Ai AF Zoom Nikkor 35-135mm F3.5-4.5S (New) |
1988年に発売されたズーム比3.8倍の当時高倍率を誇っていた標準ズームレンズ。1992年に新品で手に入れたレンズで、当時の愛機F-601と組み合わせて北海道バイクツーリングに持参。このレンズがあれば常用域を1本でカバーできるということで、単焦点レンズを複数持ち歩くよりもコンパクトと思い購入したもの。当時憧れだったボディ、F4と組み合わせてみた。![]() このレンズの特徴の一つが直動式ズーム。当時「動体撮影に有利なプロ仕様の直動式ズーム」的なフレーズがカタログを飾っていた。確かにMFだとズーミングとフォーカッシングを片手で決められるんだけど、AFとして使う分には大したメリットは無い。ピントリングがレンズ先端にあるので、最近のニコン製望遠レンズに慣れた人には使いにくいカモ。フォーカッシングで前玉は回転する。 ![]() ちなみにフォーカスリングのフィーリングはイマイチなので、積極的にMFで使う気にはなれない。あと自重でレンズが伸びると言う話を聞いた事があるけど、この個体は大丈夫。望遠端でのレンズの伸びは割りと控えめ。 ![]() このレンズは寄れない代わりに、一応ワイドマクロ機能なるマニュアルマクロが付いてる。その名の如くワイド端の35mmで使えるマクロで最短0.3mまで寄る事が出来るんだけど、これが実に使いにくい。35mmなので対象物にかなり近づく必要があり、被写体にぶつかったり被写体にレンズの陰が被ったりする。正直言って、マクロとしては余り実用的なものではないと思う。 ![]() 最近は10倍を超えるズームレンズが出回っているけど、これでも当時は高倍率ズームと呼ばれてた。非常にしっかりとした作りで質感は高く、鏡胴とピントリングにはラバーが巻かれている。見た目は70-210mmに似てるけど、作りは35-135の方が良くて高級感がある。 このレンズ、とにかくデカくて重い。だけど伊達にデカいだけではなくて、写りは意外とシャープ。色収差もほどほどに抑えられていて、歪も出るけれど最近の高倍率ズームレンズほどは酷くない。個人的にはディジタル一眼レフにも不満なく使えるレベル、重さを除いては。 ちなみにこのレンズは1988年のマイナーチェンジで(New)が付くモデル。旧型と比べてピントリングが幅広になり、ラバーが巻かれた。 <主要スペック> 焦点距離: 35-135mm 最小絞り: 22 レンズ構成: 12群15枚 画角: 63°- 18° 最短撮影距離: 約1.5m 絞りの羽根枚数: 7枚 アタッチメントサイズ: 62mm 大きさ: 約72.5mm(最大径) x 109mm 質量(重さ): 約680g 製造国: 日本 定価: 63,000円 作例は全てD80のものなので、あくまでご参考程度に。 ![]() Nikon D80 + Ai AF Zoom Nikkor 35-135mm F3.5-4.5S (New) Program AE, 135mm, ISO 100, 1/400sec, f4.5, 0.0EV ![]() Nikon D80 + Ai AF Zoom Nikkor 35-135mm F3.5-4.5S (New) Program AE, 35mm, ISO 100, 1/125sec, f5.6, 0.0EV ![]() Nikon D80 + Ai AF Zoom Nikkor 35-135mm F3.5-4.5S (New) Program AE, 135mm, ISO 100, 1/160sec, f4.5, -0.3EV ![]() Nikon D80 + Ai AF Zoom Nikkor 35-135mm F3.5-4.5S (New) Program AE, 135mm, ISO 720, 1/50sec, f4.5, -0.67EV |