快楽ゲーム


 美貌の衆議院議員・城嶋晃聖(きじま こうせい)は、弱冠28歳。たいそうな野心家でもある彼は日本の頂点を目指していた。元総理・磐田衆議院議員の孫娘との婚約も間近で、今や飛ぶ鳥を落とす勢いである。
 そんな城嶋の目の前に、ある夜、いかにも怪しげな男が現れる。男の名前は工藤凱(くどう がい)。まだふたりが高校生だったころ、城嶋は工藤と関係を持っていた。愛情などない。ただの遊び。ゲームのような肉体だけの関係を……。
 だが、工藤は、高校生だったころのふたりの行為を撮影したビデオを城嶋に突きつけ、これを公開されたくなかったら俺の言うなりになれと強要する。
 こんなビデオがマスコミの手に渡れば、とんでもないことになる。議員辞職に追い込まれることは必至だ。城嶋はやむなく工藤の要求を受け入れ、工藤に身を任せるが、工藤は、容赦がないばかりか、執拗で、残酷で……。

 こう書くと、なんだかハードなお話みたいですねぇ(苦笑)。読んでいらっしゃる途中では、もしかしたら、このふたり、「大丈夫なの? ちゃんとくっつくの?」って、思われちゃうかもしれませんが、ご安心ください。最後はバカみたいにらぶらぶですから(苦笑)。このへんはいつもの姫野のノリです。結局、バカっプルなんですよねぇ(嗚呼)。
 姫野的には、いわゆる『ツンデレ』キャラを書けて、とってもうれしかったです〜♪ 城嶋みたいにクソ生意気なクール・ビューティーを泣かせるのはわくわくしますよね(同意を求めるな。同意を)。エッチも、いつもとは違って、ビデオ撮ったり、吊るしたり、とちょっと楽しかった〜(おいおい)。
 それと、水名瀬さんが描いてくださった挿絵が、ほんとに、もう、カッコいい! 城嶋は美しいし、工藤はフェロモンだらだらセクシー。高校生だったころのふたりの制服姿も拝めて、一粒で二度美味しいんですよ! 是非、是非、本屋さんで挿絵だけでも見てくださいね。