CRT & レココレ
Presents:

Vol. 20
「ジョン・レノン "ロックンロール" ナイト」

1月の大好評ジョージ・ハリスン・ナイトに続くビートルズ企画。またまた最新ブート3枚組がリリースされたジョン・レノン最混乱期の超名盤『ロックンロール』をテーマに盛り上がるロックンロールなトーク&レコード・コンサート。非公式音源満載か!? フィル・スペクター・ファンも注目!
2001年5月14日(月) at 東京・新宿LOFTプラスワン
OPEN 18:30 START 19:30
ゲスト: 和久井光司(ミュージシャン)
出演: 寺田正典(レコード・コレクターズ編集長)、萩原健太(音楽評論家)
料金: 1500円(ワンドリンク付き)当日券のみ
問い合わせ: LOFTプラスワン 03(3205)6864
Daddy & The Surfbeats
萩原健太がメンバーの一員であるサーフ・インスト・バンド、ダディ&ザ・サーフビーツの最新ライヴ情報です。

5月9日(水)
高田馬場フィドラー
21:00-Midnight
(No Charge)
6月10日(日)
銀座タクト
15:00-
with ブルーホライズン/ロイヤル・フィンガーズ/ラットホリック/徳武弘文

Wicked
Grin

John Hammond
(Pointblank/Virgin)
2001.5.8

 ちょっとだけお色直し、してみました。不評かも(笑)。えーい、かまうもんか。

 とりあえず、最近、このページの更新が滞りがちだったもんで、1回にレビューで取り上げるCDを1枚にしちゃえ、と。で、そのレビューとともに、普段トップページに書いていた音楽にまつわるゴタクも書こうかなって感じです。試験的にしばらくこれで行かせてください。要するに、このトップ・ページと、ここで取り上げたCDのリストと。それしかない、ひどくシンプルな状態。実のところ、普段から音楽のことしか考えていないようなものなので。レビュー以外に特に書きたいことがあるわけじゃないし。何か特別に書きたいことができたら、それ用のページを作る、と。そういう場当たり的な方向性で行ってみようと思っとります。

 ちなみに、昨日書いたMP3についてのあれこれは模様替えとともに早くもこっちのアーカイヴの2001年5月分に収めました。気楽なスタイルにモデルチェンジして、一から出直しです。

 これで更新の間合いが短くなる可能性もあり。いいCDに出くわしたら、そのつど更新していくつもりなので、まあ、もし楽しみにしてくださっている方がいるようでしたら、えー、お楽しみに(笑)。といっても、また不定期になることでしょう。気まぐれだから。ピック・オブ・ザ・ウィークからピック・オブ・ザ・デイにロゴも変えたけど、毎日更新ってわけじゃないです。その日の注目盤ってことで。ひとつご理解を。


 というわけで、模様替え後、一発目の今回はG・ラヴのご先祖とも言うべきジョン・ハモンドの新作をピックアップ。なんとトム・ウェイツとがっぷりタッグを組み、彼のプロデュースのもと、ウェイツ作品ばかりを歌いまくった1枚だ。全13曲中12曲がトム・ウェイツ作。書き下ろしの新曲は2曲…かな。残る1曲、ラストを飾る「アイ・ノウ・アイヴ・ビーン・チェンジド」のみトラディショナル曲だけど、ここではトム・ウェイツがデュエットで絡んでいる。ギタリストとしてのウェイツをはじめ、チャーリー・マッスルホワイト、ラリー・テイラー、オーギー・マイヤーズら曲者たちをバックに配し、ハモンドさん、ウェイツ作品を見事ディープなブルースへと仕立て上げているわけだが。これは本当にかっこいい。

 ジョン・ハモンドに対しては“黒人のブルースを水増しして聞かせるダメ白人”的な厳しい評価もかつてはあって。まだガキだったぼくも、そんな辛口評価に惑わされていたものだけれど。その後、ザ・バンドとの関わりから60年代のアトランティック盤を聞きまくったり、70年代のキャプリコーン盤のカットアウトを当時のバーゲンで入手したり、いろいろするうちに、その独自のホワイト・ブルース感覚のとりこになって。以来、ずっと付き合い続けている。90年代に入ってから数枚リリースされたブルース・スタンダードのカヴァー中心の新作群も抗えない魅力を放っていた。

 最初は確かに自分ならではのブルースを表現し切れていない、半分ニセモノみたいなところがあったのかもしれない。ぼくはそうは思わないけれど、たとえそうだったにせよ、しかしすでにキャリア40年だ。“ブルースの感覚を取り入れたいから”という理由で、なんと黒人ベイビーフェイスのアルバムに招かれたエリック・クラプトン以上に本物だろう。トム・ウェイツが過剰な演出のもとで具現しようとしている世界を、今やこの人は飄々と、自然体で体現できてしまっているわけで。そういう意味ではソングライター&パフォーマーの理想的なコンビネーション。

 アルバムにはT・ボーン・バーネットがライナーを寄せていて。"This is the deep stuff. The dark stuff. This is the facts. Right here." と、見事、的確な形容をしているのだけれど。その文章の中で、"Art is not for everybody. This is music for people who like music. A lifetime devoted to music." と書いている。その通りだなと思うのだ。特に音楽なんか必要としていない人たちがこぞって飛びつくメガ・ヒットばかりがもてはやされるポップ・シーンで、このアルバムはたぶんゴミみたいなセールスしか上げないんだと思う。でも、これはなかなかの佳盤です。泣けます。



Laura Nyro
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