うそつきと恋と銃弾


 御堂海里(みどう・かいり)は、二十代なかばの若さながら、世界中に傘下の企業をかかえる巨大コングロマリット・御堂グループの総帥という重責を務めている。幼いころより跡継ぎとして祖父に厳しく育てられた彼は、現在の自分の在り方を疑ってもいない。
 その海里の頭を悩ませているのが、太平洋に浮かぶ島国セレストのこと。セレストに高級リゾートホテルを持つ御堂は、テロリストの標的となり、海里自身にも誘拐の危険が取りざたされるようになっていた。
 そんな海里の許にボディガードとして警備保障会社から送り込まれきたのが黒崎誠司(くろさき・せいじ)。黒崎は、どこか危険な気配を全身から発散させている、傲岸不遜きわまりない男だった。海里の意向など全く顧みず、己の意見だけを押し通す。
 今まで海里にこんな口を利いた者はひとりとしていない。海里の胸では苛立ちばかりが募る。
 ついに、耐え切れなくなった海里は、黒崎のことを「ロボットのようだ」となじるが、黒崎に「あなたこそお祖父さまのお人形ではありませんか」と言い返され、あまつさえ、オフィスで陵辱されてしまう。
 このことを世間に公表されたくなかったら自分の言うことをきけと脅迫する黒崎。否応なく黒崎に従う海里。
心を蝕む屈辱とは裏腹に、海里は黒崎の与える快楽に次第に溺れていく。
やがて、テロリストの魔の手が海里に忍び寄り、それと共に、黒崎の秘密も明らかになって……。

 というわけで、ボディガード×おっきな会社の社長さんです。またしても、アダルトです。そして、今度は、陵辱プチ軟禁?(どうでもいいですけど、『ぷちなんきん』って、なんか、言葉の響きがかわいいですね。金魚みたい)
 それまで誰からも逆らわれたことのない気位の高いプリンスが、自身のボディガードから辱めを受けるという、いわゆる下克上ってのになるのかなと思います。ついでに壊れ系ですが、ラストはそれなりに甘くオチてるのではないかと……(というか、だったらいいなと……)。編集さんからは「割れ鍋に綴じ蓋なカップルですね」と言われてしまいましたが、それは、海里にとっても黒崎にとっても、お互いが無二の相手であったという意味にとっておくことにしますね(笑)。
 エッチもいっぱい書きました(当社比?)。毎回決まった手順を踏むのもアレなんで、今回は即物的エッチ(笑)。いっそ最後まで床とかそんなんでいいやとも思っていましたが、いや、それも海里に気の毒かなーという気もしたので、最後の一回だけベッドの上になりました。
ほかには、自動小銃乱射したり、ジェットヘリ飛ばしたり♪ 今回も、とっても楽しく書かせていただきましたよ♪