秋月電子通商のPICライターを完全USB化




シリアルポートの無いノートでも手軽に使いたかったので秋月PICライターをUSB化してしまいました。

概観


ケースにも入れてみました。100円ショップで買い求めたハガキ整理ケースにUSBのコネクター部分を切り欠いています。しまう時はUSBケーブルも収納できて持ち運びにもとても便利です。

秋月のPICプログラマ+Ver4は非常に便利で、つい先日にもPIC16F88の対応βバージョンがリリースされました。
これはシリアルなので、ストロベリーリナックスからUSB⇔シリアル変換モジュール(以降USBシリアルブリッジ)を購入してUSBに対応させました。
しかし、せっかくUSBを使っているのに、電源をわざわざ入れなくては使えないのは不便なので、USBのバスパワーから5Vをもらって、これを15Vに変換する回路を作成しました。
部品は通販などで簡単に入手できる価格の安い汎用品のみで作成しています。USBシリアルブリッジと電源とライターとは全てバラバラに分解でき、それぞれ他へ流用が可能になっています。
TL499と一般的なコイルを使用しているため変換効率は悪いですが、作りやすく再現性の高い回路でもあります。
製作したら、出力が15V〜16V位出ているかを確認してください。長時間動作させている時は、ほのかに暖かいです。

部品表 

数量 リファレンス デスクリプション 参考価格
1 1 CN1 DC_PLUG オスの電源コネクターを加工 \60
2 2 C1,C3 0.1uF 普通のセラミックコンデンサ(積層セラでも可) \20
3 1 C2 100uF/35V 手持ちにあったもの47uF〜100uF程度25V以上の耐圧
470uFで使用していましたが、立ち上げ時の電流が大きいので100uFに変更しました)
\80
4 2 J1,J2 CNT USBシリアルブリッジより電源をもらうコネクター ICソケットを加工 \50
5 1 L1 100uH 手元にあったコイル(表示は101とかかいてあります)68uH〜220uH程度 \100
6 1 R1 56KΩ 普通の抵抗1/16W程度5%以内 \10
7 1 R2 100Ω 普通の抵抗100〜150Ω1/16W程度 \10
8 1 R3 4.7K 普通の抵抗1/16W程度5%以内 \10
9 1 U1 TL499ACI トランジスタ内蔵の汎用スイッチング電源コントローラ \250
10 1 UNIT CP2101PCB USB シリアルブリッジ半完成品基板(ドライバ付き) \2980
その他 基板、ICソケット等 \200

注意としては、USBシリアルブリッジはパソコンに対して100mAの容量申請していますが、実際使われる電流は、300mA前後となります。パソコン内部では5Vに対してポリスイッチが入っているだけですので、これを単独で使う場合には問題がありません。しかし、一つのUSBルートハブに対して総計500mAを超える場合には注意が必要です。

発売元の保証外ですが、バスパワーの申請値変更方法がわかりました。
シリコンラボラトリーからAN144 AN144SW CP2101 Customization Guide をダウンロードし、CP2101SetIDs.exeを起動させ、Maxpower の項目にチェックを入れて、電流を16進数で入れます。
1つに付き2ミリアンペアです。この装置は300ミリアンペアですので、値として16進数で96を設定するとよいでしょう。電源の容量の確認は、デバイスマネージャーを開き、のUSBコントローラを展開するとUSBルートハブが幾つかあるので、これをダブルクリックすると電力タブがあり、現在の申告されている電流値を知る事ができます。
秋月電子のAE-PICPGM IIの電源全てを12.5Vと5Vスイッチング電源に改造して低損失化を図れば100mA以下にできそうですが、それではせっかく買ったライターを大改造してしまう事になるので、ライターに手をくわえる事の無いこの方法に落ち着きました。






変換効率の高いIC(LM2704MC34063A等)と電源専用のコイルを入手できれば、それに作り変えてしまう手もあります。現在では100円ショップなどで昇圧型のICが内蔵された製品が流通しているので、それを利用すると安く製作できるでしょう。





2009/11/ 8 一部修正削除
2004/5/23 初版

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