時が経つに連れて
一歩ずつ
彼女の背中が近づいた
揺れる髪が
時折風になびく服が
彼女の香りを連れてくる
かならず
いつも
いつの日にも
照りつける太陽が
終わりの近いこの季節
肩を並べて歩く街
ただ周りの人は僕達を
『恋人たち』
と見るだけなのだろう
でも僕にとって
肩を並べることが出来るのは
彼女と近づけた証拠
だから
僕は堂々と彼女の横を歩く
すこしだけ誇らしげに
「ナニ見てんのよ?」
僕は笑って返す
大きな公園の前を歩きながら
昨日の
抱き寄せて
唇を重ねたことを思い出した