福島交通軌道線の1108・2022号が那須に保存されているというのは以前から知っていた。その施設が閉鎖されたというのは、掲示板へのM氏書き込みで知り、早めに行かねばと思っていた。ずいぶん経ってしまった2002年6月、私は那須・黒磯へやってきた。まだ残っているだろうか・・・。
すでに施設は閉鎖され、入口は壁で囲まれていた。初めは地図頼りに探していたが見つからず、ナビシステムを見て通過していることに気づいた。それくらいわからない。恐らくナビがなければ見つけられなかったかも知れない。門の前で暫く悩んで、次回来ることは恐らく無いこと、たとえ今残っていても、この機会を逃すと解体される可能性が大きいことを考えて、立入禁止の壁を乗り越えることにした。広い園内を探すこと数分、2両の電車は姿を現した。
2022号は1960年日本車両製。細長い車体・背伸びしたパンタが個性的。塗装は色褪せたのか、オリジナルとは違うのではないだろうか。
車内はかなり荒れている。車内灯は蛍光灯だろうか。
1108号は1925年芝浦製作所製。こちらはパンタグラフがない。屋根にその跡もないのだが???
こちらは大好きな白熱灯。こんな電車で軌道線を揺られてみたかったものだ。残念ながら現存の白熱灯車も非常に少なくなってしまった。貴重な車両がまた消えようとしている。