FMステレオトランスミッタ STM106
![]() 本体外観 STM106は、2003.1.27より24台限定、13,800円で販売しておりましたが、 2003.3.27をもって販売終了いたしました。 後継機種はこちらをご覧下さい。 以下、「STM106」の機能・性能について < 概 要 > *FMステレオ送信器本体、ACアダプタ、室内アンテナのセット。すぐにミニFMが開局できます。 *76.8〜89.5MHzの範囲で0.1MHzステップで送信可能。無調整で自由に設定。 *PLLシンセサイザ方式により送信周波数は高安定。 < 仕 様 > ・送信周波数 :76.8〜89.5MHz 0.1MHzステップ(無調整・自由設定) (FM放送帯の内、76.0〜76.7,89.6〜90.0MHzは送信不可) ・PLLシンセサイザ方式 ・送信電力 :約2mW※ ・送信電力可変機能付 ・送信周波数確度 :±7.5kHz ・送信周波数安定度 :±20ppm ・変調方式 :FMステレオ ・アンテナ接続端子 :BNC-J ・音声入力端子 :RCA-J×2 ・音声周波数特性 :20Hz〜15kHz@-3dB ・LRチャンネルセパレーション :約30dB@1kHz※ ・音声入力レベル :標準ラインレベル アンバランス LR独立ボリューム付 ・電源 :AC100V 50/60Hz(ACアダプタ付属) ・消費電力 :約2W ・簡易型屋内用アンテナ付属(BNC-Pコネクタ/ワイヤ型 アンテナ長:約1.8m ケーブル(3C-2V)長:約3m) ・筐体寸法 :W130/D195/H50mm(突起物含まず) ・筐体材質 :ポリスチレン、底部のみアルミニウム 塗装無し ・筐体色種 :ブラック/アイボリ ・ACアダプタ寸法 :約50mm角 コード長1.5m ・本体重量 :約500g(ACアダプタ含む、アンテナ除く) ・動作温度範囲 :+10〜+40℃ ※特性は設定する周波数などによって多少変わります <注意事項> *本製品は、店頭販売は行っておりません。 *完成品のみの販売です(組立キットの扱いはありません)。 *音声用の接続ケーブルは、対応するものを別途ご用意下さい。(本製 品側に適合するコネクタは、一般的なオーディオ用ピンプラグと呼ばれ るものです。もう一方のコネクタは接続したい機器に合ったものをご使 用下さい) *付属のアンテナは自立しません。吊り下げ式です。 *アンテナのみの販売はいたしません。 *ACアダプタと本体は取外しできません。AC100V専用です。 *本製品は日本国内仕様です。 *手作業による製作につき、筐体に若干の傷がある際は御容赦下さい。 <ご注文方法> *販売は終了いたしました。 <詳細仕様説明> 従来のSTM105完成品は送信周波数固定で出荷し、ユーザ側での周波数 変更は出来ない仕様となっておりました。 これは設定周波数によって、回路の調整が必要なことによるもので、調 整には測定器(RFレベルの計測ができるものと電圧計)が必要となり、 誰でも簡単にとはいかないため、周波数固定の形で出荷していました。 今回のSTM106では、ユーザが無調整で周波数を設定できるように、回路 などを変更しています。 また、音声周波数特性の改善、音声レベルボリュームの追加、送信出力 レベルボリュームの追加、アンテナコネクタは本体、アンテナ共BNC型 に変更を行いました。 一部部品の入手難から代替品への変更に伴い、その周辺回路も変更して います。 従来通り、本体前面に入出力インターフェイスを集約、設定した周波数 で送信されていることを確認できる「ONAIR」インジケータ付です。 そして底面に今回追加となった、周波数設定スイッチ、ボリュームの類 を配置しています。できるだけ簡素化し、コストダウンを図っています。 以上、全体的にリファインが施された上で価格は据え置き、実用的なミ ニFM用送信機としてコストパフォーマンスの高いものになっております。 送信周波数が無調整で自由に設定変更できるようになったことでの弊害 として、送信周波数によって、諸特性が変動するということが挙げられます。 一つは送信出力ですが、FM放送帯中心周波数(83MHz付近)で最大にな るよう調整されているため、そこから離れるほど出力が低下します。 今回この現象を多少補償できるよう、出力レベル調整ボリュームを追加 しました。概ね3dB可変できます。 50オーム終端時、バンド中心で2〜4mW、端の方では1〜2mWとなります。 そして、変調度も周波数によって変わります。これは周波数が高いほど 低くなります。要するに周波数を高い方に変更する場合は音声レベルが 低下するということです。 これも補正できるよう、ボリュームを設けました。これで音声送出機器 によるレベルの差も吸収できるようになります。 チャンネルセパレーションも送信周波数によって若干変わりますが(周 波数が高い方が多少劣化)、概ね500Hz〜10kHzで30dB程度です。 そしてこれは、回路上の都合とコストの問題ですが、送信周波数を76.8 〜89.5MHzの範囲でしか設定出来ない仕様となりました。FM放送帯の内、 両端の76.0〜76.7,89.6〜90.0MHzのチャンネルは送信できません。 あまり使われない周波数ということで割愛しました。 周波数設定のスイッチは、2つで済ませるため16進のコードスイッチを 使用しており、周波数を直読できません。別途周波数設定表 を見ないと設定出来ない仕様ですが、ミニFM放送用という位置付けのため、 頻繁に周波数を変えることは無いという前提です。 本体底面には一部の周波数に対し、設定コードが記載されていますので、 参考にして下さい。 特に音質のパラメータはトレードオフとなりがちで、セパレーションを 最高の状態にはしていませんが、全体として十分な性能であると思いま す。くせのある音にならないように低域からフラットに出るようチュー ニングしました。 送信電波の届く距離ですが、完全な見通し、障害物無し、周波数83MHz 前後、最大出力の条件で、200m離れでなんとかポケットラジオでステレ オ受信可能というところです。環境に大きく左右されますので、大雑把 なものと考えて下さい。 コストダウンのため、プラスチックケースを使用。このため周囲のノイ ズ源などの影響を受け易くなっています。設置する場所にご注意下さい。 スプリアスは特に計測していません。同一室内など、送信器と受信器が 近接している場合、他の放送、通信に妨害を与える場合があります。 音声送出器はミキサ、CD/MDプレーヤのラインアウト、アンプ等のヘッ ドホン出力、CD/MDポータブルプレーヤのライン/ヘッドホン出力で確 認しました。本体のボリュームでレベル差は吸収できます。 付属のアンテナは、リード線にケーブルがついた、吊り下げ式の簡易型 のものですが、周囲になるべく障害物がない木造家屋の2階にアンテナ を張り、周囲に鉄筋の建物がない環境では十分な放送エリアが確保でき ると思います。 調整用のリファレンスチューナは、ソニー製ST-S333ESJを使用しました。 また、他数種類のチューナで性能確認しました。 出荷する製品は全て、常温における電気的検査を実施しています。 <使用上の注意> ・次の場所には設置しないで下さい。 振動の大きい場所 湿気の多い場所 温度が0℃以下、40℃以上になる場所 テレビ、ラジオ等電気製品のそば 幼児の手の届く場所 ・本体及びアンテナは、他の電子機器から十分離して設置下さい。 ・ACアダプタのケーブル、アンテナのケーブル、音声ケーブルはなるべく 近接して布線しないようにして下さい。 ・アンテナと本体をあまり近接させないで下さい。 ・ラジオ、チューナでモニタしノイズがのっている場合は、受信側も含 め機器の設置場所やケーブルの引き回しなどを変えてみて下さい。携帯 電話や調光器などが原因となる場合もあります。 ・周囲の環境や接続するアンテナによっては、電波が飛びすぎる場合が あります。電波法の規定内(無線設備から3m離れた場所で、500μV/m以 下)になるように出力を調整してご使用下さい。 ・受信エリアは概ね半径100mを目安に確認して下さい。その際受信機の 機種、アンテナ等により受信感度が異なりますので注意して下さい。 ・鉄筋の建物では、外部に電波が飛びにくいため、窓際などにアンテナ を張って下さい。 ・設定周波数及びその付近の周波数(±0.4MHz程度)に他の放送局がな いこと、その他の放送等に妨害を与えていないことをご確認下さい。妨 害を与えている場合、周波数を変更するか本体やアンテナの位置を変え るなどで対応して下さい。尚、受信機の混変調の場合もありますので、 他の受信機でも確認して下さい。 ・テレビ放送の4chが放送されている地域では、送信周波数を85MHz以上 にすると妨害を与える恐れがありますので、ご注意下さい。 ・入力レベルが過大となりますと、受信音声がひずむだけでなく、他の 放送等に影響を与える恐れがありますので、ご注意下さい。 ・一般の放送局は平均変調レベルを向上させるため、特殊な機材を使用 しています。このため、音声信号のピークに比べ音が大きく聞こえます。 CDなどの音声を本器に入力する際、他の放送局と聞いた感じで合わせる と高すぎになる場合がありますので、なるべく受信音声にレベルメータ 等(例えばMDレコーダ)を接続し、ピークレベルで合わせて下さい。 ・ポータブル機器など、機種によっては音声出力のレベルが低い場合が あります。ボリュームを最大にしてもレベルが足りない場合は、ミキサ やオーディオ機器などでレベルを上げて本器に入力して下さい。 ・周波数、又は「POWER LEVEL」を大きく変更した際は、音声レベルの 再調整が必要です。 ・周囲温度が大幅に変化すると、音声レベルが変化する場合があります ので注意して下さい。 ・電源を入れてから数分間は周波数安定度が良くないことと、変調度が 安定してないので、調整等は数分後に行ってください。 ・スイッチ、ボリューム、各端子などに無理な力を加えないで下さい。 ・他の型式のコネクタを使用したい場合、市販の変換コネクタをご用意 下さい。当方では扱っておりません。 ・周波数設定、レベル調整は、付属のドライバか市販の調整用ドライバ、 又は精密ドライバなどを使用して下さい。適合しないドライバ等を無理 に入れないで下さい。 【 危 険 】 ・強い衝撃を与えない ・濡らさない ・濡れた手でACアダプタを触らない ・温度の高い若しくは低い場所で放置、使用しない ・湿度の極端に高い若しくは水気のある場所で放置、使用しない ・使用しない時は、ACアダプタをコンセントから抜いておく <使用方法> 1.アンテナを張る 付近に金属、電子機器の無い壁などに、画鋲などを使用しアンテナを張ります。 白色線の先端を引っ掛けてぶら下げ、緑色線はそのまま垂らしておきます。 2.周波数設定 本体底部の「CH SELECT」スイッチを、周波数設定表を参考に送信する周波数 に設定します。 3.本体設置 本体を、できるだけ付近に電子機器の無い場所に設置し、ACアダプタを AC100Vコンセントに差し込みます。 4.「ONAIR」点灯確認 本体の「ONAIR」ランプが点灯することを確認して下さい。(数秒かかります) 5.アンテナ接続 アンテナケーブル先端のコネクタと本体の「ANT」コネクタと接続します。 この時、プラグを時計回りに180度回転させロックして下さい。 6.音声ケーブル接続 本体の「INPUT」コネクタと音声送出機器(CDプレイヤ、ミキサなど) 出力と市販の適合するケーブルで接続します。 7.音声レベル合わせ 音声を入力し、設定した周波数をFMラジオ等で受信し、他の放送局を参 考に本体底面の2つの「VOLUME」を回し、音声レベルを合わせます。 (「MAX」表示の矢印の向きに回すとレベルが上がります。通常、LとR のボリュームは同一角度になるように回します)受信音声がひずむ場合 はレベルを下げて下さい。 8.送信波チェック 他の放送に妨害を与えていないか確認して下さい。また、受信可能範囲 を確認し、広すぎる場合は本体底面の「POWER LEVEL」ボリュームを回 し出力を下げるか、アンテナ設置場所を変えて下さい。 使用しない時は、ACアダプタをコンセントから抜いてください。再使用 する際は、ACアダプタをコンセントに差し込むだけで、調整などは必要 ありません。 <保証規定> 購入後、3年間の日本国内の通常使用における動作不良は、無償で修理致します。 但し、以下の場合は無償修理出来ませんのでご了承下さい(有償で修理 できる場合があります)。 ・物理的な破損 ・不適切な取扱いによる故障 ・電気的、物理的な改造が認められる場合 *動作がおかしい場合は、まず症状などをご連絡下さい。 *生産数限定のため、交換や新品の購入は出来ない場合があります。 *購入後1ヶ月以内であれば、物理的な破損、不適切な取扱い、改造が ない場合のみ返品可能です。 *返品の際はお支払い頂いた代金は返却します(送料除く)。 <代表的な質問とその答え> 【質問】:送信電力が約2mWとありますが、どの程度のものですか?木造の 一般的な家ですと、外には約何mくらいとどきますか?100mくらいを希 望しますが特注には対応できますか? 【回答】:付属アンテナの木造家屋屋内設置ですと、周囲の環境や受信器の 性能にもよりますが、概ね半径50〜200mが受信範囲となります。 尚、特注などの対応は現在行っておりません。 【質問】:このトランスミッターにアンテナをつながずに、直接同軸ケーブ ルにてFMチューナに接続しても大丈夫なのでしょうか? 【回答】:チューナに損傷を与える恐れがあります。また、使用するチュー ナ、状況によっては他の放送に妨害を与える可能性があるため、おすす めしません。本器は基本的にミニFM用であるので、送信アンテナと受 信器はある程度離れている環境を想定して設計されています。 【質問】:仕様変更で発信周波数を任意に変更できるようになったようです が、この場合に周波数の安定性は問題ないですか? 【回答】:STM106もPLL方式により周波数安定性・精度に問題はありません。 従来通りとなります。 【質問】:MDプレーヤとマイクのミキシングは可能ですか? 【回答】:本器のみでは出来ません。別途、適当なミキサー等が必要となります。 【質問】:携帯することを考えていますが、電池動作できますか? 【回答】:ACアダプタは取外し出来ませんので、AC100Vでの使用専用となります。 【質問】:乗用車内でポータブルCDプレーヤにつないで、カーラジオで聞く という使い方はできますか? 【回答】:別途機材を用意すれば可能ではありますが、使用状況によっては 他の放送に妨害を与える可能性があるため、おすすめしません。本器は 基本的にミニFM用であるので、想定外の用途です。 また、周波数によっては移動先での他の放送局との混信の問題があります。 尚、一般の乗用車の電源には対応していませんので、コンバータが必要です。 【質問】:乗用車から放送することは可能でしょうか?どのような関連機器 が必要でしょうか? 【回答】:屋内設置を前提とする仕様のため、基本的に非対応ですが、別途 機材を用意すれば可能ではあります。但し、車での使用はノイズの混入 などの恐れがあります。 送信機の他に必要となる機材:AC100Vで10W以上を供給できる電源(DC- ACコンバータ)、車に設置 できるFM放送帯に対応したアンテナおよび それに接続するケーブル、ミキサ等音声送出系 など 受信エリアはアンテナや周囲の環境にもよりますが、送信アンテナより 概ね半径100m程度となります。 【質問】:アンテナインピーダンスは、50/75Ω両対応なのですか?調整は出来ますか? 【回答】:対応するアンテナインピーダンスは特に指定はありません。出力 インピーダンスの測定も行っておりません。回路的には数十オームだと 思われます。アンテナとのマッチングは特に考慮していません。アンテ ナは何でも結構です。但し送信機本体や電子機器からなるべく離して下さい。 【質問】:給電ケーブルに、200又は300Ωフィーダーは使用できますか?そ の際50/70Ωケーブルに比べて、減衰はどれくらいですか? 【回答】:フィーダの使用は想定していません。減衰は大きいと思われます。 【質問】:完成品の耐水性はありますか? 【回答】:ありません。水がかかる恐れのある場所には設置しないで下さい。 【質問】:ステレオ/モノラル放送の切替はできますか? 【回答】:モノラル放送波は出せません。受信機側でモノラルにすることはできます。 【質問】:STM105と比べて電波の強さは変わりますか? 【回答】:バンド中心付近(83MHz)ではほぼ同じ、バンドの両端では半分 程度の出力となります。 【質問】:市販されているFMトランスミッタと何が違うのですか? 【回答】:一般的な安価なものに比べると、本製品は、周波数精度・安定性 が良い、設定できる周波数範囲が広い、電波の飛距離が長い、外部アン テナが容易に取り付けられる、音質がよい、など性能面で優位です。 本製品は、ミニFM局向けに最適なものとなっています。 【質問】:使用するアンテナは付属のもの以外ではどんなものが良いでしょうか? 【回答】:市販の受信用の屋外アンテナでも構いませんが、一般的に指向性 があることと、電波が飛びすぎてしまうことに注意が必要です。書籍な どを参考に自作するのもいいと思います。 製作: txDesign |