悩める青少年の悶々・本文紹介




 ナメられた気分になって(や、チンコは舐められてるけどよ)、思わず睨むようにオヤジを見下ろす。
(────ん?)
 そのとき、俺のチンコを必死にしゃぶり続けるオヤジの肌に見慣れないものを見つけた。
 左の首筋にうっすらと痕がある。よく見ると、首筋だけじゃなく鎖骨の下や胸元にも同じようなものがついている。
 どこかで見たことのあるそれを不思議に思ってしばらくじっと見つめてたけど、突然思い当たるものが頭に浮かび信じられない気持ちで斑点を見つめた。
 このオヤジにこんなのがあるなんて何かの間違いだろう。けど赤い痕ははっきり残ってるんだ。しばらく見てないからって見間違えることはない。
(これって絶対、キスマーク……だよな?)
 いつつけられたものかわからないけど、痕の残り方からしてそんなに前のことじゃないんだろう。それにこのデカさ――女がつけられたものじゃないはずだ(ゲイなんだから女とセックスなんかするわけねーけど)。
 こんなに山程キスマークをつけられるようなプレイを、オヤジはいつ誰としたんだ?
「峰雄さん」
 なんとなくむしゃくしゃした気分になった俺は、チンコにむしゃぶりついていたオヤジにそっけない声で話しかけていた。
【くぱぁっ】
「な、なにっ?」
 急に呼ばれて驚いたのか、びくっと跳ねて顔を上げるオヤジ。フェラするのに夢中だったのか目が潤んで口元はよだれで光ってやがる。そんなに俺のチンコが――チンコだけに興味があんのか。
 ……なんかムカついてきた。
「これ、キスマークですよね?」
「え……っ?」
「これですよ。こっちと――ここや、ここも」
「!」
 俺が痕のついた場所を次々と指差すと、オヤジは一目でわかるほど顔を赤くした。その赤みは顔だけじゃなく一気に上半身まで広がっていく。
「あの、これは……っ」
「隠さなくてもいいじゃないですか。初めてだったんでしょう、キスマークをつけられるのは。どうでした?」
「どうって――」
「あ、セックスに夢中でそれどころじゃなかったですか?」
「〜〜っ」
 ズバリと言うと、それまでしどろもどろな返事をしていたオヤジが黙り込んだ。……つまり俺の言ったことは『その通り!』ってことか。


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