ジョジョの奇妙な冒険
作者・荒木飛呂彦  連載・週刊少年ジャンプ(第七部「スティール・ボール・ラン」はウルトラジャンプで連載)



まずこのマンガについて言えることは、


これ読まないとマンガを語れないぞ。


…〜だけは読んどけ、〜を読まないと後悔する、〜を読まないとマンガを語れない…

こんな紹介文は数多くあるから、上記の紹介文を信用できない方もいるかもしれません。

しかし!このサイトのマンガレビューで、自分は一回だけ、この言葉を使います!

絶対にこのマンガを、立ち読みでもいいから、どの巻でもいいから!

騙されたと思って、一度読んでみてくれ!

熱くなりすぎてしまいましたが、まずはこれを言っておきます。

古本屋にいくらでも置いてあるはずですから、とにかく一度読んでみて下さい。(紫の表紙が目印)

とにかくこのマンガ、語るべき魅力がたくさん有り余るほどあるので、これからは箇条書きで書いていきます。

まあ、語るよりは見た方が早いと思いますけどね。うん。

↓にある幼稚なレビューは気にせず、まずは古本屋に走っていただきたい。

このレビューはサクッと概要を述べただけだと思って下さい。

決して!私の下手なレビューなんかで解った気にならないで!(じゃあ何故書くのかというと、

自分もジョジョに魅惑されてしまった1人ですから、やはり紹介文の一つでも書いておかないと気が済まなかったから)

では、ドウゾー↓



このマンガは、少年ジャンプに1987年から連載されている、古豪のジャンプマンガです。

分類しますと、ジャンプに昔からある「バトル漫画」の部類に入ります。

しかし一つ言っておくと、ドラゴンボールなどのバトル漫画のように、

「主人公が敵を倒すため強くなって、そうすると敵もまた強くなって…」のような漫画ではありません。

主人公にも敵にも、これ以上強くなる方法などもないし、(第2部では少年漫画を意識して、

主人公が修行する場面もありはしたが、主人公はあくまで「自分の能力を使いこなす方法」を学ぶだけ)

そして主人公は能力を駆使し、知略戦で相手を倒すのです。

実際のところ、主人公はどのように自分の特殊能力を使い、どうやって相手の能力に立ち向かうか、

ここが肝なのです!



ジョジョの奇妙な冒険は、第〜部というように、それぞれ1部、2部、3部…と構成されています。

現在ウルトラジャンプで7部が連載されており、荒木飛呂彦氏は9部まで構想があると述べております。

このマンガの「ジョジョ」とは、名前にジョの字を二文字冠する主人公(ジョナサン・ジョースター、ジョセフ・ジョースターなど…

もっとも、第3部以降はそれが必ずしも成り立っていない場合がある)を指しますが、

主人公は部ごとに次のジョジョに世代交代していき、そのたび登場人物や敵もかわっていきます。

ですからどの部から読み始めても結構…と言いたいところですが、絶対にジョジョファンは1部に魅了されると思うので、

1部から読むのが王道でしょう。オススメは2部ですけど。(1部と2部は荒木飛呂彦の味が存分に出ています)



1部、2部では主人公は「波紋」という能力を持っていて、3部以降の主人公は「スタンド」と呼ばれる能力を持っています。

ジャンプマンガにおいて、一人一人が違った能力を持ち、それによってバトルするというマンガはジョジョが初だそうです。

能力の解説をすると、

波紋−波紋とは!太陽と同じ性質を有する、生命のエネルギー!特殊な呼吸法によって体内に作り出す事が出来る!

邪なる存在である「吸血鬼」達を打ち倒すことの出来る、唯一のエネルギーである!

波紋の修得者は、水や金属にそのエネルギーを伝わらせたりすることが出来る!

スタンド−スタンドとは!精神が作り出すパワーあるビジョン!

スタンド使用者(本体)と共にある守護霊のようなものである!以下はそのルールである!

・スタンドには必ず1つ特殊能力があり、スタンド能力者達はそれを駆使して闘う!

・スタンドは1人1体(例外もある。↑の「特殊能力」によって分裂する場合や、群体型スタンドの場合など)。

・スタンドを傷つけられると、スタンドを操る本体も傷つく(例外もある)。

・スタンドはスタンドでしか倒せず、スタンド能力者であっても人間はさわれない(例外もある)。

・スタンドは一般人には見えない(スタンドが他の物質と融合している場合はこの限りではない)

・スタンドは本体から離れるほど弱くなる(ただしスタンドには射程距離というものがあり、これが大きく設定されていれば、

その射程距離内なら力を保てる。しかし射程距離が大きいスタンドはパワーも弱い場合が多い。

またスタンドは射程距離を超えられない)

3部などからは、自分に備わったスタンド能力をどう生かして戦っていくか!という展開になってきます。



ストーリー!荒木飛呂彦の魅力は、本当に予想できないストーリーにあります!

第5部はコミックスで読んでいますが、それぞれの能力などを駆使して戦うバトルが圧巻です!

オススメなのが、現在ウルトラジャンプで連載されている第7部。

…やっぱリアルタイムでジョジョ読んでる人たちはこんな感じだったのかなぁ、と。

ジョジョを読み始めたのは(というか目にしたのは)、ジャンプを読み始めていた頃連載されていた第6部です。

スカイハイ、ボヘミアン・ラプソディー、アンダーワールドなどのスタンドが登場する頃…

ぶっちゃけた話、ジョジョがハードSFみたいになってきて、一般の読者の相容れない深みに

さらにはまりこんでいった頃です(笑)。そんな頃ですから、当然一目見てアホな自分は

「なんだこの漫画家。青年誌に移ってしまえ。それにしてもすごい絵だな…。」と。

でも6部の最後の、「アノ」描写はすごかった。

本当に最初から最後まで緊迫感と、これからの展開を予想させない面白さがある!

しかし、ジョジョをふつうの人に勧めたとして、ほとんど理解されないんですよね。

自分のオススメの方法は…やっぱり第5部のゲーム(ジョジョの奇妙な冒険 黄金の旋風)と、

第1部単行本あたりからオブラートに入っていってもらうのがいいかと。ジョジョはほんとに理解されにくい。



ジョジョで一番最高なのが、セリフ回しです。特に1部、2部は凄い。

最近の少年漫画は特に、使い回しのようなセリフのオンパレードですが…

ジョジョが普通の漫画と一線を画している理由の一つはこのセリフにあります!

「お前は今まで食ったパンの枚数を覚えているのか?」「貧弱貧弱ゥ!」「な、なにをするだァーッ!ゆるさん!」

「あ…あの女の目…養豚場の豚でも見るかのように冷たい目だ…残酷な目だ…『かわいそうだけど明日の朝には

お肉屋さんの店先に並ぶ運命なのね』ってかんじの!」

名台詞の宝庫である1部、2部を是非読んでもらいたいものです。当然ながらそれ以降もすばらしいですが。



ジョジョのスタンドの名前、もうジョジョを読んだ人なら解ると思いますが…

洋楽の名前なんですね。あれ全部。(最初気づかなかった…というか洋楽なんて耳にしたこともなかったし…)

キラークイーン、ホワイトアルバム、ローリングストーンズ、エコーズ!

洋楽ファンはジョジョを読んでいて、ニヤリとさせられるんでしょうか。

7部も敵スタンドの名前が明らかになってきて、ようやく自分も洋楽を聴き始めました。

何しろ、漫画の中であれだけ(キャラの名前などにも洋楽の名前が!)荒木飛呂彦さんが使っている洋楽は、

やはり荒木飛呂彦さんが「名曲だから、是非聞いてくれ」って言ってるということですから。

それに洋楽を聴き始めて、荒木飛呂彦さんがいかに漫画の中に名曲をチョイスしているか解りました。

…しかしジョジョを読んでいて不思議なのが、荒木さんの勧めるものについつい手を出してしまう事。

特にジョジョの熱烈なファンは、荒木さんの動きを追い、荒木さんの言葉に沸き立ち、

ジョジョを原動力に生きる人々ですから(ファンサイトの多さや内容を見る限り、言い過ぎでもないと思う)。



「ジョジョの奇妙な冒険」は、その奇抜な要素もさることながら、「人間賛歌」というテーマを歌う事だ。

漫画に出来る最大のことは、人々にメッセージを伝え、生きる糧にしてもらうことだと思う。

荒木飛呂彦さんは今の漫画家の中で、最も強く、それを前面に押し出し、頑張っている漫画家だろう。

そこを理解して、この漫画を読んだときこそ感動が得られるはずだ。



ジョジョの奇妙な冒険は、今や何ヶ国もの国で訳され、読まれ続けている。

荒木飛呂彦さんも、ウルトラジャンプに移ってからなお、この漫画を描き続け、

通算85巻もを刊行している。是非とも全巻を揃えてほしい!

とにかくこれくらいしか言えないが…荒木飛呂彦さん!これからもジョジョを描き続けて下さい!

全巻買って読みます!



「ジョジョの奇妙な冒険」Forever!