兄貴と市郎・2
|
「お…おじゃまします」 俺は初めて入る兄貴の部屋に、恐る恐る上がった。 「ああ、上がれ」 早くも上着を脱いでいる兄貴に慌てて駆け寄り、いつものように上着を受け取ろうとして── 「あっ……」 腕を引かれ、上向かされて、そのまま唇を奪われてしまう。 舌が入り込んでくる感覚に、俺は我を忘れて兄貴の背中に腕を回していた。 『泊まりにくるか?』 そう言われたのはついさっき。俺の仕事の1つ、兄貴を自宅のマンションまで送り届けたときだった。 兄貴のプライベートは俺らの間でも謎だらけで、このマンションに足を踏み入れた組員もたぶん俺が最初だろう(……女の出入りはあるのかもしれないけど、わからない)。 兄貴の誘いを俺が断れるわけはなく、内心どきどきしながら兄貴のあとをついてきたのだった。 「あ……兄貴っ」 息が上がってしまった声で兄貴を呼ぶ。兄貴の手は早急に俺の服を脱がせにかかっていて、俺も兄貴のシャツへと手を伸ばしてしまった。1人だけ裸になるのは恥ずかしくて。 唇は放して舌先だけで繋がったまま手を動かして、俺たちは裸になった。 (すごい、兄貴の体……) よく考えると、ちゃんと服を脱いでするのは初めてだ。風呂場で背中を流したことは何度もあったが、こうして正面から全身を見るのは── 「……あ」 逞しい胸に年季の感じられる入れ墨。名誉の傷跡ともいえる弾の貫通痕。それらすべてに感じてしまい、俺のチンコは早くも元気になっていた。 兄貴の立派なものは……ちょっとだけ、勃ってる? 「こっちに来い」 兄貴は俺のチンコを見て少し笑うと、先に立って部屋の奥へと歩いていった。脱ぎ散らかしたままの服をどうしようか迷って、だけど兄貴についていくのが先だろうと、そのままにして兄貴を追った。 「入れ」 兄貴がドアを開けて待っていたのは広いベッドルームだった。派手なものを好まない兄貴らしく、内装はいたってシンプルで、兄貴がいつもつけている香水の匂いが微かにした。 「失礼します」 今にも口から飛び出してしまいそうな心臓をなんとか落ち着けようと努力しつつ、促されるまま中に入った。 ドアの正面に兄貴の全身を映せるくらいのデカい鏡があって、それに俺と兄貴の全裸が映ってるのを見たとたん、俺は横っ跳びに飛んでいた。兄貴の体に比べたら、俺の体なんて貧弱そのもので──並んで映せるようなものじゃなかったから。 「どうした」 ドアを閉めて、離れた位置まで移動していた俺をじろっと見ると、兄貴はすっと右手を上げた。 「……来い。ここに」 俺は恐る恐る鏡を見て──兄貴の体が映っている鏡に自分の体も映るのかと思うと動けなくなってしまった。だけど兄貴はじっと俺を見たまま動かず、俺は意を決して飛び込んだ。……兄貴の、腕の中に。 力強い腕に抱きとめられて、俺の勃起したチンコが兄貴の腿に触れてしまいぎょっと体を引こうとしたところをさらに強く抱かれて。 「んぅっ……」 顔を上向かされて、噛みつかれるように唇を重ねられて。厚い舌が喉の奥まで侵入してきて、信じられないくらいの快感に、俺は兄貴にしがみついていた。 兄貴が俺のチンコにチンコを擦り付けてくる。俺のチンコは先走りで濡れまくり、それが兄貴のチンコにも絡んでくちゅくちゅと音を立てる。──すごく、気持ちいい……。 ふと目を開けてみると、俺の目線の少し下に兄貴の乳首があった。俺は誘惑に勝てず、初めて、なんの了解も得ずにそれに舌を伸ばした。 舌先だけでそっと触れると、兄貴の逞しい胸がぴくんと動く。さらに舌の根元まで使って何度か舐めると、俺の頭に兄貴のデカい手がのった。そのままくしゃっと髪を捕まれ、後頭部を後ろに引かれると覚悟したとき。 「……そんなにがっつくな」 思いがけなく優しい声で言われ、俺は「はい」と小さく答えてから、改めてそこを舐めはじめた。 女の乳首だってこんなに熱心にしゃぶったことはない。相手のを舐めるだけじゃ、自分は気持ち良くなれないと思ってたから。 なのに兄貴のは、ただ舐めているだけでも頭の芯が痺れてくるような感じまでした。……どんどんやらしい気分になってきてしまうんだ。 そのうちに、そこだけを舐めているのでは物足りなくなってきて、俺の舌はだんだん下へと移動を始めた。鍛え上げられた腹筋、形のいいへそ、くっきりと浮き出た腰骨。それから…… (勃ってる……) さっきは半分も勃起してなかった兄貴のチンコは、そのときにはすでに雄々しくそそり勃っていて。 俺はごくりとつばを飲み込むと、舌を伸ばして鬼頭に触れた。 兄貴のチンコをフェラチオするのは久しぶりだ。こうしてゆっくりセックスするのも久しぶりだけど(このあいだ事務所の兄貴の部屋でしてたところを、下っ端に見られちまったんだよな……)。 ずっしりと重い玉袋を左手で揉みながら、口をすぼめて吸うようにしてから頭を上下させる。真珠の粒がごろごろしていて邪魔だったけど、これがあるから気持ちよくなれるんだと思いその部分も丁寧に舐める。 俺の後頭部に置かれたままだった兄貴の手が、ゆっくりと撫でるように動く。兄貴が気持ちいいと感じているとき、俺の体を優しく撫でてくれるんだって気づいたのはいつのことだったろう。 「……もういいぞ」 ふいに兄貴が言って、兄貴のチンコをしごいていた右手を掴まれて立ち上がるよう促された。肩で息をしながらふらふらと立ち上がると、引きずるようにベッドへと体を投げ出される。 ぎしっとベッドが低い音をさせて軋み、俺の上に兄貴の厚い体が覆ってきた。俺はベッドに寝転がったまま兄貴に手を伸ばし、両腕と右足を兄貴の体へと巻き付けながらキスをせがんだ。 「ん……ふぅ、あ…」 ちゅく…ちゅくと、舌が絡み合うたび音が立つ。兄貴の手も俺の体をまさぐり、乳首へと伸びてくる。ぐっと握りつぶされて、思わず背を浮かせた。 「んっ、あんっ」 女のように喘がされるのも慣れてしまった。兄貴の前でだけは、いつもの見栄も虚勢も完全になくなる。それが嬉しいと思ってしまうほど、俺は兄貴に溺れていた。 兄貴の片手が俺のチンコに触れ、ぬめりをすくって後ろへと移動する。俺のアナルは触れられるのを待ちわびて、浅ましいほどにひくひくと動いていた。 兄貴の背中に回していた俺の腕を外させると、兄貴は大きな体を俺の足の間へと動かした。 「おまえの菊も慣れたものだな……」 俺の尻に顔を近づけているせいか、兄貴の熱い吐息が尻に吹きかけられる。 「そんなこと……」 「広げられるのが好きなんだろう? こうやって……」 兄貴は俺のアナルをじっと見つめてそう言うと、舌をそこに押しつけてきた。そのまま中に入れようとアナルをこじ開けるように舌を割り込ませてくる。 「あ、うっ!」 むずがゆいような、自分でさらにそこを押し広げてしまいたいような気持ちになったけど、手を伸ばすことなどできずに俺は必死にシーツを掴んだ。恥ずかしい! ……けど、もっとしてほしい!! 「はぁっ、あっ・ああっ」 兄貴の舌の動きに合わせて声が洩れる。声と一緒に唾液までこぼれる。熱が高まる。 「兄貴っ、あ、いいっ、いい、もっとっ」 みっともなく喘ぐ俺をさらに攻めるように、兄貴の舌は縦横無尽に動き回る。俺の玉袋も快感にのたうつ。 じんわりと、中が湿りはじめる。 「ほぐれてきたぞ」 その言葉と共に、今度は指も侵入してきた。兄貴の太い指が俺の内壁を擦りあげ、俺のチンコは一気に膨張した。 「なんだ、奥はこんなにぐちょぐちょじゃないか。……淫乱め」 兄貴の口からそんな言葉が出て、俺の快感は止まらなかった。 「兄貴っ! で、出ちゃうっっ! あううっっ!!」 敬語も忘れて叫んでしまい、歯止めもきかずに俺のチンコは勢いよく白いどろどろした精液を吐き出してしまった。 「あっ、はあっ、はぁっ」 生暖かい液が飛んだ胸を激しく上下させて息をついていると、兄貴は俺の腕を掴み、上半身を起こさせた。つつっと、精液が下に向かって垂れていき、乳首に当たって少し感じてしまった。 俺の体を起こした兄貴は、今度は自分がベッドに寝そべった。兄貴のチンコは成長しきったタケノコのように天井に向かって伸びていて、俺は知らず生唾を飲んでいた。 兄貴は俺をじっと見つめたまま、静かに言った。 「…上に乗れ」 「…………え?」 「俺を跨いで腰を振れ」 「えっ!?」 兄貴の言葉にすぐには反応できずに、頭の中でぼんやりと言われたことを反芻する。 (またいで──腰を振る!?) それってまさか、騎乗…位!? 「む、無理っす! 俺、重いし!!」 そりゃ兄貴はがっしりしてるけど、俺みたいなのが乗って全然辛くないわけがない。あれは小柄な奴向けの体位なんじゃないのか!?(いや、知らんけど!!) 今までにしたことのない体位を求められてためらっていると、 「大丈夫だから、来い」 兄貴がいつでもいいぞというように自分のチンコを数回しごき、俺はその様に迷いを断ち切った。──というよりも、我慢できなくなったんだ。早く兄貴を俺の中に飲み込みたくて。 横になった兄貴の下腹に乗って、恐る恐る兄貴のチンコに触れる。片手は自分の尻に添えて。 「入れ…ます」 宣言してからゆっくり腰を下へ落とす。兄貴のチンコの先っぽが当たった瞬間、びくっと腰が引けてしまったけど、そこでやめてしまわずにさらに腰を落としていく。 先っぽを飲み込み、カリを銜えこむ。太くて長い幹も少しずつ飲み込んで── (入ってくる……) ゆっくりと、兄貴の熱が俺の中に……! さっき兄貴が十分ほぐしてくれたからだろう。ずぶずぶ…と音を立てるくらい、兄貴のチンコはスムーズに俺の中に埋まってしまう。 「ああ……あぁ……」 俺の口からは気の抜けた声が垂れ流し状態で洩れていた。気持ちよすぎで、余計な力は抜けきったようだった。 俺のアナルが兄貴のチンコを完全に飲み込むと、兄貴は俺の尻をやんわりと揉んだ。 「動け」 「あ…、は……い」 兄貴の下腹部に両手を置かせてもらって、暗示にかけられたようにゆっくりと腰を動かしはじめる。にちゅっにちゅっと音がして、俺と兄貴の結合した部分が深まっていく。 「あ、はっ…ん、」 体の動きに合わせて俺のチンコも揺れる。それを全部兄貴に見られてると思うと、死にそうなくらい恥ずかしくて──だけど、兄貴の視線に感じている俺がいた。 「あに、きっ、あっ、はっ!」 兄貴がまったく動かずに自分から腰を振って求めるのは初めてで、俺は恥ずかしさで真っ赤になりながらも動くのを止められなかった。 兄貴のチンコに入った真珠が、俺のいいところをぐりっぐりっと刺激する。そのたびに太腿が引き攣れるようにびくびくと震えた。 俺の腰を掴み、寝そべったまま俺の様子を見ていた兄貴が口を開く。 「どうだ?」 「あっ、へ、変な…気分、っす!!」 実際やってみて、規則的に腰を落とすのはかなり大変なことだと気づかされた。感じすぎて息をするのが精一杯なんだ。 「あう、ふっ、うあっ、んっ、はっ、ひっ!」 口から意味不明な音が断続的に洩れて、はっと我に返り恥ずかしさに歯を食いしばろうとして失敗した。 ちょうどスポットに兄貴の真珠が当たり、それまでより大きく口を開けてしまう。 「ひっ、んんっっ!!」 口の中に溜まっていた唾液が唇の端を伝ってこぼれ、兄貴の胸にだらだらと滴り落ちてしまった。 「す、すんません、兄貴……っ」 「気にするな。もっと動け」 手の平で唾液を拭おうとしたところを、反対にその手を握りしめられてしまい、俺は兄貴に言われた通りに再び腰を動かしはじめた。 (いい……すげぇいい!!) 俺が下で、兄貴に動いてもらって突かれるのもいいけど……これだとどの体位よりも兄貴のチンコが俺の中にいるって実感できて、いい。 腿で兄貴の腰をがっちりと締めつけ、ベッドのスプリングをぎしぎしと鳴らしながら腰を振る。この姿が鏡に映っていたら、恥ずかしさのあまり悶絶死してるだろう、きっと。 兄貴の手が再び俺の尻に回り、穴を広げるようにぎゅっと割り開かれた。ちょうどそのとき腰を落とした俺の中に、兄貴のデカいチンコがずぶずぶっと侵入してきて!! 「あうぅっっ!!」 俺はその瞬間、待ったをかけることもできずに射精していたんだった。 (お、大きかった……) 快感にぐったりと力をなくして、そのまま兄貴の胸へ顔を埋めようとしたとき。 「……やってくれたな」 兄貴の低い声が聞こえてはっと顔を上げると、跨がっていた兄貴の体に俺の精液が飛び散っていた。──まるで、ヨーグルトの蓋を開けたときにときどき自分の顔や服に飛ぶように。 「すっっ、すんませんっっ!!」 俺は自分の失態に驚き、兄貴の上から退こうとした。だけどまだデカいままの兄貴が俺の中にいて。 「あっ!」 と思ったときにはすでに俺の中は兄貴を締めつけていた。意識したら、そこに力って入ってしまうものだろ? 「すっ、すんません、兄貴っ」 心の底から謝りたくても、兄貴のチンコに再び感じはじめてしまった俺の声は、か細く震えたものになってしまう。イッたばかりなのに……俺って、節操ないのか? ぶるぶると体が震えはじめて、俺は兄貴の上から退くことも、再び腰を振ることもできずに固まっていた。 すると、突然兄貴が上体を起こし、俺の左足を掴んだ。 「ううっっ・くぅっっ!」 ぐりぐりぐりっと、兄貴の真珠が俺の中の至る所を擦りながら移動して、俺の体は完全に半回転させられて。 「ひゃ…っ! あうぅっっく・んっ……!」 ──気がつくと、俺は犬のように四つん這いになっていた。……兄貴のチンポは俺の中に収まったまま。 兄貴は俺の背後にいて、膝で立った状態で俺を見下ろしていた。引き締まった男らしい顔に、またぞくっと感じてしまう俺。 「これも初めてだな」 そう言われて、こうして這って後ろから攻められるのもやったことがなかったと気づいた。立ったままバックってのは何回かあったけど、短い時間で終わらせなくちゃいけないときが多くて、まともにやったことはない気がする。 ……そういえば、このあいだ駅弁もやったな……(しかも他の組の事務所のトイレで。すごい感じまくったんだよな……)。 今日は今までにしたことがないものばかりだ。しかも、初めて入った兄貴の部屋で、初めてちゃんと服を脱がせあって。……こんなの、幸せすぎる。 「行くぞ」 兄貴はいつものように動き始める前に言うと、猛然と腰を振りはじめた。 「ああっ! あぁっ、あぁ、あぅっ、んっ!」 自分で動くのもいいけど、やっぱり兄貴の力強い突き上げはたまらない……!! 「兄貴! 兄貴っ、いいっ…す!!」 今までに刺激されたことのないスポットをいくつも擦られて、俺の太股はびりびりと引きつった。 背を反らし、尻だけを高く抱え上げられ、足を左右に大きく割り開かれる。 俺は枕に顔を埋め、恥ずかしさにぐっと耐えた。兄貴の前でしか、こんな格好はできない!! 「いい眺めだぞ、市郎……菊も丸見えだ」 兄貴の声が言って、俺のアナルをつつっと指が触れていく。押し広げられた場所は敏感にそれに答え、さらに兄貴を奥へと誘い込む。 「あっ、そんな…恥ずかしい……っ!」 「恥ずかしい? 恥ずかしい奴がこんなふうに男を銜えこめるか?」 ぱんっ! と一際大きい音がして、兄貴の肉棒は俺の一番奥まで突き刺さった。 「あああっっ!!」 衝撃に俺は背を仰け反らせ、枕に埋めていた顔も数十センチ飛び上がった。 「他の男もこんなふうに銜えこむのか? おまえの菊は……」 低い声がいじわるにそう言って、俺はぶるぶると首を横に振った。 「兄貴だけっす! 俺のここは兄貴しか……っ!」 「本当か? こんなによだれを垂らして…誰かに仕込まれたんじゃないのか?」 「そんなこと……っ」 正真正銘、俺の相手は兄貴だけだ。今まで他の誰かとしたことはないし、兄貴とこういう仲になってからも兄貴にしか体を開いてない。 「俺が欲しいのは兄貴だけっす! 兄貴のだけ…っっ!!」 何度も繰り返し言うと、兄貴のピストン運動がさらに激しくなった。 「ひっくっっ! いい、あ・あぅっっ!」 アナルの入り口を起点に、俺の中の兄貴が大きく円を描くように動く。信じられないくらい気持ちよくて、俺の腰も自然と円を描くように揺れていた。 「兄貴、すごいっ……大きい…っす!」 「好きだな、おまえも」 「はっ…い! 兄貴、好きっ……! 兄貴の…好きっす!!」 目から口からチンコから、だらしなく汁を垂らしながら兄貴を貪る。 チンコを触られていなくても……アナルだけでも十分感じてしまう! 「兄貴、はっ…もっと、あっ、もっと中にっ……!」 首をひねり、兄貴に顔を向けると、熱い舌が俺の口の中に侵入してきた。右の乳首にも手が伸びてきて、痛いくらいに摘まれる。 「ひっ…あっ!」 全身が加熱して、どうしようもないくらい渇く。兄貴の唾液を飲み干すように、必死に舌に吸い付く。 「んっはっ……」 すでに正気なんてもんは吹き飛んでるって自分でもよくわかった。ケダモノって言葉がよく似合う……人外の生物になった気分。 やがて俺の全身に鳥肌が立ちはじめた。イク寸前に起きる反応に、俺は悲鳴を上げた。 「ああっ、兄貴っ! もうっ……!」 「──どうした?」 「欲しい…兄貴の熱がっ……!!」 中に放たれたときの感触がまざまざと甦ってきて、考えただけでも気が遠くなりそうだ。 「くださ……兄貴の、熱いの……俺の中に…………っ!!」 兄貴と一緒にイキたくて、中に出してくれとせがむ。兄貴のものをたっぷり注がれると、それだけでも気持ちよくなれるから。 「あっ、欲しい、欲しいっす! 兄貴!!」 「…しょうがないな」 兄貴はまだ動き足りないようだったけど、俺が狂ったように求めるから、仕方なく射精の体勢に入ってくれた。まだ1度も出してないのに、まだ動きたいなんて……兄貴は本当に絶倫だ。 「たっぷり飲めよ」 その言葉と共にどくどくっと注がれて、その熱さに息が止まる。俺の一番奥に、兄貴の熱が── 「は…あ、あ……ん」 注ぎ込まれるのを感じながら俺も達してしまい、急激に体から力が抜けていった。ベッドへ倒れこむときに、力の抜けたアナルから兄貴のチンコは抜けてしまう。 ずるりと兄貴が出ていくと、俺の中に放たれた大量の精液がどろどろと外へと流れ出しはじめる。兄貴のデカいチンコを入れていたせいか、どんなに力をいれても穴が窄まることはなくて、じっとりとシーツを汚してしまう。 兄貴は俺の頭の上にあったティッシュの箱に手を伸ばし、2、3枚引き抜くと、投げ出されていた俺の左腿を持ち上げて股間を拭いてくれた。だけどどんなに拭いても中から生暖かいものが流れ続けて、そのうちに兄貴が苦笑するのが聞こえた。……恥ずかしい。 すべて拭うのは無理だと思ったのか、兄貴はティッシュを床に投げ捨てて俺の隣に寝そべってきた。 「──よかったか?」 終わった後に兄貴がそんなことを聞いてくるのは初めてで。 「……はい」 なんだか恥ずかしいような気分で、だけど本当によかったから俺は頷いた。 「今日は泊まっていけ。このまま寝ろ」 兄貴は俺の体を抱きしめるように両腕で包み込むと、俺をそこから抜けだせないようにした。縛り付けて、放さないように。 「すいませ…ん」 半分眠ったような意識の中、兄貴の厚い胸板に顔を擦り付けて、俺は夢心地のまま目を閉じた。 |
さらに長くなっちゃった(汗)
♂ BACK ♂