グアム島運用記 2006

KH2/JH1WXT KH2/JR1WMO

 次女の卒業旅行を口実に、家族4人プラス長女の友人を加えた5人でグアム島へ行ってきました。当初は次女の同級生とで5人の予定で航空券・ホテルを予約したのですが、同級生が都合でいけないことになり、代わって長女の友人が参加することになりました。グアム島はパラオ・ロタへのトランジットを除いて、旅行は昨年2月に続き2度目になりますが、アマチュア無線運用は初めてになります。

 航空券・ホテルは別々に予約の個人手配旅行です。ホテルは、予定していたコンドミニアムが予約でいっぱい(4ヶ月以上前なのに)とのことでキャンセル待ちを入れ、タモン湾に面したホテルのオーシャンフロントルームを2室予約しました。このホテルは、観光・買い物に最適な立地なので、万一コンドミニアムが満室でも十分にグアムが楽しめるホテルです。家族4人の航空券はマイレージの特典航空券、長女の友人はインターネットの予約での手配でした。

 出発の約2ヶ月前に、予想したとおり、コンドミニアムに空きができたので3ベッドルームのオーシャンフロントルームに予約を変更しました。タモン湾のホテルは3日以上前のキャンセルは無料なので助かりました。どちらのホテルでも、海に面したオーシャンフロントルームは、日本への方向に電波を遮る建物がなく、アマチュア無線の運用には最高です。もちろん景色も抜群ですが。

 利用したコンドミニアムは昨年と同じホテルで、オーシャンフロントルームは各階に2部屋あり、内部は左右が対称に入れ替わった作りで、前回は5階、今回は11階です。一度利用しているので、キッチン等の設備・滞在に必要なアイテム等はわかっているので、事前準備は問題なくできました。


 2月15日、JL941便で朝10時に成田を出発、現地時間で午後4時過ぎにはホテルへチェックインでき、近さが実感できます。早速、荷物の整理とアンテナの設置に取りかかりました。今回滞在するオーシャンフロントルームはベランダから北西方向にフィリピン海が広がり、手すりの一番西側にアンテナを設置すると東北東から南南東まで270°の方向がオープンとなるので、迷わず西側へアンテナを設置しました。
 ところが、設置してトランシーバを接続したところ、超強力なノイズが受信され、相当強力な局でないと交信できない状況でした。夜になっても状況は改善されないため、翌日アンテナの設置場所を東側へ移したところ、ノイズはだいぶ改善されましたが、良好な状況ではありません。建物の南西側からノイズがきているように思え、次回利用することがあればこの部屋とは対称な作りの部屋にしようと考えています。こちらの部屋からは南南東から西南西までがオープンとなります。


ベランダからの眺め(北方向、正面右はグアムパレスホテル) アンテナは設置場所変更後


 この日はアンテナのSWRを調整後21MHzSSBでJA・EU各1局とQSOして電波のとび具合を確認し、ホテル内の焼肉食べ放題レストランで大いに盛り上がりました。夕食後は、スーパーマーケットに案内してもらい、翌日以降の飲み物・食べ物の買い出しをしたので、無線は無しでした。


 16日は、ノイズ対策でアンテナの設置場所をベランダ東側に移し、アンテナの調整を入念におこないました。18/21MHzでSWRは問題ない程度には下がっても、ノイズについてはかなり下がったものの、満足できるレベルまでは下がりません。ノイズレベルはSWRとは直接関係ないので当然ですが・・・。
 この時期は太陽活動の最衰期に当たり電波伝搬のコンディションが悪いのと、ノイズレベルが高いのが重なり、信号のQSBが深く下がったときは了解が困難になるときがあるため、アマチュア無線に集中することをあきらめ、もっぱら観光・買物に時間を使うこととなってしまいました。


 17日は当初から計画していたグアム島北部にあるココ・パームガーデン・ビーチで1日を過ごしました。ビーチはリーフの内側にあり、水の流れが速く、多くの熱帯魚が見られるところです。設備も新しくきれいで、今まで持っていたグアムのビーチイメージを一変させたビーチです。ロタ島のテテトビーチを彷彿とさせます。ただし、テテトビーチはもっとひっそりしていますが。
 このビーチは、シュノーケリングなどで海にはいるときはライフジャケットの着用が義務づけられています。ライフジャケットは無料で借りられるのですが、他の国のビーチではこのような規制はなかったので、もう少し個人の責任による自由度があってもいいように感じられました。


 18日は、これも計画通り女性陣は全員がエステへいってしまい、一人部屋に残りアマチュア無線を楽しむことになりました。とはいってもコンディションはいまいち・ノイズは多いで、適度に21/18MHzのバンドを替えながら、もっぱらワッチに専念です。たまにCQを出しても呼ばれることは長続きせず、交信局数は多くはありませんでした。今回交信できたエンティティはJA、JD1(父島&硫黄島)、9M、XV、UA9、V7、F、YOでした。



使用したトランシーバ



 滞在中、食事・観光・買物で外出時は21MHzでSSTV受信にセットして出かけたのですが、この間もコンディションもいまいちで、BYが数局記録できた程度でした。


 19日は帰国の日です。12時チェックアウトなので午前中は余裕があり、数局QSO後にアンテナ撤去・パッキングをおこない、午後JL942便で帰国しました。現在USA発便は、機内持ち込みでない手荷物は無施錠で預けることになり、検査待ちが不要となり、空港でのチェックインは簡単になったのですが、帰国後、無線機を収納したバッグは開けて検査したことが解りました。


 今回のグアム旅行はアマチュア無線が主ではなかったこともあり、交信局数はきわめて少なかったのですが、移動運用の楽しさは十分に味わうことができました。これからも、機会があれば無線機を持って旅行したいと思います。2006年以降、太陽活動も活発になってくるので、楽しみにしています。


移動運用セット

今回の移動運用の機材一式です。このほかにPC・回路テスタ・工具一式・パドルがあります。アンテナなどの長尺ものは写真のロッドケースに入れて運んでいます。ロッドケースだと、南の島へ持ち込んでも違和感がなく、通関も簡単なようです。モルディブ移動時は、4.5mの伸縮式アンテナマストと大型三脚を持ち込んだので、もっと大きいロッドケースを使用しました。

無線機 FT-857(DSP付き)
FT-817(13.8V 2.8A ACアダプタ付き)
ヘッドフォン ステレオ 2分配コネクタ付き
電源 MFJ製 13.8V 25A スイッチング電源 100/200V切替
アンテナ PW-1 (7〜28MHzホイップ スーパーアンテナ製 MP-1の旧型)
VA-50 (50MHzダイポール コメット製)
同軸ケーブル 5D2V 5m(MP−MP) 2本 + MJ-MJコネクタ
アンテナデュープレクサ HF/50MHz用+50Ωダミー抵抗 2組 HF/50MHz同時運用時使用
マスト

28φ X 90cm ジョイント付き 2本 (今回は未使用)

テーブルタップ 3m
SSTVインターフェース 6pin Mini DIN 自作
PC Let's note CF-R1 Pentium M 933MHz