニの主題による狂詩曲」

美術:パトリック・コールフィールド
照明:ジョン・B・リード

熊川哲也, ヴィヴィアナ・デュランテ

ギャリー・エイヴィス, スチュアート・キャシディ, ヨルディ・フルスホフ, クリスティアン・メイクディ, マシュー・パルク, ウィリアム・トレヴィット
エマ・グリーンハラ, 近藤真由美, オクサナ・パンチェンコ, 佐藤麻弥, 武田麻希, 徳井美可子

衣装に呆れかえりました。
ひどすぎます,アレは。信じられない。

以前ロイヤルで見たときもローマ神話風(?)でたいしていいとは思いませんでしたが,今回のはヒドすぎ。最近のロイヤル仕様らしいですが,いったい全体どういうセンスなんですかねー。(怒)
主役の男性は,赤の上下に黄色い模様。それも,グリゴローヴィチ版のくるみ割り人形のような真っ赤。まあ,それは許すとしても,上着の丈がけっこう長く,しかも,裾がフレアーで広がっている・・・。女性のほうは,黄色基調に赤でアクセント。長めのスカートで重ったるい・・・。
いや,書いて説明してもわからないでしょうが,趣味もよろしくないですし,それ以上に,ダンサーのプロポーションが非常に悪く見える。デュランテも熊川哲也もプロポーションがいいわけではないから,これは致命的だったと思うなー。

踊りは,たぶん,よかったのだろうと思います。
コール・ドには問題があったと思いますが,主役2人のパートナーシップが見事。非常に雰囲気がありました。

 

というわけで,お目当ての『ラプソディー』がこんなだったので,「・・・・・・」と言わざるを得ない公演でした。とほほ。

(02.2.16)

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