ドラえもん考



よくよく、「未来ののび家はとても貧しいのに、何故ドラえもんほどのロボットを買うことが出来たのだろうか」

ということを考えることがある。

読者諸君もそうだろう。

あれ程高性能(まあ高性能でもないけど。未来の世界ではあのくらいのロボットはざらにいるみたいだし…)かつ

便利道具を満載したロボットは、およそ貧乏なのび家にはふさわしくない。

そこで自分が考えたのは、「ドラえもんは国から送られたロボットでは!?」説である。


支払い不能な借金を抱え、国からの措置(借金チャラの「免責」)を待つのび家。

国が「宇宙大百科」(ドラえもんで出てきたけど、どうやら宇宙のあらゆる情報を網羅した、もンのすごい容量の

辞典。『巨大なディスクにして宇宙に浮かべてある』って…つくづく凄い)

で調べたところ、のび家は先祖代々に渡って苦労を強いられてきた。

それもこれも、一族の無能力さである。

何つーか、手塚治虫の「火の鳥」における猿田彦のように、あるいはジョジョにおけるジョースター家のように、

一族みんな不幸なのである。(大長編とかで出てくるのび太の先祖などみんな情けない・または不幸。)

結局見るに耐えないのび家を見て、国からの異例の措置として、「ネコ型ロボットでは五本の指に入る」と

本人が自負する、「ドラえもん」が送られてきたのだ。


これならのび家が貧乏なのに反比例して、高性能なドラえもんが送られてきたのも納得いくだろう。


そしてたまに夏休みに魔境に行ったり(ホイホイそんなとこに行くなよ)して、

未知の文明や惑星を見つけたり、あるいは時間犯罪者を倒したり、またある時は世界を救ったりして、

社会に大きく貢献しているとして、現在借金もなくなり、ドラえもんものび太の家に永住が許されたのであろう。

(まあ永住と言ったって、この世界、サザエさんと同じくほぼ時間が止まってるからねぇ。

しかしその割にはずいぶん、夏休みが多かったりするもんだが。)



しかし社会に大きく貢献している割には、借金チャラとネコ型ロボ一匹というのはあまりの話である。

もう少し論功行賞ないもんかと言いたいところだが、タイムマシンや宇宙船や道具が腐るほど売れる今時、

そんなのはざらである。

よって政府もそんな小事にいちいちかまっていられないのだろう。


まあとにかく、のび家はドラえもんのおかげで何とか持ち直している訳である。



ただ、あの道具に頼りっぱなしののび太にとってはどうだったのかは分からんけど…。