勇蔵は見た!!
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昨晩、俺はとんでもないものを見てしまった。 とんでもないものというのは、その、つまり………… は、はっきり言ってしまうと、若頭と市郎の兄貴が、くんずほぐれずまぐわっていたのだ!! 田島の兄貴に言いつけられてたまたま事務所に戻ったら、若頭の部屋だけ電気がついていて(他の人はみんな帰ったあとだったみたいだ)、いちおう挨拶だけでもしていこうとドアに近づいたら、突然デカい声が中から聞こえてきたんだ。 それが女の嬌声って感じの声で、『最中』だったらまずいと思ってそのまま事務所を出ようと思ったんだけど、やっぱり好奇心に勝てなくて、ついつい若頭の部屋を覗いちまったんだ。だって、兄貴が抱く女ってどんなタイプか興味あったし。 若頭の部屋のドアはいいぐあいに少しだけ開いてて、俺は喉を鳴らしながらそこから中を見た。 でも、そこにいたのは女じゃなくて市郎の兄貴で──俺が女の声だと思ったのは、市郎の兄貴が出してた声だったんだ!! 『あ、兄貴っ!!』 『いいぞ市郎、もっと啼け』 『ううっ、うあぁっ、あぁんっ……っくぅ!』 大理石でできたデスクに顔を押しつけれられた兄貴は素っ裸で、その後ろに立った若頭はちゃんとスーツを着たままだった。けど、若頭の腰はものすごい早さでピストン運動をしてた(あんな動きは今までに見たことがない!!)。つまり、2人は兄貴の尻で繋がっていたんだ!! ぐっちょぐっちょという粘着質な音が聞こえてきて、俺は声が洩れてしまいそうになった口を慌てて自分の手で塞いで、そのまま2人の様子を見ていた。 兄貴は尻を突き出して、まるで「もっと若頭にいじってもらいたい」とでもいうように腰を揺らしていた。若頭もそれに応えるように、スピードを落とさないまま腰を振り続けていた。 (す……すげぇ……) 2人のセックスは、今まで見てきたどのアダルトビデオよりも激しくて、スケベだった。男同士だしグロいって感じてもいいはずなのにそんなことはなくて、「俺の股間を直撃っ!」ていうか、とにかくエロかったんだ。 『いいっす、兄貴の……大きいっす!!』 兄貴は無我夢中って感じで机にしがみついて、部屋中に響くような声でそう言った。すると若頭は1回チンポを兄貴の尻から引き抜いて、兄貴の体を机から引きはがして仰向けにした。 『兄貴……?』 何事かと顔を上げる兄貴に、若頭は「足を開け」と言った。若頭は俺に背中を向けて立っていたから見えなかったんだけど、どうやらそれを自分のチンポをしごきながら言ってたらしい。 若頭の股間に視線を動かした兄貴が突然嬉しそうな顔になって、嬉々として自分から両足を広げたんだ。 (ううっっっっ…………!!) その瞬間俺はポケットを探り、街頭でもらったティッシュを慌てて鼻にあてた。生暖かいものが鼻の両穴から垂れてきたから(もちろんそれは鼻血だった)。 俺もばっちり拝むことができた兄貴の尻の穴は、若頭のデカいチンポを銜えこんでたせいか赤くなって少しだけ口を開いていて。 尻の穴もチンポもひくんひくんと動いてるのが遠くからでもわかって、俺はたまらずズボンを下ろしていた。……そのときには俺のチンポも完全に固くなってたからさ。 『兄貴、早く……』 足を広げたまま、若頭に見えるように自分の人指し指を尻の穴に入れて、ゆっくりと出し入れする兄貴。たまらなげにもう片方の手でチンポをしごき、蕩けるような眼差しで若頭を誘う。女でもそんな誘い方のできる奴はそういないだろう。 『欲しいっす……兄貴の……』 若頭に見られてるってだけで興奮してきてしまったのか、兄貴のチンポからはどんどん透明な液が溢れていた。それが手に絡まってくちゅくちゅと音をさせる。たまらない(俺はそこで1度果てた……)。 若頭はしばらく兄貴のその様子を見てたけど、兄貴が「あっ」と声を上げてイキそうになると兄貴に近づいた。兄貴の、チンポを握ってるほうの手に自分の手を乗せ、ぎゅっと上から握ってイクのを防いで。 『うっ!』 『1人で達くのか? 俺のこいつはいらないのか?』 若頭の低い声に兄貴は全身をびくっと震わせて、ぶるぶると頭を振った。 『兄貴のでイキたいっす! 兄貴のチンコで……』 尻の穴に入れていた指を引き抜くと、その手を若頭のほうに伸ばし、若頭のチンポに触ったようだった(惜しくも角度的に見れなかった)。 そのまま2人はお互いのチンポのしごきあいに入り、影ながら俺も参加させてもらった(俺はここで軽く2度目の昇天を迎えた)。 『あ、あ、兄貴っ、俺もう……っ』 若頭に力強くがしがしとチンポをこすられていた兄貴は、ぎゅっと閉じていた目から涙を流しながらイッてしまった。極限までガマンしてたのか、兄貴の液はいきおいよく散って2人から遠く離れた床まで飛んだ。 『すんません…ガマン、できなくて……』 肩で息をしながら赤くなった顔で兄貴が言うと、兄貴の力をなくしたチンポから手を放した若頭は突然兄貴の腿を掴んで広げ、ぐっと腰を前に出してチンポをねじ込んだ。 『ぐううっっ!!』 兄貴の口からうめき声が洩れ、脱力しきっていた体が強ばる。そりゃ辛いだろう、イッた直後に挿入されたら……。 『力を抜け』 若頭は短く言うと、いったん腰を止めて兄貴の体を自分に引き寄せた。兄貴は若頭の肩にそろそろと手を伸ばし、2人は完全に抱き合うような体勢になった。 『兄貴……愛してます』 兄貴は熱っぽく言うと、若頭の体に両足を巻きつけた。 『俺もだ』 若頭はそう呟くと、ピストン運動を再開した。たまらず兄貴は喘ぎ出す。 『あっ、兄貴っ、いいっ、あぁっ』 若頭の動きに合わせて兄貴の声が弾む。その声には気持ちよさげな響きがこもっていて、兄貴が若頭に抱かれるのを心底喜んでるってのがわかってしまった。 『いいっ、兄貴のっ……チンコ、気持ちい…いっすっ! あっ……俺の──裂けちゃ…うっ!』 放送コードにバリバリ引っかかりまくる単語を連呼する兄貴。だけど言いたくなるのもわかる気がする。声に出して言わないと、若頭はどんどん無理をしそうだったから。 若頭は自分のモノのすごさをわかってないみたいだ。とにかくハンパないくらい若頭のチンポは立派で、同じ男としては羨ましい限りだった。外人のチンコ並みって言えばわかるだろうか(だけど外人のはフニャチンなんだよな。若頭のはかっちかちだけど)。 兄貴のチンポだって、若頭のに比べたら少しは小さかったけど、それでも普通の奴よりは十分デカかった。 なのに、そんな立派なチンポを持ってる兄貴は、若頭のチンポを尻に入れられて喘いでいて……。 『兄貴、もっと奥までっ……っ』 『わかってる、そうがっつくな』 兄貴が潤んだ目で若頭を見上げると、若頭は兄貴の胸に顔を埋めて乳首を舐めはじめた。腰の動きをさらに早めながら。 『兄貴、だめっす! あ、いいっ、そこっ……!』 どうやら乳首は兄貴の快感スポットの上位らしくて、それまでよりも少し高めの声で気持ちよさげに声を上げ始めた(その声で俺はまた1発……)。 『兄貴、俺っ……いい、ああっ、好き…っす!』 いつもはあんなに男らしい兄貴が、若頭の前ではあんな姿をさらしてるなんて……こうして目で見ていても信じられない。 男同士ってそんなにいいんだろうか。うちの組にも何人かそういう人はいるみたいだし……いや、現に今目撃してしまってるんだけど。 兄貴の尻がチンポに犯されてるのを見ていたら、なんだか俺の尻の穴までうずうずしてきた気がする。うう、それってやばいよな!? チンポがデカくなるのを止められないまま、俺は必死にチンポをこすりながらそんなことを考えていた。 『いい、イクっ、兄貴ぃっ!』 やがて2人はクライマックスにさしかかったようで、若頭はそれまでよりさらに激しく腰を使うと、 『うっ!』 と男らしい声を上げ、兄貴を抱きしめたままどっと机に伏せたのだった。 『あ〜っ、っっ! ああ、あぁ……』 兄貴も若頭にしがみついたまま、悩ましげに眉を寄せてイッたらしかった。 若頭が体を放してすぐに、兄貴の内股を白いものが大量に流れて──その「汚されちゃった!!」って感じに、俺はまたまたイッてしまったんだった。 その後、2人は次々に体位を変えて交合を繰り返し、観戦していた俺は2人よりも多く発射していた(合計9回。今までの最高記録を作っちまった……)。 次の日。 俺はまともに市郎の兄貴の顔を見ることができず、できればなるべく話さなくて済むように田島の兄貴にくっついていた。 が!! 気がつけば兄貴がそばにいて、俺の耳元でこんなことを囁いてきたんだ!! 「昨日見たことは誰にもナイショだぞ……」 つまりそれは、昨日俺が2人の致してる現場を見てたのがしっかりバレてたってことだ。 「もっ、もちろん誰にも言いませんっっっ!!」 俺が飛び上がって答えると、兄貴は口元に笑みを作って去っていった。昨日の今日だからか、いつもは男らしく見えるその笑顔もやけに色っぽい表情に見えてしまった。ああ、俺ダメになってるっ。 「見たのかおまえ、若頭とあいつのヤッちゃってるとこ」 俺たちの会話を唯一聞いていたらしい田島の兄貴は、どうやらあの2人の事情を知ってるらしく、俺の肩を軽く叩いて笑った。 「けっこうイケただろ? あいつの顔。……男もいいなとか思ったか?」 俺とするか? って申し出には、ぶるんぶるんと頭を振った俺だった。 確かに市郎の兄貴は気持ちよさそうだったけど──田島の兄貴はSM好きっぽいから、コワイ(って、SMじゃなきゃいいのか、俺!?)。 それにしても……若頭と兄貴のエッチ、病みつきになりそう(これからの俺のいいオカズになりそうだ)。 |