溺愛マリアージュ いじわる皇帝の甘いたくらみ


南の国の王家には四人の姫がいる。
三人の姉姫たちは、そろいもそろって絶世の美女ぞろい。
なのに、末姫のココだけはできそこない
。 姉たちのように美しくない自分が惨めで、ココは着飾ることもできない。いつも、男の子のようななりをして、恋も未来もあきらめている。
そんなココが、ある日、いきなり、北の帝国の皇帝のお妃に選ばれてしまったから、さあ、大変。
北の帝国の皇帝ルスランは、まだ年若いけれど、国民の信頼も厚い立派な皇帝との噂も高い。
加えて、容姿端麗、眉目秀麗なルスランが、どうして美しい姉たちではなく、できそこないの自分を妃に選んだのか、ココにはちっともわからない。
呆然としている間に輿入れしてしまったココは、北の帝国でも不安だらけ。
その上、紳士だと思っていたルスランは、ココとふたりきりになると、いきなりドSな俺さまに豹変する。
初めての夜も、強引で、いじわるで、なのに、時々、やさしいルスランに、ココは翻弄されるばかり。
そうして始まったココのお妃ライフだけれども、ココは相変わらず男の子のようななりのまま。
ルスランも、ココにお妃らしいことを少しもさせようとしない。
きっと、ルスランは、少しも女の子らしくないココには何も期待していないのだろう。
仕方ないことだけど、それが妙にせつなく思えるのはなぜ?
そんなある日、ココは、お城の夜会にやってきた貴族の娘たちが、ココの悪口を言っているのを聞いてしまい……。


うっかり美しい姉を持ってしまったがために、自分の容姿にコンプレックスを抱きまくっている姫君ココが、突然、北の帝国の皇妃に選ばれて、戸惑いながらも、女子力アップしてしあわせをつかむお話です。
いつも、なにげに血生臭い感じのお話ばかりになりがちなので、今回は、そういうのが全くない、かわいいお話を目指してみました。
大きな事件とか怖いことは起きません。
ふわふわ甘々ちょいエロな初恋物語になっている予定です。
いわゆるおやつ感覚の軽い気持ちで読んでいただけたらと思います。
こんなこと書いちゃうと怒られちゃうかもなのですが、エッチのシーンを書いてる時、なんか、TLでなくてBL書いてる気分でした。
いろんな意味で、今まで姫野が書いた女の子たちのお話とはちょっとテイスト違うかも、なお話……かな?
姫野的には、おネエのゲンナジーと残念なイケメンのミハイルが書いていて楽しかったです。
あと、楽しかったといえば、ドレス!
ココはイラストごとに違うドレスを着ているんですよ!
ルスランがココにせっせとドレスをプレゼントするものだから、早瀬さまには大変お手数をおかけしてしまいました。スミマセン。
そのあたりも、ぜひ、チェックしてやってくださいね。