大好きなマウイ島。もう、数え切れないほどここへ来ている。ここ２，３年は日帰りではなく、泊まるようになった。僕の少ない日程でここへ泊まればその分、オアフ島の滞在が短くなってしまう。でもそんなことはどうでもいい。それほどマウイを魅力的に感じてしまった。

ＨＡＮＡへは昔から行って見たかった。しかし、何時間も険しくて狭い道をドライブしなければならない。

2001年4月。すでに日本を発つ前から決めていた。今回は絶対にハナに行こうと。

4月29日日曜日。がんばって早く起きた。時計は7時30分。まず、窓の外を見た。キヘイの空はかなり曇っていた。今日は止めようか。ハナに行くのを。

とりあえず、カフルイを目指した。そして、パイアへ。もう曇りを通り越してフロントガラスには水滴が飛び込んできた。とにかく、行けるところまで行こう。だめなら引き返そうと思った。

そんなことを思いながらハナハイウェイを飛ばした。もう、パイアから20マイルは走っただろうか。車のラジオはどのチャンネルもほとんど聞こえなくなっている。とっても寂しい。そして雨はどしゃぶりとなっている。しかしもう、心は決まっていた。ハナに行こうと・・・。

	かなり強い雨が降る中、順調に車を飛ばした。最初は道は広かったが、次第に狭くなる。ハナハイウェイを走っている車は少なかった。
雨がかなり強いため、途中では停まらなかった。数多くの滝も通り過ぎた。また、今度天気のいい時に再び来ようと思った。しかし、通り過ぎる滝から落ちる水の量は半端ではない。数え切れないほどの細いカーブを抜ける。長い時間、海が見えなかった。ずっと左右には緑が生い茂っている。この狭い道の感じはどこか箱根の峠道を思い出させてくれる。いつか、バイクでも走ってみたい。
	ハナに入ってから、真っ先にハナ空港を目指した。ターミナルはちょっと大きい売店と言う感じだった。人影はまばらだった。どう数えても10人はいなかった。
滑走路を見ると小さな飛行機が2機だけ見えた。飛行場とは思えない静けさだった。
	ハナベイに入る。ここへ来てからたくさんの人を見た唯一の場所だ。今までとは何か違った感じのビーチだった。だだ、天気が悪いこともあって空と海がクリアではなかった。そして、砂浜は黒に近かった。残念でたまらなかった。まだ、霧雨が降っていた。
有名なハセガワゼネラルストアーに入った。以外と目立たない入り口、しかし中に入ってびっくり。所狭しとあらゆるものが並べられていた。雑誌によく書かれていることは嘘ではなかった。ダイエットコークとドリトスを買った。全部で2ドルちょっと。値段も高くない。外にでると雨は完全に止んでいた。
	オヘオプールに入る。又、雨が強く降ってきた。もう一度、天気のいい時に来ようと思いすぐにあとにした。
オヘオプールを過ぎて、レンタカー進入禁止区域に入る。同じ道を戻りたくなかった。リスクはあるが思い切って進んで見た。そして、道は思ったほど悪くなく、でこぼこだが結構快適に走れる。
	未舗装道路というのは、とっても気持ちいい。車のタイヤを通じて道路の柔らかさが伝わってくる。しばらく、こんな感じの道路が続く。すれ違う車は10分に1台あるかないかだった。
途中、教会があった。車を止めてみた。こんな場所の教会は、どんな人が訪れるのだろうか。
	時々、車を止めて外に出る。海に近い場所を走っているはずなのに、なかなか見えない。
土の道路からアスファルトへと変わった。しかし、かなりのデコボコだった。むしろ、土の道路の方が快適だった。 途中、あたりは牧場の雰囲気へと変わった。海もようやく、見えてきた。安心する。そして、気持ちいい。
	しばらく、走ると道路がふさがれていた。たくさんの牛が道に出ていた。静かに車で近づくとゆっくりと道を空けてくれた。
	牧場に入った付近からすばらしい景色が広がる。左には美しい海が広がり、右には険しい山脈が広がる。 今回の東マウイの一週は雨のため、ゆっくりと散策ができなかった。しかし、よく言われている天国のハナという表現は十分理解できた気がする。 これから、何度かここへ来てみようと思う。できれば、天気の良い日に。 今度は7月にマウイにくる。そのときにはゆっくりと写真を撮ろうと思っている。