BLUE VELVET
written by map_s

 
 
 
 

シンジのそばに少女が立っていた
何事かを話しかけながら
微笑みながら
 

シンジは微笑んでいた
穏やかな瞳が
少女だけを見つめていた
 
 

『シンジ!』
 
 

アタシは叫ぶ
 
 

『シンジぃ!!』
 
 

あらん限りの声で
何度も
何度も
 

声が枯れる
喉が焼けるように痛い
 

でも
アイツは振り向かない
ふたりは振り向かない
 

駆け寄ろうと思っても
足が動かない
 

手を伸ばそうと思っても
身体が動かない
 

やがてふたりは歩き始める
アタシを気にする事なく
アタシに気付く事なく
楽しそうに
腕を絡めながら
 

もう声も出ない
涙に歪んで前すら見えない
 

取り残されて
 

ひとりになって
 
 
 
 
 
 
 

アタシは真っ暗な穴の中に落ちていった
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

そんな
 
 

夢を見た




























 
 
 

街はクリスマス一色
鈴の音が鳴り響き
赤と白の衣装を纏った人形が空を飛び
木々は煌びやかな電飾で飾られている

夜なのに明るい街並み
アタシはシンジと並んで歩く
 
 

「アスカ」





シンジがアタシを呼び捨てにする
 
 

「何?」

「寒くない?」





シンジがアタシの顔を覗き込む
 
 

「平気」

「そっか」





シンジがアタシに微笑みかける

道行く人が振り返る
アタシを
そしてシンジを見て

羨望
嫉妬
様々な視線が纏わりつく

でもアタシは気にしない
他の男なんてどうでもいい
 
 

「・・・・どうかした?」

「ん?」

「いや・・・・なんかさ、アスカが元気ないみたいだから」

「別にぃ?」

「そう・・・・ならいいんだけど」





シンジはアタシを見ていてくれる
いつでも
どんな時でも

優しく
穏やかに
包み込むように
 
 

「・・・・あ、あれ見てシンジ!」

「えっと・・・・どれ?」

「こっちこっち!」





ショウウインドウの中
冬色のコートを羽織ったマネキン
無機質な手の平に掛かる
濃いブルーのベルベット

穏やかな横顔
優しい瞳
 
 

「ベルベットだよね?」

「うん・・・・ベルベットだ」

「綺麗ね・・・・・」

「・・・・・綺麗だね」





ウインドウに向けられていた視線が
ゆっくりとアタシに移動する

頬に感じる熱さ
気恥ずかしさが膨れ上がる

だから
 
 

「何よぉ、真似しないの!」

「真似なんかしてないよ」

「タマには気の利いた台詞くらい言えないの?」

「・・・・・できると思ってる?」

「努力しようって気がないからよ!」

「僕は僕だから」

「もう、相変わらずボキャブラリー貧困なんだからぁ」

「アスカが達者すぎるだけだろ?」

「なぁ〜〜んですってぇ〜〜〜!?」

「やば・・・・・逃げるが勝ち!」

「コラぁ、待ちなさい!」





シンジは笑いながら逃げる
追いかけるアタシも笑顔

何気ない事が楽しい
ふたりでいられる事が嬉しい
 

でも
アタシの不安は消えない

いつもそばにいるのに
いつもこうしてふたりでいるのに
ふたりの間には微かな隙間がある
触れられそうで触れることのできない距離が

その距離は開きもせず
縮まりもしない

隣にいるのを許すのはシンジだけ
特別なのはシンジだけ

だけど

シンジにとって
アタシは特別なのだろうか
 
 
 
 



 
 


「ねぇシンジ」

「・・・・・ちょっと待ってて」





シンジの部屋
端末に集中しているシンジ
その背中に声をかけたアタシ

アタシはお気に入りのクッションを胸に抱え
じっと作業が終わるのを待つ

以前は考えられなかった
いつしか覚えた『我慢』
これも成長した事になるんだろうか
 
 

「・・・・・お待たせ」





椅子をくるりと回転させたシンジ
いつもの微笑み
いつもの穏やかな声

そういえばシンジも言わなくなった
『ゴメン』という台詞

いつからだろうか

アタシの身長を越してから?
声が低くなってから?
『男性』の身体つきになってから?

『男の子』ではなく
『男』として意識するようになってから?
 
 

「・・・・・どうしたの?」





思考の海に沈みかけたアタシをシンジの声が現実へと引き戻す
 
 

「な、何でもないわよ!」

「そう・・・・・で?」

「で、って?」

「声をかけたのはアスカのほうじゃないか」

「あ・・・・・そうだっけ」

「で、何さ?」

「あのさぁ・・・・・・再来週の土曜日、ヒマ?」

「土曜日・・・・・ちょっと待って」





シンジは黒皮の手帳を取り出す
アタシがあげた手帳だ
少なくとも3年は経過している

パラパラとページを捲る手が止まり
シンジがこちらへ顔を向ける
 
 

「・・・・・予定、入ってる」

「そう・・・・・・・」

「何なの?」

「・・・・・・ヒマじゃないなら良いわよ」

「・・・・・・・・・・そっか」





シンジは手帳を閉じ
ゆっくりとした足取りで部屋を出て行った
アタシと自分のカップを両手に持ちながら

部屋に取り残されたアタシ
『落胆』の一言に尽きる感情

再来週       12月4日

忘れてるの?
覚えてないの?
忘れている振りをしているだけ?
アタシを驚かそうとして?

何となくイヤになった
この部屋にいることが
この空間にいることが

だからアタシは
何も言わずに部屋を後にした

キッチンにいるシンジの背中を無視して
足音を立てぬようそろそろと歩いて
気付かれぬようドアを静かに閉じて
 

アタシがいなくなったことに気付いた時
アイツはどんな表情になるのだろう

それを考えた時
少しだけ微笑むことができた
 
 
 
 



 
 


「・・・・・ねぇアスカ、いい加減素直になったら?」

「ん〜〜〜〜〜・・・」

「『明日は誕生日だから、一緒にいて欲しい』って言えば済むじゃない?」

「そうなんだけど・・・・・そうもいかないのよねぇ・・・・・」

「ほら、碇君って・・・・・鈍いでしょ?そういうとこ。
だったら、アスカから積極的にいかなきゃ何も変わらないわよ?」

「わかってるけどさぁ・・・」





喫茶店の中、向かいの席に座る親友がお決まりの台詞を口にする

何度となく繰り返した相談
幾度となく繰り返される台詞

アタシはケーキの残骸をフォークで追いかけつつ
視線は窓の外へと向けている
 
 

「アタシが簡単に変われるわけない、って一番理解してるのはヒカリでしょ?」

「そうは言っても・・・・・」

「・・・・・そりゃサ、アタシだって変われるもんなら変わりたいと思う時だってあるわ。
でも、今のアタシが本来のアタシだもの。
無理に変えようなんて思わないし、変わって欲しくないとも思う」

「なら、他の男の子と会ってるのも、アスカ本来の姿だって言うの?」

「・・・・・・・・・・」





違う
他の男の子と会うのは本当の気持ちを隠すため

誤魔化しだって事も
逃げてるだけだって事も
わかってる
 
 

「・・・・・こんなにわかりやすい性格してて、なんで碇君は気付かないのかしらね?」

「・・・・・でなきゃ苦労なんてしないわよ」

「でもさ・・・・・」

「何よ?」

「・・・・・今のままじゃ駄目になっちゃうわよ?
自分の気持ちとは正反対の事ばっかりしてたら・・・・・・お互い・・・・・」

「お互い?」





アタシはヒカリを見た
ほんの微かな狼狽
そして視線を逸らすヒカリ
 
 

「・・・・・どういうこと?」

「な、何でもないわ」

「何でもないなんて。
言いかけた言葉はちゃんと最後まで話しなさいよ」

「本当よ、本当。
言葉尻を捕まえて変な勘繰りしないで、アスカ?」

「あのね・・・・ヒカリはウソを吐く時、鼻の上に小皺ができるんだよ・・・・・知ってた?」

「え、嘘ぉ?」





慌てて鼻を抑えるヒカリ
次の瞬間
顔を真っ赤にして
 
 

「・・・・・騙したのね?」

「ヒカリが先でしょ?」

「う・・・・・・・」

「・・・・・で?」

「・・・・・・・・・・・・あのね、この前見かけたの」

「見かけた?」

「うん・・・・・・」

「シンジを?」

「うん・・・・・・知らない娘(コ)と、ふたりで・・・・・・」

「そ・・・・・そりゃシンジだってガールフレンドのひとりやふたりはいたっておかしくないでしょ?」

「そうなんだけど・・・・・・なんて言うのかな、その・・・・・雰囲気が・・・・・」

「もぉ!ハッキリ言いなさいよ!」





ヒカリの肩が微かに震えた
その仕草にハっとする

これじゃ       嫉妬に狂ってるイヤなオンナじゃない        
 
 

「・・・・・・ゴメン」

「・・・・・・良いよ、アスカ」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・あのね、似ていたの。
昔、彼が綾波さんとふたりでいた頃の姿に」

「・・・・・・・・・!!」





カップに伸びた手が止まる
硬直したように身体が動かない
 
 

「顔立ちだって、髪型だって全然違う。
彼女自身は綾波さんに似ていたわけじゃないの。
だけど・・・・・碇君の視線っていうか、態度っていうか・・・・・・
彼女に対して振舞っていたのとそっくりだった。
まるであの頃に戻ったみたいで。
あんな碇君を見るの、久し振・・・・」

「やめて!!」






アタシは思わず叫んでいた
テーブルを叩き
椅子から立ち上がって

喫茶店内の音が消えた
視線がアタシ達に集まる
 
 








「ゴメン、アスカ・・・・・・出よう?」















ヒカリはアタシの肩にコートを羽織らせ
そっと両手で包み込んだ

アタシは俯いたまま
彼女の為すがまま
何も考えられぬまま
重い身体を引き摺りながら歩いた

背後でドアのベルが小さく鳴っていた
 
 
 
 
 



 
 
 
 

涙で濡れたピロケースをはがし
洗濯籠の中へ放り込む

洗面所の鏡に映る自分の姿

真っ赤な瞳
腫れぼったい瞼
泣き疲れた顔

情けなかった
 

コーヒーメーカーをセットしながら
アタシはヒカリとの会話を反芻した

シンジにガールフレンドがいた
その事自体は驚く事じゃない     平気ではないけど
キャンバスの中でアイツの噂を耳にした事もあるし
他のコと歩く姿も見かけた事があるから
 

でも
ショックだった
 

なんで今更
どうして今頃

あのコが出てくるの?

蒼い髪
紅い瞳
アタシとは正反対のあのコ
アタシとそっくりだったあのコ

今はもういないあのコ

あの頃
アタシはシンジを目で追っていた
気付かぬうちに
いつのまにか

アイツはあのコを追っていた
アタシと出会う前から
出会った後も

あのコは誰も追っていなかった
違う
そう見せなかっただけ
アタシが見ようとしなかっただけ

シンジを見つめる瞳が嫌いだった
アタシを見透かすような瞳が嫌いだった
全てを達観しているような瞳が嫌いだった

でも
あのコはもういない

シンジにとって
アタシは現実
あのコは思い出

シンジの記憶からあのコが消える事はない
色褪せる事なく
あの頃のままに

もしシンジがあのコの幻影を重ねているとするならば
絶対に敵わない

そう思ったら
また涙が溢れてきた
 
 
 
 
 



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

その晩
 

夢を見た
 

あの夢を
 
 
 
 

シンジの隣に
 

あのコが
 

いた
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Pi....Pi.....Pi            
 
 
 
 
 
 
 
 
 

『Trrrr..........Trrrr...........』
 
 
 
 
 
 
 
 

『はい、碇です。
只今留守にしております。
後ほど掛けなおしますので、メッセージをお願いします』
 
 
 
 
 
 

『Pi        


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「・・・・・・・シンジ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「他のコとはもう会わないで」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「アタシだけを見て」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「・・・・・・・アタシだけを」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

『Pi        

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



 
 
 
 
 
 
 
 
 

陽はすっかり高くなり
嫌なくらいに青い空が広がっている

シャワーを浴びて
髪を乾かして
薄化粧をして

真っ白なTシャツ
さっくりと編んだ厚手のセーター
穿き慣れているブルー・ジーンズ

鏡の中のアタシ
いつものアタシだ
 

あんな思いはしたくない
あんな夢は二度と見たくない

シンジを失いたくない
誰にも奪われたくない

シンジのところへ行こう
ちゃんと伝えよう
自分の気持ちを
自分の口から

留守電に残した言葉を
そのまま
 

ちょっと大き目のダウン・ジャケットを羽織って
真っ赤なバスケット・シューズを履いて

冷え切った空気が全身を包み込む
歩くたびにゴム・ソールが泣き声のような音を立てる
廊下の突き当りを右へ曲がり
エレベータのボタンを押す

2機あるうちのひとつが微かな音を立てて上ってくる
数字のランプが順番に点灯していく

微かなベルの音がエレベータ・ホールに低く響く
開いたドアに向けて踏み出そうとしたのに

一歩も動けなかった
 

目の前に
シンジが
いた
 
 

「・・・・・・・アスカ」

「どう・・・・・・して・・・・?」

「留守電・・・・聞いたんだ。
何だか様子がおかしかったから・・・・・・心配で・・・・・・」

「用事があったんじゃないの?」

「そんなの・・・・どうでもいいよ」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・どうしたの?」

「・・・・・・・・・」

「何かあったの?」

「・・・・・・・・・」

「ねぇ・・・・・・答えてよ、アスカ」





シンジが一歩踏み出そうとした

その前に

アタシはシンジの胸に飛び込んだ
 
 

「・・・・・アスカ?」

「アタシね、シンジのとこへ行こうとしてた」

「僕の家に?」

「ウン・・・・・・やっぱり直接言いたくて。
もし留守だったら、帰ってくるまで待とうと思って」

「電話の・・・・・事?」

「・・・・・・・・・好きなのはシンジだけ。
会いたいのはシンジだけ。
いくら思っていても、言葉にしなきゃ通じない。
こんなに簡単で単純な事なのに・・・・・・気付かなかったの。
言えば良かったのに・・・・・・言わなきゃいけなかったのに・・・・・・」

「でも、アスカ・・・・・・・他にもボーイフレンドが・・・・・」

「ボーイフレンドなんて・・・・・彼氏なんていない。
確かに他のコと一緒にいた時もあったけど、ほとんどひとりで過ごしてた。
シンジに構って欲しくって、ヤキモチ妬いて欲しくって・・・・・・」

「アスカ・・・・・本当に?」

「・・・・・ウン。
でも・・・・・シンジはいつも変わらなかった。
何も言ってくれなかった。
だから・・・・・・他に好きなコがいるんじゃないかって・・・・・
ずっと不安だった」

「・・・・・・いないよ、そんな・・・・・」

「・・・・・良いの、シンジにガールフレンドがいたっておかしくないもん。
シンジ、優しいし・・・・・人気あるし・・・・・」

「・・・・・ゴメン」

「どうしてシンジが謝るの?
悪いのはアタシなんだよ?」

「・・・・・・気付かなかったから。
アスカがそんな風に考えていたなんて・・・・・思ってもみなかったから。
だから・・・・・・・ゴメン」

「謝る事なんてない。
アタシが悪いの。
シンジに甘えてたアタシが悪いの。
だから・・・・・謝らなくっていい」

「アスカ・・・」





シンジの胸に頬を合わせる
広く
厚くなった胸

温もりと
鼓動と
安心

離れないように
シンジがどこへも行かないように
アタシは腕をきつく回した
 
 

「・・・・・夢を・・・・見たの」

「え?」

「シンジが・・・・・アタシを置いて・・・・・ファーストと・・・・・」

「・・・・・どうしてさ?
綾波は・・・・もう・・・・・・いないんだよ?」

「・・・・・聞いたの、ヒカリから。
シンジが女のコと一緒にいたって。
その時のシンジ、ファーストと一緒だった時の雰囲気そっくりだった、って」

「・・・・・誤解だよ、アスカ。
洞木さんが見たのは事実だとしても、あの子は・・・・・」

「わかってる・・・・そのコの事も、ファーストの事も関係ないの。
アタシ、怖くなったの。
置いていかれるのも、取り残されるのもイヤ。
シンジがどこかに行ってしまうなんて・・・・・耐えられない」

「僕はどこにも・・・・行かないよ。
アスカのそばから離れるなんて、そんな辛い事できない」

「・・・・・え?」

「僕も好きだから。
アスカの事・・・・・好きだから」










シンジの腕が優しく包み込む

耳に
心に

シンジの声が響き渡る
 

良かった
逃げないで良かった

自分の本当の気持ちから

逃げないで

素直に言えて
 
 

「あ」









シンジはポケットの中を探ると
小さな包みを取り出した
 
 

「?」

「これ、誕生日プレゼント」

「・・・・・覚えててくれたんだ」

「ゴメン・・・・・こないだ予定を聞かれた後に思い出したんだ。
時間がなかったから、たいしたものを思いつかなくって・・・・・」









手渡された包みをそっと開く
中から出てきたのは
ブルー・ベルベットのリボン
 
 

「これ・・・・・ショウウインドウに・・・・」

「アスカに似合うと思って。
これ、見る角度によっていろんな色に変わるだろ?
・・・・・アスカの瞳も同じなんだ。
いつもは藍色。
嬉しい時は浅葱色。
落ち込んでいる時は縹色。
それ以外にもいろんな色がある。
できれば・・・・今日の空の色みたいにいつも輝いていて欲しいけどね」









シンジがアタシを見つめていた

優しく
穏やかに
包み込むように

いつもの笑顔で
 
 
 
 
 
 
 



 
 





部屋に戻ろう

リボンを結んでもらおう

そして

あらためて出かけよう
 
 

こんな天気の良い日に

最高の誕生日に

外に出ないなんて勿体ない
 
 
 
 
 

太陽に照らされて

輝くベルベット
 
 
 
 
 

今日からアタシの
 
 

大好きな
 
 
 

幸せの色



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

fin.