大湯環状列石−第16次発掘調査現地説明会

以前の大湯環状列石(地図はこちらにあります)
99年6月の大湯環状列石


調査地点

○野中堂遺跡隣接地(もとの資料展示室があったばしょ)と周辺遺構分布把握
○万座遺跡周囲のフェンス除去に伴うフェンス下部分の調査。
○万座環状列石内部の表面をちょっと掘り下げ。

野中堂遺跡

周辺の遺跡分布調査からは落とし穴、貯蔵穴、などが検出されましたが見せてもらった部分は あんまし面白くなかったので写真はありません。
しかし、なんとあの遺跡の内部に入れてくれたのです。フェンスの外からはよく見えない部分を見ることができてラッキーでした。右の写真を見て下さい。中に人がはいってるでしょ!
左下は四隅に立石の組石ですが伊勢堂岱遺跡でも四隅に立石というのがありましたね。また右下の写真にはすり石と石皿みたいなやつもあったりして、樺山遺跡との共通点もあるように思います。 おもしろいですねー。

史跡整備にともないどうやらこちらの方も発掘のメスがはいるようです。
来年以降もみのがせませんねー。

万座遺跡

半世紀ぶりに発掘の手がはいりました。フェンス下からは柱穴85個、貯蔵穴3基、土抗3基が見つかり土抗のうち一つは中央に立石があったそうです。柱穴は環状列石の外周を取り巻くように配置されていたと言うことです。伊勢堂岱遺跡の列石Cの外側にもありましたね。
写真でみると石のしろっぽい部分がこのたび地表に現れた部分で、黒ずんでる部分がいままでフェンス越しにみえていた部分なのです。こんな間近で見ることができるなんてうれしいですね。
左下は新たにみつかった組石で、後ろに見えるのは復元中の建物です。右下の写真は内帯と外帯を連結する直線の列石ですね。この方角には何か意味が???
万座は野中堂に比べると地味なイメージが強かったのですがちょっと掘っただけでこんなにいろいろでてくるんだから恐れ入ります。ますます野中堂の発掘が楽しみになりますね。

発掘した遺跡は一部埋め戻されているようなので、今後どうなるかが気になって「ここは埋め戻すのですか?」と聞いてみたら「うめません」との頼もしい回答が!ストーンサークルファンは感涙にむせぶことでしょう。


注目の出土品

出土品 下の写真は今回の目玉と言って良いでしょう。ちょっと希望がはいり過ぎのような気もする推定全高45cmの中空土偶です。実は今回見つかったのは右腕(左説もあり)、右足部分で残りの部分は以前発掘されていたものなのだそうです。そのうちの一つなどは30年以上前に見つかっていたものなのだとか。
残りの部分の発掘も目指すとのことですが、厚みがあるので土器片と間違ってしまう可能性が高いのでなかなかむずかしいらしいです。個人的には顔を見てみたいですね。


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