大猷院と二荒山神社の間の道を登ってすぐに左手にあります。ここは勝道上人が男体山への道を探していたとき地蔵菩薩が現れて導いてくれたという、その場所なのだそうです。
このお地蔵さんはその故事にちなんで造立されたもので、家光の家臣である阿部忠秋(空烟)の墓を大猷院内に造営する際にあわせて造られたものなのだということです。
杉の巨木の立ち並ぶ石段を登ってもうちょっと行くと行者堂があります。ここをすぎると道はいったん下りになるので一休みするとよいでしょう。
このお堂は本尊に役行者をまつっており、女峯山へ向かう登山口であり同時に行者の拝所でもあったのだそうです。創建は不明で現在の建物は平成2年に改築されたものなのです。
健脚を願って草鞋を奉納してみましょう。
石段を下っていくとまずお目にかかるのがこの石碑です。
妙な石碑ですが、「この先は聖域だから大便や小便をしてはいかんよ」と庶民にもわかるように
ひらがなでかいてあるのです。
ここから登って行けば数分で滝尾神社にたどり着きます。下っていくと次の見所「手掛石」でございます。足下はおおぶりのいしを敷き詰めた石畳なので、気をつけないと捻挫しちゃうのでご注意。
昔、田心姫命がお手を掛けたと伝えられることから「手掛石」と呼ばれていると言うことです。ここからちょっと下った所に北野神社があるのですが、そこを詣でた帰りにこの石に手を掛けて祈願すると字が上手になるという信仰があるのです。看板をよく読んでいなかった私は参拝とさわるのと順番が逆だったので字はへたくそなままなのです。
菅原道真を祀る神社なのですが。これは磐座ですね。
とってつけたような梅鉢紋がついていますが(この写真ではちょっと見えませんな)それは江戸時代に彫られたものです。
後の山にも岩盤が露出しておりまして、巨石ファンの心を揺さぶる何かがあるのです。
北野神社からちょっと下ると(定量的じゃありませんね、いいかげんな案内で申し訳ありません)
久しぶりに建造物にお目にかかれます。右手の建物が開山堂、左が香車堂です。開山堂の中には日光開祖、勝道上人とその十大弟子の木像が安置されているのだそうです。
一方香車堂は正しくは輪王寺観音観音堂と称するお堂ですから、もちろんご本尊は観音様なのです。
ではなぜ香車堂と呼ばれるのでしょう?なんでも香車のごとくまっしぐらに生まれ出ることを願う
安産の神様として信仰を集めているのだとか。灯籠の形もちょっと珍しいですね。