僕の初体験から・友情出演（笑）
薫の呟き
| 祐介のことを語れって？ どんなこと語ればいいんだよ？ うーん、最初は全然印象なかったんじゃないかな。クラスの中でも特に目立つような性格じゃなかったし。 意識して祐介を見るようになったのは、一部の連中に熱狂的支持されてるって知ってからだった。というのも、俺は望んでもないのに学級委員にまつりあげられて、嫌でもクラスの連中を気にしなくちゃならなかったから。 自分の管理してるクラスの中から、強姦が原因で退学なんて奴を出すのは嫌だったからさ。祐介はマジでされかねない勢いだったし。確かによく見ると可愛い顔してるし、少し内気な性格も男にはたまらない要素の一つって感じだしな。 今でも祐介のことを狙ってる奴はいっぱいいるけど……いや、前より増えてる気がするけど（彼氏とセックスしまくってるから、妙に色っぽくなっちゃったんだよな）、今は俺が一緒に行動してるから危険は免れてる。このまま無事に生活できるといいけど、俺がいないときになにかされるってこともありえない話じゃないからな……そのへんは自分で用心するしかないよ（用心しててもされちゃうときはされちゃうだろうけど）。 祐介と仲良くなったきっかけは、俺が教室で小林とセックスしてるとこを見られたからだったんだけど、まさかあんな展開になるとは思わなかった。 あんな展開って？ 祐介が「自分に性関係のことを教えてくれ」って言ってきたことだよ。おもしろそうだったから承諾したけど、祐介ってば、ホントになんも知らなくてさ。 ここじゃ規制に引っ掛かりそうだから言えないけど、今どき小学生でも知ってそうなことを「初耳」とか言っちゃって、俺も悪乗りして必要以上にいろいろ教えちゃったよ。言ったときの反応がまたおもしろくてさ。『こいつ、遊べる』って思っちゃったもん。あ、これ祐介にはナイショな（笑）。 今は人並み以上に知識も経験も備えてる祐介だけど、初めてセックスしたときの感想、なんて言ったと思う？ 『遊園地で思いっきり遊んだ、みたいな感じだった』だって!! 俺大笑いしちゃったよ。ていうか、今思い出しても笑えるね。照れたように笑いながらそんなこと言うの、あいつだけだって。 俺にとって祐介は、よき友達であり、よき遊び道具ってとこか（笑）。最近少し性格もたくましくなってきて、俺の悩みも聞くだけじゃなくてちゃんとアドバイスしてくれるようになってきたから、親友になるのもそう遠い未来じゃないと思う。 俺も小林とは真剣に付き合っていきたいと思ってるし、小林のことを相談できる相手が欲しかったから、祐介がそうなったらいいなとは思ってるんだ。 こんなもんでいいだろ？ あんまりいろいろ言って、あとで祐介にばれて怒られるのはごめんだからさ。 え？ 俺と小林のこと？ ……どうだっていいだろ、そんなこと。 ──また、機会があったら話してやるよ。 |