ブリリアント・ブライド〜煌めきの姫と五人の求婚者たち〜


ベルフト王国の王女スフェーンはお年頃。
そろそろ結婚のお相手を選ばなければなりません。
スフェーンの父であるベルフト国王は、「五人の候補者を選んでアナトリの離宮に招いたから、おまえもアナトリに行ってその中から自分で結婚相手を選びなさい」とスフェーンに言いつけます。
ほんとうは、結婚なんてまだしたくない。
でも、これは国王の娘に生まれた者の宿命。
せめて、五人の中から、一番まともな人を選びたい。
そう考えたスフェーンは、小間使いのオリヴィンと入れ替わることを思いつきます。
小間使いのふりをして、五人の求婚者の人となりを見極めるのです。
でも、小間使いのオリヴィンとして迎えた五人の求婚者たちは、どの方も、特にステキとは思えませんでした。
王族の結婚なんて、所詮、こんなもの。
落胆するスフェーンの気持ちの中に次第に入り込んできたのはユークレースです。
ユークレースは求婚者のひとりであるドレイク王国の王子アウィンの馬番です。
スフェーンのことを小間使いのオリヴィンだと信じて疑わないユークレースは、スフェーンへの愛を隠そうともしません。
これって、絶賛、両想い!?
なのに、スフェーンの気持ちは優れませんでした。
だって、王女である自分が馬番であるユークレースと結ばれるはずがありません。
こんな身分違いの恋はまちがっているのです。
頭ではわかっていても、心はどんどんユークレースを好きになってしまう……。
恋なんかしたくなかったのに、恋を知ってしまった王女スフェーン。
スフェーンの恋は、いったい、どうなってしまうのでしょう???

以上、おとぎばなし調でお送りしてみました。
内容もそんな感じだと思います。
『身分違いの恋』というと、ちょっとハードなお話を想像されちゃうかもですが、全くハードじゃありません。
明るくて、かわいくて、健康的なお話じゃないかと自分では思っています。
姫野が書いたものの中でも、かなり『恋する気持ち』に特化したお話になってるんじゃないかなー。
ネタバレというほどのネタもありませんし、全体にわかりやすくて、最後は大団円なので、気軽に楽しんでいただけたら幸いです。
舞台は久々の欧州でしたが、今回はロココな感じにしてみました。
ドレスとか、室内の調度品とか、庭園とか、よろしければロココ調で脳内補完してやってくださいね。
ちなみに……。
最初にいただいたラフでは、スフェーンのお相手の彼の髪はもっと短かったのですよ。
色々鑑みて、ちょっと髪を伸ばしていただいて、王子さま度アップとなりましたが、でも、あのベリショもワイルドでカッコよかったvvvvv
こういう時、ほんとうに悩みます。
どっちも捨て難い(でも、両方ってわけにはいかないもんね)。
KRNさま、ありがとうございました。この場を借りてお礼を申し上げます。
小間使いの時のスフェーンのボンネットが、もー、ちょーかわいーっっっvvvvv