─ 身 体 ─



黒く 黒く 染まっていく。 心も身体も。
もうすぐ動かなくなる。 時が止まる。

誰でもいい。 側にいてくれるなら。
本当は、今、こうしている間だって1人でなんかいたくないんだ。

目を閉じて。 何も聞かないで。 身じろぎもしないで。
身体中を駆け巡る 血液の流れだけを感じよう。
それは人を落ち着かせるもの。
でも僕には、何よりも恐ろしいリズムでしかない。

打つ身体は まるで他人のもののよう。
重い手足も 動かしたくない。
考えようとすれば 頭がまわる。
                 モ ノ
いったい これは誰の身体 なのだろう。


喜び、 悲しみ、 苦しみ、 楽しみ──
そんなものはどこかへいってしまった。

ナニモ、 カンジナイ
ナニモカモ、 ドウデモイイ……


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