俺の名前は宮森修一。年は23歳。職業、サラリーマン。
顔はそこそこ、仕事もできる。人付き合いもそつなくこなすとくれば、そりゃモテないはずはない。
だけど今、俺には恋人がいない。なぜなら、片思い中だから。
俺が好きな人。同じ会社の販売促進部部長、橘正幸さん。……そう、男性だ。しかも年は俺より20歳以上上だったりする(橘さんは、年よりずっと若く見えるけどね)。
好きになったきっかけは、まあ長くなるから省くけど(詳しくは「続続・誘い受け」をご覧あれ)、とにかく好きで好きでたまらない。
橘さんのことを思い出しただけで、どうしようもなく身体が火照ってしまうほど大好きだ。
彼に抱かれたい。そう思いつつ、話すらしたことないのにどうやってそんな関係になれるんだろうって、俺は毎日頭を悩ませていた。
橘さんの顔を思い浮かべながらオナニーするのが日課。
まずは全裸になってから、頭の中で橘さんの姿を思い出す。そこでペニスはすでに勃起。
それから橘さんの声を思い出して、ゆっくり手のひらを身体に滑らせる。乳首がコッチコチになって、ちょっと手が触れただけで全身がびくんっと跳ね上がってしまう。
まだペニスには触らない。先っぽがじんわりと熱くなってガマン汁を垂れ流し始めてるのは見なくてもわかるけど、まだ触らないで焦らす。そのほうが、あとで断然気持ちよくなれるってわかってるから。
目を閉じて両乳首を指先でいじる。つまんで引っぱったり、反対にぐりぐり押しつけてみたり。爪の先でカリッとやると、思わず声が出たりして。
「あぁ……橘さん……っ」
このあたりでいつも息が上がりはじめる。俺の頭の中の橘さんが、いじわるそうに笑ってる。
『乳首触られただけで勃起するのか? この淫乱め……』
「あ……そんなこと、ないです、ぅっ」
『淫売だよ、お前は。俺に見られてるだけで感じまくってるんだろ?』
「ああ、ん……そんなこと、、、言わないで……っ」
『ほら、濡れ濡れチ○ポがいやらしく揺れてるぜ?』
「はぁ……っ」
そこでようやくペニスに手を伸ばす。最初は両手の指をすべて使い、指の腹でつつーっと表面を撫でる。完全に勃起しているペニスはもどかしく頭を揺らす。
それから痛いかなって思うくらいに強くペニスを握って、ごしごし擦る。先走りで十分濡れてるから、摩擦を起こしてひりひりすることはない。
「ああっ……あ、あはぁっ」
ペニスを扱きながら同じだけの力で玉袋を握ると、ガマン汁が垂れてきてくちゅくちゅ鳴った。ペニスも玉袋もじんじんして、どんどん頭が真っ白になっていく。
『お前はここも好きなんだよな?』
頭の中で響く橘さんの声と共に、指を1本アナルへと挿入する。濡らしてないから入りにくいけど、そのうちスムーズに動かせるようになることはもうわかっていた。
『チ○ポ突っ込まれるのが好きなんだよな、お前は』
「はっ、い!す、好きです……あっ!」
橘さんが発する淫らな言葉で、俺の身体はさらに熱くなっていく。彼が本当にこういうことを言うのかどうかはわからないけど、俺の中の橘さんは、手も口も……そしてもちろんペニスも、すごくいやらしく動かせるんだ。
「ああ……あ、あん……」
気持ちよくて声が洩れっぱなしになる。口も半開きのままで、そのうちに何かを求めるように舌が口中から飛び出す。
ああ、橘さんのペニスがしゃぶりたい……口いっぱいに頬張って、その形を口の中で確かめたい!
きっと黒くて、大きくて、ぶっといんだろう…………。
「あん……」
指を出し入れしているアナルがくちゅくちゅと音を立て始める。すぐに指を追加して、人指し指と中指と薬指の3本で中を掻き回す。ああ、気持ちいい……。
ここをいじりはじめた頃はローションとかを使わなくちゃ濡れなかったのに、今では橘さんの顔を想像しただけで先走りと同時に腸液が溢れるようになっていた(人間の身体って不思議だ)。これならいつ橘さんの大きなペニスを挿れられても大丈夫。
「ああんっ、もっと……もっと、強く……!」
床に背中から倒れ、両足を広げた格好のまま仰向けに寝転がる。圧迫されていた尻の肉が自由になり、指もスムーズに出入りする。ああ、根元まで刺激がいって……すごい、気持ちイイ!!
『どうだ、俺のチ○ポは』
「ああ、すごいっ! すごいイイです…っ!」
『根元までずっぽり咥えやがって。おらよ、欲しいだけくれてやるからな』
「あああん!!」
『ついでにチ○ポも扱いてやろうか?』
「ああっっ!! おねがっ、おねがいしますっっく!」
アナルに指をずぼずぼ突き立てる動きをさらに激しく繰り返しながら、空いていた左手でペニスを握る。割目に人指し指を力強く当てて、ぐりぐりと捏ねるように動かした。
「ああ、ああっ、いいよぉっっ!!」
俺の中を出入りしているのは橘さんのペニス。ずじゅずじゅ音を立てているのは、橘さんの先走りと俺の腸液が混ざったもの。俺のペニスを擦ってくれているのも、橘さんの大きな手……!!
「やぁっ、だめっ、もっ、イクッ……!」
『いいぜ、びゅるるっとぶちまけちまえ!!』
俺の中の橘さんが少しだけ苦しげな顔をして、俺の中を一際強く突き上げた。
「ああああんんっっ!!」
その瞬間、俺はドクドクッと射精していた。
身体を突き抜けていく快感。そして、ものすごい解放感。
「はあっ、はぁっ、はあぁ……」
だけど、後に残されるのは……途方もない空しさだけで。
切ない現実に一気に引き戻されて、しばし呆然としてしまう。毎日オナニーにふけってるなんて、俺ってすごい暗い奴みたいだ……。
「あーあ。これが橘さんの精液なら全部舐めちゃうんだけどなぁ……」
息を荒げたまま、勢いよく飛び散った精液が乾いてしまう前にティッシュで拭いながら呟いて──ぴんっとひらめいてしまった。
「……そっか」
このままずっと想い続けていたって、仕事でなんの接点もないんだからチャンスなんて絶対来ない。
だったら、自分からチャンスを作るしかない。
「…………誘ってみようかな」
そうだ。そうしよう。
橘さんのペニスを俺の物にするためには、行動あるのみだ!
明日、橘さんがトイレに入ったときにでも────
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