ロタ島への飛行機


FT-817


PW-1


RHM5


テテトビーチ


ボートピクニック


ボートピクニックその2


QSLカード

 
 北マリアナ連邦ロタ島からQRP運用 (2002/1/11〜15)
       KH0/JH1WXT KH0/JR1WMO


2000年晩秋のパラオDXホリデイの楽しさが忘れられず、今回、野口五郎・ゆりさんの結婚式やSMAPの罰ゲームで知られる北マリアナ連邦ロタ島からQRP運用をおこないましたので、レポートします。

 ロタ島はサイパン島とグアム島の中間に位置する人口3,500人ほどの島で、この島での休日は、開発の波に洗われていない素朴な自然が都会人の心を癒します。特に海の透明度は抜群で、4泊5日の旅行日程で到着日と出発日を除く3日のうち2日はシュノーケリングを楽しみました。ロタへはサイパンからは3便、グアムからは2便の30人乗り双発プロペラ機が毎日運航していてどちらも約30分のフライトでロタ空港へ到着します。今回は、通常の60%のマイレージでグアム・サイパンへの往復無料航空券がゲットできると知り個人手配旅行を選択、航空券の都合でグアム経由となりました。グアム・ロタ間の航空券はインターネットで確認してクレジットカード会社へ申し込み、宿泊ホテルはホームページから北西方向(JA・EU方向)の開けたオーシャンビューの部屋を予約しました。

 前回のパラオはレンタルシャックでの運用で無線設備の持ち込みは不要でしたが、今回はリグ・アンテナを持参しなければ運用ができません。9月の航空機テロの影響で機内持ち込み手荷物のチェックが厳しいとのことで、無線機材も含めて荷物はチェックイン時に預けることにしたので、パラオでの反省で厳重に梱包したFT-847とAC電源の持ち込みはあきらめ、FT-817単体での5W運用に決めました。アンテナは、21をメインで他バンドへの迅速なQSYも考慮して、ホテルのベランダへの設置が簡単なRHM5とPW-1の2本を用意しました。他に、ノートPC用スイッチング電源を手直ししたFT-817用電源、同軸ケーブルおよび必要な工具類をシュノーケリングセットとともにパッキングし、1月11日朝成田空港へ向かいました。

 航空会社カウンターでチェックインが終わり朝食を摂ろうとしたとき我々を呼び出すアナウンスが流れ、急いでチェックインカウンターへ駆けつけたところ、航空券を返し忘れたとのこと、危うくグアム入国拒否か長期滞在となるところでした。10時発のJO便はほぼ満席で、定刻にグアム国際空港に到着、従来は入国審査を受けずにそのままトランジットで出発できたのですが、9月のテロ以来いったん入国審査を受けることになり、審査窓口でロタ行きの航空券にスタンプを押印されて搭乗口へ戻り、チェックインを待ちました。ロタ便のチェックインカウンターがオープンしたのは出発予定時間の15分前で、早速チェックインしたところ用意されていた搭乗券は4枚だけだったのでもしやと思ったのですが、出発時間になっても30人乗りのロタ便の乗客は我々の他は若い日本人女性の2人連れだけで、レタスやタマネギなどの生鮮食料品(もちろん貨物室へ搭載)とともに離陸、ロタ空港に着いたのは現地時間で午後6時半でした。ロタ島は北マリアナ連邦に属するのでアメリカ領であるグアムから到着したときは入国審査と税関検査がありますが、乗客がわずか4人だけなので審査はスムーズに終了し、迎えの車でホテルへ到着しました。

 12日は朝から快晴に恵まれ、島で一番美しいと言われるテテトビーチへ出かけることに決定、ホテルからの無料送迎の時間をチェックし、出発までに時間があるので、無線機とアンテナのセッティングを開始しました。アンテナは、基台BK-10をベランダに固定しRHM5を設置しました。部屋は2階建て客室棟の2階で希望通りのフィリピン海に面したオーシャンビューなので北から西方向のロケーションは抜群です。ホイップ系アンテナに有効なカウンターポイズは2方向に設置しベランダの手すりにビニールテープで固定し、ロットエレメントを調整することで、簡単にFT-817のSRメータでドットが点灯しない状態にすることができました。21MHzをワッチしたところJAが59で入感しています。コールすると直ちに応答があり56で届いているとのこと、現地時間で朝10時25分がロタ島からの最初のQSOでした。その後、他のJA局からは59のレポートももらえ、QRP5Wでの運用で十分楽しめる感触が得られたところで送迎車の出発時間となり、テテトビーチへシュノーケリングに出かけました。夜はコンディションがすばらしく、ホイップアンテナにもかかわらず、多くのEU局が59で聞こえてきます。普段は移動以外には無線をしていないこともあり、もっぱらワッチに専念し、数局のJAとの交信で1日が終わりました。

 翌13日は、日曜日だけオープンするシャンパンブランチで遅い朝食を摂ることにし、朝食抜きで島の観光名所であるスイミングホールへ、フロントで地図をもらって徒歩で出かけました。往きは海岸へ向かって坂を下ればいけるのですが、その帰りは当然登り坂となりたっぷり汗をかきながらの約1時間半の散歩となりました。部屋に戻り、持参したもう1本のアンテナPW-1を21MHz用としてセッティングをおこないRHM5はQSYがPW-1より簡単なので他のバンドに使用することにしました。この頃から空模様が怪しくなって時々スコールが来るようになり、“無線日和”ということでビーチでのシュノーケリングへは出かけず、部屋でくつろぐことになりました。パラオの時も同様でしたが、乾期の時期を選んでも南の島では一日中雨模様の時があるようです。運が悪いことは続くようで期待した10時半からのシャンパンブランチも、宿泊客が少ないせいか今日はないとのことで、通常のランチとなってしまいました。昼食後は無線三昧で、QRP運用にもかかわらず21MHz SSBで呼ばれ続け、他バンドにQSYする間もありません。T88でのビームアンテナに1kW運用では1分間に2〜4局ペースのパイルだったのですが、ホイップアンテナに5Wの運用なので、2分で1局程度と余裕を持ってQSOすることができました。JAに対してQSBはあるものの良好なコンディションが続き、夕食前までに約150局とQSOができました。夜は昨晩と同様にコンディションが良くJAやアジアだけではなくEUや南米も59で入感して、バンド中が大にぎわいです。CQを出しているEUや南米を呼んだのですが、結局、完全にコールサインを取ってもらえずQSOには至りませんでした。しかし、QRP運用であり精神的にストレスを感じるまでには至りません。

 14日も時々スコールの天候で1日が始まったのですが昨日とは違って回復傾向にあり、予約済みのボートピクニックへ出かけることにしました。島一番の集落であるソンソン村の東港からスピードボートに乗り約10分で着く水深6m程度のコーラルガーデンへのシュノーケリングツアーで、抜群の透明度の海で多くの熱帯魚に囲まれて期待通りの楽園を楽しむことができました。ホテルに帰着後遅いランチをルームサービスで摂りWMOはホテル内のアロマテラピーマッサージへ、残されたWXTは他バンドのワッチや今までのレポートであったQSBの深さを改善できないかとアンテナの設置方向や角度の調整をおこない移動時の参考としました。この日も夜の状況は前の2日と同様で、EUや南米とのQSOはできませんでした。

 翌15日は帰国の日です。遅めの朝食後無線設備の撤去とパッキングをおこない11時過ぎにホテルをチェックアウト、送迎車でロタ空港へ到着、空港カウンターでチェックインしようとしたとき、我々の荷物の先客は島の特産品であるタロイモの袋でした。グアムへの搭乗券は手書きで、出国審査で初めて判ったのですが、搭乗券の行き先を間違えてサイパンと記載されていることを指摘され、グアム行きと記載された荷物のチケットを提示して無事にロタの出国審査を通過できました。グアム行き便は定員の半分、約15人の乗客を載せほぼ定刻に離陸しましたが、グアム国際空港への進入時タモン湾の西側を南下した後左方向へ旋回して空港の南側から着陸するルートで、この際の旋回が左下に落ちていく急旋回で体が右上方向に浮き、これは通常の旅客機では経験できない感覚でした。グアムではいったん入国審査をすませ荷物を受け取った後日本向けのチェックインと出国審査を受けることになりましたがトラブルもなく、午後6時半成田着で無事帰ってくることができました。


使用機材
 無線機 FT-817
 アンテナ PW-1、RHM5

リンク
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