狼さんに食べられちゃいたい


 ぼくは、望月 心(もちづき こころ)。ちょっとトロめの高校生。ちなみに、動物が大好き。
 あるレモン色の半月の夜、ぼくは公園で一匹の銀色の犬と出会ったんだ。その犬は、今までにぼくが見たどんな犬とも違ってた。とっても大きくて、とってもきれいで、とっても人なつっこくて。
 だけど、その犬は、キスした途端、背が高くてかっこいい人間の若い男の姿になっちゃった!?
 彼の名前は、神 銀二(みわ ぎんじ)こと、銀ちゃん。自分のことを「狼男だ」って言うんだ。なんでも、犬神を祀っていた神社の末裔で、狼に変身しちゃうらしい。でもって、キスすると元の人間にもどるんだって。
 そんなわけで、ぼくは何度も銀ちゃんとキスする羽目になっちゃった。おまけに、そのキスはだんだん過激になってきてるみたい……。
 マイペースで俺さまな銀ちゃんに振り回されてばかりの毎日。ぼくのハートはドキドキ。
 どうしよう?このまま、ぼく、銀ちゃんに食べられちゃうのかな!?

 って、食われるに決まってんじゃん……(笑)。哀れ、うさぎは狼さんの餌食になってしまうのでありました。ちゃんちゃん♪ 
 と、まあそんなお話です。ほわほわ系のかわいい受けがお好きな方にはおすすめ、かな???
 ほかにも、狼男ってことで、少々趣味に走らせていただいてます。少〜しだけどバイオレンスなアクションのシーンなんかも入れちゃいましたし、獣○もアリよん(ちょっとだけっ。ほんのちょっとだけねっ)。んー。本音を言えば、ほんとはもっといっぱい書きたかったなぁ。でも、そしたら、マジで三冊分とかになっちゃうしー。まあ、今回はふたりのイチャつきっぷりを楽しんでください。けっこうイチャイチャなふたりです(姫野にしては珍しく)。
 あと、小路さんのイラストが、とにかくナイスなので本屋さんで見るだけでもいいので見てください〜(その際には、是非、帯も外してね)。わんこたちもたくさん描いてくださいました。どれがどのわんこかちゃんとわかるところがすごい!ほんと、お上手だと感心してしまいます。心もちっちゃくてかわいいんだよ〜。